- はじめに
- 1章 板書型指導案のススメ
- 板書型指導案って何?
- 板書型指導案の歴史
- 板書型指導案の特長(よさ)
- 板書型指導案の読み方・書き方
- 板書型指導案を使った授業デザイン
- 板書型指導案を活用するときのコツ
- 2章 授業の流れが一目でわかる! 社会科5年板書型指導案
- 1 世界の中の国土(5時間)
- 1時 日本は,「世界の中でどこにある」と言えるのだろうか。
- 2時 日本は,「世界の国から見てどこにある」と言えるのだろうか。
- 3・4時 日本のはんいは,どこからどこまでなのだろうか。
- 5時 調べたことをもとにして,学習問題の結論をまとめよう。
- 2 国土の地形の特色(3時間)
- 1時 日本の地形について調べ,学習問題をつくろう。
- 2・3時 日本の地形について白地図にまとめ,学習問題の結論をまとめよう。
- 3 低い土地のくらし(5時間)
- 1時 岐阜県海津市の様子を調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 海津市の人々は,どのようにして水害からくらしを守ってきたのだろうか。
- 3時 海津市の農業は,どのように水を利用しているのだろうか。
- 4時海津市の人々の生活にとって,水は,どのようなものなのだろうか。
- 5時 調べたことをもとに,「ふりかえりシート」に整理し,学習問題の結論をまとめよう。
- 4 国土の気候の特色(3時間)
- 1時 日本の気候について調べ,学習問題をつくろう。
- 2・3時 日本の気候について白地図にまとめ,学習問題の結論をまとめよう。
- 5 あたたかい土地のくらし(5時間)
- 1時 沖縄県の気候と家の様子を調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 沖縄県の家には,どのような工夫があるのだろうか。
- 3時 沖縄県の農業は,気候をどのように生かしているのだろうか。
- 4時 沖縄県には,どうして多くの観光客がおとずれるのだろうか。
- 5時 調べたことをもとに,「ふりかえりシート」に整理し,学習問題の結論をまとめよう。
- 6 くらしを支える食料生産(6時間)
- 1時 料理に使われている材料を調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 日本の米は,どこでつくられているのだろうか。
- 3時 日本の農作物は,どこでつくられているのだろうか。
- 4時 食料品は,どこから,どのくらい輸入しているのか,食料自給率を調べよう。
- 5時 食料品の輸出入は,どのように変化してきたのだろうか。
- 6時 日本の食料生産には,どのような特色があるのだろうか。
- 7 米づくりのさかんな地域(8時間)
- 1時 みんなの家で食べている米について調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 庄内平野では,どのように気候を米づくりに生かしているのだろうか。
- 3時 庄内平野では,どのように地形を米づくりに生かしているのだろうか。
- 4時 米づくりでは,どの工程が一番大切と言えるのだろうか。
- 5時 農家の人たちは,米づくりの費用や手間をどのように解決して米づくりをしているのだろうか。
- 6時 農業協同組合と水田農業試験場は,どのような役割を果たしているのだろうか。
- 7時 米は収かくされたあと,どのようにしてわたしたちのもとへ届けられ,売られるのだろうか。
- 8時 これからの日本の米づくりは,どのようにしていけばよいのだろうか。
- 8 水産業のさかんな地域(7時間)
- 1時 ふだん食べている水産物について調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 かつおは,どこで,どのようにとっているのだろうか。
- 3時 外国の海でとれたかつおは,どのようにして新鮮なまま,わたしたちのまちに運ばれるのだろうか。
- 4時 日本の水産業における生産量は,どのように変化してきているのだろうか。
- 5時 ぶりの養しょくは,どこで,どのように行われているのだろうか。
- 6時 青森県では,何のためにひらめを放流しているのだろうか。
- 7時 これからの日本の水産業にとって,どのようなことが大切なのだろうか。
- 9 工業製品とくらしの変化(6時間)
- 1時 わたしたちのくらしの中で使われている工業製品は,どのような種類に分けられるだろうか。
- 2時 身の回りの工業製品について,学習問題をつくり,予想と学習計画を立てよう。
- 3時 工業製品は,日本のどこでつくられているのだろうか。
- 4時 日本の工業生産は,どのように変化してきているのだろうか。
- 5時 機械工業が増えたのは,どのようなことが関係しているのだろうか。
- 6時 日本の工業生産には,どのような特色があるのだろうか。
- 10 自動車をつくる工業(13時間)
- 1時 自動車はどこでつくられているのだろうか。
- 2時 自動車工業について調べる学習問題を考えよう。
- 3時 学習問題に対する予想を考え,学習計画を立てよう。
- 4・5・6時 自動車工場や関連工場で働く人たちの工夫や努力を見つけよう。
- 7時 組み立て工場では,どのような作業をしていたのだろうか。
- 8時 組み立て工場で働く人たちは,どのような工夫をしているのだろうか。
- 9時 関連工場では,どのようにして部品をつくっているのだろうか。
- 10時 3万点もある自動車の部品は,どこでつくられているのだろうか。
- 11時 完成した自動車にはどのような工夫があるのだろうか。
- 12時 これまでの学習をふり返り,学習問題の結論を考えよう。
- 13時 これからの自動車づくりについて考えよう。
- 11 工業生産を支える(5時間)
- 1時 完成した自動車はどこへ,どのようにして運ばれていくのだろうか。
