- まえがき
- /赤坂 真二
- 協同学習1 協同学習の前提となるもの
- /赤坂 真二
- 協同学習2 教師がもつ協同の認識が学びを決める
- /阿部 琢郎
- 協同学習3 英語科の視点で捉える協同学習について
- /井口 真紀
- 協同学習4 協同的な「学び」の前提とは〜「場づくり」と「価値のインストラクション」〜
- /石川 晋
- 協同学習5 活動に入る前までが学習の質を決める
- /大島 崇行
- 協同学習6 「協同学習」に寄ってみよう!
- /岡田 敏哉
- 協同学習7 協同で個を伸ばし,人に貢献できる人になる
- /久下 亘
- 協同学習8 協同学習の宝庫,家庭科教育
- /佐藤 翔
- 協同学習9 英語科における音読を通した協同学習の実践
- /柴ア 明
- 協同学習10 協同学習 導入期における心構え
- /橋 淳一
- 協同学習11 社会科協同学習のゼロ段階
- /中島 範隆
- 協同学習12 ゴールイメージから作り上げる協同学習
- /南 惠介
- 協同学習13 「協同の先にある姿」を目指して
- /元吉 佑樹
- 協同学習14 協同学習によって,協同学習に必要な力を培う
- /山田 洋一
- 協同学習15 協同学習で日常の授業を変える!〜子ども理解から授業改善へ〜
- /山寺 潤
- 協同学習16 関わることで見えてくるもの
- /米田 真琴
- あとがき
- /赤坂 真二
まえがき
かつては,授業において,子どもたちが黒板の方を向き,教師から出される指示や発問に答えて学習が進む一斉指導があたりまえでした。しかし,今,多くの教室で,子どもたちが隣同士で話し合ったり,小集団で話し合ったり,ときには座席を離れて自由に情報交換したりする交流型の学習がよく見られるようになりました。
学習内容の定着がよくなり,学級集団の雰囲気もよくなり,その結果さらに学習しやすくなり,学習意欲が高まるといった効果も報告されています。子どもたちのかかわる力を意欲の向上,学力の向上に結びつけていく動きが活発化しています。一方でこの交流型の学習は,やる気のある子がそうではない子とかかわることで,持っていた意欲を減退させてしまうといったリスクもあります。こうした交流型の学習をうまく機能させ,その効果を引き出すにはどうしたらいいのでしょうか。
本書では交流型学習を小中学校で熱心に取り組み,子どもたちの高いパフォーマンスを引き出している16名の実践家が執筆者として名を連ねました。自身の最も得意なところでその強みを十二分に発揮しています。みなさんの明日からの授業づくりにすぐに役立つはずです。
なお,多様な交流型の学習と理論と実践が世に出されていますが,本書では子どもたちが交流しながら学習課題の達成の実現と良好な関係を構築する力を身につけていく学習を協同学習と呼びました。
/赤坂 真二
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- 明治図書