- まえがき
- 第1章 「反社会型生徒・脱社会型生徒」指導スキル40
- 1 校内の人間関係を把握する/ハード編
- 2 校内の人間関係を把握する/ソフト編
- 3 校外の人間関係を把握する/ハード編
- 4 校外の人間関係を把握する/ソフト編
- 5 グループで固まる/ハード編
- 6 グループで固まる/ソフト編
- 7 机を離す/ハード編
- 8 机を離す/ソフト編
- 9 話を聴く態度が身についていない/ハード編
- 10 話を聴く態度が身についていない/ソフト編
- 11 にぎやかすぎる/ハード編
- 12 にぎやかすぎる/ソフト編
- 13 訊いてもしーんとしている/ハード編
- 14 訊いてもしーんとしている/ソフト編
- 15 不要物を持ってくる/ハード編
- 16 不要物を持ってくる/ソフト編
- 17 備品の破損を隠す/ハード編
- 18 備品の破損を隠す/ソフト編
- 19 窓からゴミを投げる/ハード編
- 20 窓からゴミを投げる/ソフト編
- 21 廊下で怒声を上げる/ハード編
- 22 廊下で怒声を上げる/ソフト編
- 23 外見が変化する/ハード編
- 24 外見が変化する/ソフト編
- 25 名札をつけない(見えないようにする)/ハード編
- 26 名札をつけない(見えないようにする)/ソフト編
- 27 スカート丈を直さない/ハード編
- 28 スカート丈を直さない/ソフト編
- 29 腰パンにする/ハード編
- 30 腰パンにする/ソフト編
- 31 髪をしばらない/ハード編
- 32 髪をしばらない/ソフト編
- 33 茶髪・ピアスをする/ハード編
- 34 茶髪・ピアスをする/ソフト編
- 35 不潔である(歯を磨かない・においなど)/ハード編
- 36 不潔である(歯を磨かない・においなど)/ソフト編
- 37 生活リズムが崩れている/ハード編
- 38 生活リズムが崩れている/ソフト編
- 39 言葉遣いが乱れている/ハード編
- 40 言葉遣いが乱れている/ソフト編
- 第2章 「非社会型生徒」指導スキル12
- 1 周りとコミュニケーションをとれない/ハード編
- 2 周りとコミュニケーションをとれない/ソフト編
- 3 テストが嫌で保健室へ逃げる/ハード編
- 4 テストが嫌で保健室へ逃げる/ソフト編
- 5 多動系生徒に対応する/ハード編
- 6 多動系生徒に対応する/ソフト編
- 7 自閉系生徒に対応する/ハード編
- 8 自閉系生徒に対応する/ソフト編
- 9 グレーゾーン生徒に対応する/ハード編
- 10 グレーゾーン生徒に対応する/ソフト編
- 11 不登校生徒に寄り添う/ハード編
- 12 不登校生徒に寄り添う/ソフト編
- 第3章 「集会・行事指導」指導スキル20
- 1 廊下に整列させる/ハード編
- 2 廊下に整列させる/ソフト編
- 3 整然と移動させる/ハード編
- 4 整然と移動させる/ソフト編
- 5 聞く姿勢を整える/ハード編
- 6 聞く姿勢を整える/ソフト編
- 7 座礼を指導する/ハード編
- 8 座礼を指導する/ソフト編
- 9 集会中に寝る/ハード編
- 10 集会中に寝る/ソフト編
- 11 行事への意欲をたきつける/ハード編
- 12 行事への意欲をたきつける/ソフト編
- 13 リーダーを育成する/ハード編
- 14 リーダーを育成する/ソフト編
- 15 スピーチを指導する/ハード編
- 16 スピーチを指導する/ソフト編
- 17 バス・列車の座席を決める/ハード編
- 18 バス・列車の座席を決める/ソフト編
- 19 部屋割りを決める/ハード編
- 20 部屋割りを決める/ソフト編
- あとがき
まえがき
再び,こんにちは。堀裕嗣です。
「学級経営すきまスキル」に続いて,「生徒指導・生活指導すきまスキル」の刊行です。これまた,小学校低学年版・高学年版・中学校版を編集させていただくことになりました。今回もまた,宇野弘恵・大野睦仁・山下幸の三氏に編集のご協力をいただきました。心強い三氏です。
本シリーズの最も大きな特徴は,それぞれのスキルの解説が「ハード編」「ソフト編」の二つに分かれているところです。少なくとも僕らはそう思っています。本書ではこの「ハード」と「ソフト」の書き分けが,前著の「学級経営……」よりもわかりやすいとも感じています。
生徒指導・生活指導ならば,「ハード」は生徒指導的になりますし,「ソフト」は教育相談的になります。前者は厳しい指導で,後者は優しい指導と言っても良いでしょうし,前者は教師主導の指導で,後者は子ども主体の指導であると言い換えても良いでしょう。少し難しい言葉を使うなら,前者は「規律訓練型」の指導と言えますし,後者は「環境管理型」の指導と言えます。もちろん,学校教育の具体的な指導ですから,完全にどちらかに分けるなんてことはできません。その意味ではこの段落に多用した「的」とか「型」とかという接尾語が絶対にはずせません。
時代は来たるべき道徳の教科化,アクティブ・ラーニング,そして「深い学び」にまっしぐらです。学校現場もそのための教育課程の整備に大忙しです。しかし,そういうときこそ,実は子どもたちが置いてけぼりになる。そんな印象があります。新学力観のときも,ゆとり教育のときもそうでした。「心の教育」のときも,「学力向上路線」のときもそうでした。長年この仕事をやっていると,その矛盾に心が痛みます。どんな理想の教育が語られようとも,どんな時代にあっても,子どもたちにとっては学校は「生活」の場であって,「理想を実現する」場ではないわけですから。
教師が理想を追わなければならないときほど,そう焦らなければならないときほど,子どもの実態と乖(かい)離(り)しないように自らを戒めなければならない,時代に流され翻弄されるだけの自分にならないように足下に目を向けなければならない。そんなふうに思います。
生徒指導・生活指導はまさに,そんな学校現場の足下を対象としています。子どもたちが学校生活を送るうえで最低限必要なこと,時代が変わっても生活をするうえで出てこざるを得ない現象,教育課程が変わっても必ず存在する学校定番の行事で起こり得るトラブル,そんなことを対象としています。これらをうまく裁けない,これらをうまく機能させられない,そんな教師の現実が「理想の教育」の足を引っ張ります。そんなことにならないために,少しでも力になれば……。そう思って生徒指導・生活指導の「すきま」を集めてみました。みなさまの教師生活に少しでも役立つなら,それは望外の幸甚です。
/堀 裕嗣
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- 明治図書
- 小学校版がよかったので中学校版も購入しました2020/8/1630代・大学勤務
- 1つ1つの項目が端的にまとめられていて、短時間で知りたいことがよくわかる。2019/5/1930代・中学校教員
- 生活指導の基礎基本や具体的な例がわかりやすく書かれていた。2017/10/1120代社会科教員