- はじめに
- 1章 「考え,議論する」道徳に変える 教材研究&授業構想
- 01 「考え,議論する」道徳に変える―道徳授業の転換期に―
- 02 加藤流・教材研究と授業構想
- 2章 「考え,議論する」道徳に変える 教材研究&授業構想の鉄則20
- 01 内容項目理解を深める【入門編】
- 02 内容項目理解を深める【応用編】
- 03 教材の読みを変える【入門編】教材の特性をつかんで読む
- 04 教材の読みを変える【応用編】多面的・多角的に読む
- 05 教材分析をする【入門編】教材としての意義を考える
- 06 教材分析をする【応用編】子どもの実態をベースに置く
- 07 板書構想をする【入門編】教材の特性を板書構想に当てはめる
- 08 板書構想をする【応用編】子どもとつくる
- 09 授業のねらいと到達点を決める【入門編】何をするのかを明確に
- 10 授業のねらいと到達点を決める【応用編】なるべく具体的にねらいを立てる
- 11 授業の中心的なテーマを考える【入門編】核心に向かうテーマを考える
- 12 授業の中心的なテーマを考える【応用編】子どもに合わせてテーマをつくる
- 13 テーマに沿った展開を考える【入門編】基本形をものにする
- 14 テーマに沿った展開を考える【応用編】子どもに合わせてテーマを変える
- 15 問いに対する適切な問い返しを考える【入門編】次の一手を考える
- 16 問いに対する適切な問い返しを考える【応用編】当意即妙
- 17 終末の「落としどころ」を考える【入門編】授業としてのまとめ
- 18 終末の「落としどころ」を考える【応用編】終末は次へのスタート
- 19 授業後の子どもたちの動きを視野に入れる【入門編】「道徳教育」としての意識
- 20 授業後の子どもたちの動きを視野に入れる【応用編】結果的にでき上がった年間計画こそ本物の年間計画
- 3章 教材研究&授業構想をさらに極める鉄則15
- 01 子どもの実態に応じて発問を構想する
- 02 自分事として考えさせるポイント
- 03 教材「を」教えるから,教材「で」考えるに変える
- 04 指導書はあくまでも「参考書」
- 05 はじめとおわりの「学びの深まり」を考える
- 06 子どもが考えたくなる「スイッチ」を入れる
- 07 教材別授業構想@ 物語文教材は山場を見極める
- 08 教材別授業構想A 生活文教材は説教くさくならないようにする
- 09 教材別授業構想B ノンフィクション教材は「同じ人間」として扱う
- 10 有名教材をアレンジする@ 「はしのうえのおおかみ」
- 11 有名教材をアレンジするA 「心と心のあく手」
- 12 有名教材をアレンジするB 「手品師」
- 13 授業構想はあくまで「構想」であると自覚する
- 14 最後には「構想」を捨てる
- 15 「構想」を超えたところに新しい授業がある
- 4章 教材研究&授業構想を生かした道徳授業
- 01 1年生・教材「二わのことり」の授業
- 02 2年生・教材「ぐみの木と小鳥」の授業
- 03 3年生・教材「ないた赤おに」の授業
- 04 4年生・教材「雨のバスていりゅう所で」の授業
- 05 5年生・教材「小川笙船」の授業
- 06 6年生・教材「妙見山のちかい―岩崎弥太郎―」の授業
- おわりに
はじめに
本書を手にとっていただき,ありがとうございます。
このシリーズも4作目となりました。これまでたくさんの方にお読みいただき,感想をお寄せいただきました。少しでも先生方の授業改善のお役に立っているならばこの上ない喜びです。
今回は,これまでのシリーズで語り尽くせなかったところ,補足が必要なところを中心に書かせていただきました。これまでの一般的な内容から,より深く個別的な内容にまで踏み込んだつもりです。また,私の人生経験からくる思いをもとにした,加藤宣行の授業観と実践エピソードにまで具体的にふれました。これは,今までしなかった(できなかった)ことです。
道徳の教科化を迎えて,小学校は2年目,中学校は1年目の総括の時期となりました。それぞれに実践したからこその課題や成果が見えてきているのではないでしょうか。そのようなタイミングで,これまで述べてきたことをさらに深くつっこんで解説させていただく機会を得たことは,私にとってもありがたいことでした。先生方の,今でこそ課題として浮き上がってきた疑問や問題点にお答えできるような内容にすることができていればとの思いです。もうひとつ,別の思いも抱きながら書きました。それは,私個人の思いです。加藤がしてきた道徳授業の集大成として,私にしか書くことのできない内容を盛り込ませていただいています。企画の段階から,「これを書きたい」「ここをもっとふくらませたい」などと,さんざん「ワガママ」を言ってきました。それらを,「いいですね」「なるほど,それは面白いと思います」と面白がって許していただいたことに深く感謝いたします。
誰がやっても同じ授業ではなく,加藤がやったらこのようになった。読者の先生方が行ったらまた違った味わいの授業ができた。子どもたちとこんな実践ができたというエピソードを,それぞれの先生に創っていただけるきっかけとなったら,これに勝る喜びはありません。
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