- はじめに
- 1章 音楽苦手,歌うこと苦手,合唱指導なんてできない!を吹き飛ばす!学級担任へのエール
- 1 古今東西 〜体育科VS音楽科VS担任〜
- 2 なんで合唱? 〜運動会VS合唱コンクール〜
- 3 なんで合唱? 〜楽器VS声〜
- 4 人はなんで歌うの?
- 5 なんでコンクール?
- 6 競い合う合唱か? 認め合う合唱か?
- 7 バナナを食べよう!
- 8 心が動けば身体が動く!
- 2章 学級担任が知って得する!合唱うんちく38+α
- 1 声からのアプローチ
- うんちく1 声の源〜それは声帯!
- うんちく2 大人への脱皮〜変声期!
- うんちく3 声の司令塔は脳みそ!
- うんちく4 声が溶け合うってどういうこと?
- うんちく5 声ってどうやったら響くの?
- 2 形からのアプローチ
- うんちく6 立ち姿勢は背中に壁!
- うんちく7 母音「あいうえお」のつくり方!
- うんちく8 のどと鼻腔の奥を開け!
- うんちく9 声音をつくる顔の表情!
- 3 身体からのアプローチ
- うんちく10 のどだけが仕事をしているのではない!
- うんちく11 全身の筋肉と筋をほぐせ!
- うんちく12 鍛えるはインナーマッスル!
- うんちく13 歌いながら歌う筋肉を鍛える!
- 4 滑舌からのアプローチ
- うんちく14 早口言葉で脳も鍛える!
- 5 感覚からのアプローチ
- うんちく15 ドとミとソの世界
- うんちく16 協和音と不協和音!
- 6 言葉からのアプローチ
- うんちく17 楽譜は読めなくてもいい!
- うんちく18 詩や言葉をイメージの世界へ!
- うんちく19 「雨」と「飴」,どこにアクセント?
- うんちく20 女子の扱い以上に助詞の扱いに要注意!
- うんちく21 硬い「が」とやわらかい「が」!
- うんちく22 閉じる「ん」と閉じない「ん」!
- 7 楽譜からのアプローチ
- うんちく23 楽譜は設計図!
- うんちく24 楽譜になんで?と問いかけ!
- うんちく25 ♯と♭の世界!
- 8 並び方からのアプローチ
- うんちく26 ステージでの並び方のパターン
- うんちく27 各パートの味わい
- うんちく28 並び方…パターンごとの特徴
- うんちく29 パート内の並び方
- 9 練習場所からのアプローチ
- うんちく30 歌声は響くところで育つ!
- うんちく31 ア・カペラで!
- 10 指揮者へのアプローチ
- うんちく32 誰よりもかっこよく!
- うんちく33 人の振り見て,我が振り直せ!
- うんちく34 振り方の図形!
- 11 ピアノ伴奏者へのアプローチ
- うんちく35 「伴奏」と「伴走」!
- うんちく36 ピアニストへのリスペクト!
- 12 合唱は人づくり
- うんちく37 アップする集中力
- うんちく38 必ず生まれる心のぶつかり合い
- 13 おまけのうんちく
- うんちく+α 正しく知っておきたい音楽記号
- 3章 学級担任の出番を押さえる!合唱コンクール成功のToDoリスト
- 1 合唱コンクールのねらい
- 2 全体のスケジュール
- 3 押さえておきたい担任の出番!!
- ○練習が始まるまでに…
- 出番1 心許せる度をつかめ!
- 出番2 いじられ役をつかめ!
- 出番3 ピアノが弾ける生徒をつかめ!
- 出番4 顔の表情が豊かな生徒をつかめ!
- 出番5 スポーツに意欲的な生徒をつかめ!
- ○実行委員へ…
- 出番6 任せる!
- ○パートリーダーへ…
- 出番7 担任の思いの種まき!
- 出番8 見守る!
- ○自由曲の選曲で…
- 出番9 懐メロと思っているのは教員だけ!
- 出番10 クラスに合う選曲とは?
- ○指揮者へ…
- 出番11 指揮者になった動機・経緯別サポート!
- ○ピアニストへ…
- 出番12 とにかくリスペクト!
- ○学級での練習にて…
- 出番13 うんちくを活かすとき!
- ○保護者へ…
- 出番14 保護者の心を動かす!
- ○本番数時間前に…
- 出番15 バナナ!
- ○本番直前に…
- 出番16 円陣!
- ○本番中に…
- 出番17 無心!
- ○演奏直後に…
- 出番18 見える拍手を!
- 出番19 駆け寄って心のハグを!
- ○結果発表の瞬間に…
- 出番20 表情をキャッチ!
- ○翌日…
- 出番21 結果に満足した場合!
- 出番22 満足な結果が得られなかった場合!
- ○翌日以降…
- 出番23 演奏の感想を集めて伝えよ!
- ○学年末…
- 出番24 心のインデックスに刻む!
- 4章 最前線の学級担任がきっと出くわす!あるある悩みQ&A
- Q1 自由曲が第3希望になったときのモチベーションアップの方法は?
- Q2 ピアノ伴奏の立候補が二人いたときはどう決める?
- Q3 ピアノ伴奏に選ばれなかった生徒の保護者対応は?
- Q4 声がばらばらになってきた気がするけどどうすればいい?
- Q5 リーダーとそれ以外の生徒との温度差はどうする?
- Q6 音程が合わない生徒に対する愚痴を耳にしたらどうする?
- Q7 音痴を理由に歌うことから逃げる生徒への対応は?
- Q8 やる気を示さない生徒への声がけは?
- Q9 他クラスとの聴き合いで明らかに劣っていたときはどうする?
- Q10 「音楽って競うものですか?」と聞かれたらどう答える?
- おわりに
はじめに
「なんで合唱?……」 「合唱ってなんだろう?……」
中学校の3年間を昆虫にたとえるなら「さなぎ」でいる時間です。幼虫からさなぎになって成虫になるためにじっくりエネルギーを蓄える時間といえます。そして「自分ってなんだろう?」とわけのわからない深い迷いの感覚におちいり,もがく時間でもあり,心と身体のバランスが崩れ,心が浮遊し,地に足がつかない時間を過ごします。それは人生の中で最ももがき苦しむ時間です。
そんなもがき苦しむときに経験する「クラス合唱」は,生徒たちの心の揺れ動きを演出してくれます。いや,生徒だけではありません。学級担任の心も大きく揺り動かします。「クラス合唱」を通しての心のぶつかり合いや打ち解け合いを経験して成長するのは,生徒,学級担任の両方です。
「生徒たちの頑張りをあと押ししてやりたい」「生徒たちの笑顔を見たい」とあふれる思いはあるけれど,「なんで合唱?……」「合唱ってなんだろう?……」とよくわからない音楽の世界に迷走する学級担任のみなさんの少しのお役に立てればとの思いで書き綴らせていただきました。
この本を手に取っていただくみなさまと生徒たちにとって,ほんの少しでも明日への風が吹きはじめるエネルギーになれば幸いです。
2018年8月 /小村 聡
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- 明治図書
- 理論だけでなく、実際に生徒へ投げかける生の言葉などもあり、現場で役に立つ。著者のジョークなども面白く、楽しく読み進められる。2021/3/2920代・中学校教諭
- 学級担任でも、自信をもって合唱コンクールの指導ができると思った。2019/8/1740代・中学校教員