- 2時 工業生産で必要となる原材料はどこから運ばれてくるのだろうか。
- 3時 工業生産でつくられた製品はどこへ運ばれていくのだろうか。
- 4時 輸入した原材料や輸出する製品はどのようにして運ばれているのだろうか。
- 5時 これまでに学習したことをもとに学習問題の結論を考えよう。
- 12 情報産業とわたしたちのくらし(9時間)
- 1時 わたしたちはどのようにして情報を手に入れているのだろうか。
- 2時 放送局では,東日本大震災発生時の様子をどのようにして伝えたのだろうか。
- 3時 東日本大震災発生後にどのようにニュース番組がつくられていたのかを考え,学習問題をつくろう。
- 4時 放送局では,どのようにニュースを放送しているのだろうか。
- 5時 テレビ番組は,どのようにして決められるのだろうか。
- 6時これまでの学習をふり返り,学習問題の結論を考えよう。
- 7・8時 テレビ放送の内容は本当に正しいのだろうか。
- 9時 わたしたちは,テレビの情報をどのように生かしていけばよいのだろうか。
- 13 社会を変える情報(10時間)
- 1時 インターネットショッピングがどのように利用されているか調べ,学習問題を考えよう。
- 2時 ショッピングサイトでは,消費者が買い物をしやすくするためにどのような工夫をしているのだろうか。
- 3時 ログイン前とログイン後では,何が変わったのだろうか。
- 4時 ショッピングサイトでは,様々な情報をどのように活用しているのだろうか。
- 5時 どのようにして早く商品が届けられているのだろうか。@
- 6時 どのようにして早く商品が届けられているのだろうか。A
- 7時 これまでの学習をふり返り,学習問題の結論を考えよう。
- 8時 インターネットショッピングがどのような人たちに,どのように活用されているのか調べよう。
- 9時 情報はどのような場面で,どのような人たちに活用されているのか調べよう。
- 10時 わたしたちは,情報化された社会の中で,どのようなことに気をつけていけばよいのだろうか。
- 14 わたしたちの生活と森林(5時間)
- 1時 国土の中の森林の様子について調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 天然林はどのようなところなのだろうか。
- 3時 人工林はどのようなところなのだろうか。
- 4時 これまでの学習をふり返り,学習問題の結論を考えよう。
- 5時 森林を大切に守っていくために自分たちにできることを考えよう。
- 15 自然災害を防ぐ(5時間)
- 1時 日本で起こった自然災害について調べ,学習問題をつくろう。
- 2時 地震や津波,火山の噴火からわたしたちを守る対策には,どのようなものがあるのだろうか。
- 3時 風水害や雪害からわたしたちを守る対策には,どのようなものがあるのだろうか。
- 4時 なぜ日本では様々な自然災害が多く発生するのだろうか。
- 5時 これまで学習してきたことをもとに学習問題の結論を考えよう。
- 16 環境を守るわたしたち(5時間)
- 1時 多摩川は昔どのような川だったのだろうか。
- 2時 なぜ多摩川はよごれてしまったのだろうか。
- 3時 多摩川をきれいにするために,国や東京都はどのような取り組みをしてきたのだろうか。
- 4時 多摩川のために,地域の人たちはどのような取り組みをしているのだろうか。
- 5時 これまでに学習したことをもとに学習問題の結論を考え,環境を守るために自分たちにできることを考えよう。
- おわりに
はじめに
本書を手に取られた先生方の中には,もしかして日々,次のような悩みを抱えておられる方がいらっしゃるかもしれません。
・毎日の忙しさの中で,満足に教材研究ができていない。
・1時間の社会科の授業をどう流したらいいか,わからない。
・学年の先生方と,授業の流れを共有する時間が取れない。
・教師用指導書だけでは,細かい指示や発問がわからない。
・板書が整理できず,用語や説明の羅列になってしまう。
本書が提案する「板書型指導案」は,このような悩みを解消する特効薬になり得る,学習指導案の形式です。
わたしたち自身も以前まで,このすべての悩みを抱える一人でした。そんな中,「板書型指導案」の先行実践に出合い,シンプルな形式と利便性に感銘を受けました。そして,わたしたちなりに,さらに「毎日の教材研究の過程で作成でき,日常的に使える」実用的な形式を目指して,検討を重ねました。具体的には,「1枚を1時間程度で作成できるようでなければ,多忙な毎日の中でつくれない」と考えて形式を整え,改善と実践を積み重ねて蓄積してきました。
我々が実感する「板書型指導案」の効果は,以下の通りです。
・職員室から教室に行くまでに,一目見てわかる。
・学年の先生方に配布することで,十分に情報を共有できる。
・作成する過程で,板書や授業の流れが整理される。
・「1時間の授業をデザインする力」が磨かれる。
・次年度以降に「すぐに使える」授業記録として残る。
本書の特長として,5年生の社会科において,できるだけ教科書や地図帳など身近な資料を活用してできる授業を目指しました。各都道府県や市町村ごとに異なる教科書をお使いですので,まずは類似する資料が教科書に掲載されているか確かめることから始めてください。また,平成29年版学習指導要領に対応した単元構成で作成しました。具体的には,次の通りです。「竹島や北方領土,尖閣諸島が我が国の固有の領土であること」に触れること。食料生産における「価格や費用」を調べること。工業生産の「貿易や運輸」を小単元「工業生産を支える」として独立させたこと。「自然災害」と「森林」を分けて小単元を構成したことなどです。新単元となる「社会を変える情報」では,インターネットショッピングを事例として取り上げました。本書が先生方の一助となれましたら,幸いです。
2019年3月 /井出 祐史・千守 泰貴
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