- Introduction 本書の構成と活用法
- CHAPTER1 主体的・対話的で深い学びを促す8つの指導ストラテジー
- @ 主体的な学びを促す指導ストラテジー
- Strategy1 自ら取り組むタスクの創造
- Strategy2 価値あるゴールの共有
- Strategy3 粘り強さをサポート
- Strategy4 振り返りの可視化
- A 対話的な学びを促す指導ストラテジー
- Strategy5 対話をプロモート
- B 深い学びを促す指導ストラテジー
- Strategy6 覚え方のアレンジを支援
- Strategy7 深化させる問い・課題の提示
- Strategy8 仲間との問題解決を促進
- CHAPTER2 指導ストラテジーを活用した授業技法と活動例35
- @ 主体的な学びを促す授業技法と活動例
- Strategy1を活用した活動例
- 活動例1 ターゲットを使って面白い作品を作る
- 活動例2 相手の答えを予想すると関心が高まる(小学校・中学校)
- 活動例3 自分で単語を選んで出題し合う小テスト
- 活動例4 オリジナルなクイズを作るために辞書を引く
- 活動例5 過去問を自分で分析する
- 活動例6 教師の挑戦的な課題に応える
- 活動例7 自分と一致する相手を探すために尋ねる
- Strategy2を活用した活動例
- 活動例8 大と小の目標を持つ
- 活動例9 目標への見通しを立てて活動する
- 活動例10 修得するために何が必要かを理解する
- Strategy3を活用した活動例
- 活動例11 「誰がどうするのか」を考えて直訳を避ける
- 活動例12 正誤の判断に図表を活用する
- 活動例13 作った文の正しさがわかるツールを作る
- 活動例14 考えを図解してまとまった文章を書く
- 活動例15 モデルと同じになるまで練習する
- Strategy4を活用した活動例
- 活動例16 目で見て振り返る
- 活動例17 つながった振り返りシートで次につなげる(小学校)
- 活動例18 つながった振り返りシートで次につなげる(中学校)
- A 対話的な学びを促す授業技法と活動例
- Strategy5を活用した活動例
- 活動例19 用具(カードやシート)を活用して対話する
- 活動例20 相手の反応から妥当性を知る
- 活動例21 スピーチの伝わり方を聞き手のリプロダクションで確認する
- 活動例22 協働して達成を目指すプリント学習
- 活動例23 グループの中で快活に学ぶ
- B 深い学びを促す授業技法と活動例
- Strategy6を活用した活動例
- 活動例24 日本語と関連付けるなどして単語を覚える
- 活動例25 類推して形と形を関連付ける
- 活動例26 メッセージに関連しそうな単語を集めてから作文する
- 活動例27 文字の形を仲間分けする
- 活動例28 分類し,動詞の変化パターンを見つける
- 活動例29 類似した英文の形にある差異を見つける
- Strategy7を活用した活動例
- 活動例30 英文に込められた意味を読み取り,音読する
- 活動例31 1文を加えて説明を豊かにする
- 活動例32 「I」に変えて読み,書くことで主人公の心情に近づく
- Strategy8を活用した活動例
- 活動例33 「ジグソー」形式で精査と問題解決を図る
- 活動例34 他のグループが納得する解決策を協働して考え出す
- 活動例35 仲間の困りを助けて学ぶ
- 文献一覧
Introduction
本書の構成と活用法
「主体的・対話的で深い学び」のために教師ができることは何か。本書はそれを具体的に記した。内容は,連動した2つの章から成る。
・指導ストラテジー(CHAPTER1)
↓
・ストラテジーを活用した授業技法と活動例(CHAPTER2)
たとえば,「主体的な学び」を実現するために,CHAPTER1では,教師の指導方策として4つの指導ストラテジーを提案している。
1 自ら取り組むタスクの創造
2 価値あるゴールの共有
3 粘り強さをサポート
4 振り返りの可視化
しかし,指導ストラテジー(この用語はDornyei[2001]の邦訳にある)だけでは授業の姿は見えにくい。そこで,1つ1つのストラテジーを教師の行動レベルに落とし込んだ授業技法をCHAPTER2(一部CHAPTER1)の活動例の中で明確に記述した。
上記「Strategy3 粘り強さをサポート」を展開する授業技法はたとえば以下である。
・授業技法―図表を参照させて正誤を推論させる(活動例12)
・授業技法―考えを容易に図解できる方法を示す(活動例14)
・授業技法―ツール(ストップウオッチや本物の英語)を活用して,モデルと同じになるまで挑戦させる(活動例15)
活動例は見開き2ページで読みやすくした(まれに4ページ)。1つの活動例は次の項目で構成した。
・この活動の授業技法
・授業場面と指導のねらい
・指導の実際
・指導のポイント(その活動によって育まれる生徒の学びを含む)
このうち「指導の実際」では,その技法を実際に使った授業場面を描写した。その際,他の教師にも場面の再現が可能になるように,発問・指示や配布物等を明示して描いた。たとえば,上記「考えを容易に図解できる方法を示す」という授業技法の実際として,中学生がスピーチのプランを容易にマッピングできるような図解用シートを示した。
「対話的な学び」と「深い学び」について,本書は以下の4つの指導ストラテジーを提案している。
5 対話をプロモート
6 覚え方のアレンジを支援
7 深化させる問い・課題の提示
8 仲間との問題解決を促進
授業技法は,たとえば,「Strategy7 深化させる問い・課題の提示」については,以下のような授業技法を示した。
・授業技法―理解が浅いことに気づかせるような問いを発する
・授業技法―説明がより詳しく興味深くなるように,1文を追加させる
本書の活用方法はさまざまである。CHAPTER2の活動例をさっそく明日の授業で活用されてもよいし,CHAPTER1の指導ストラテジーから順に読み始めてもよい。
なお,本書では「主体的」「対話的」「深い」の意味するところは,平成29年告示の学習指導要領(解説)に準じた。
本書の執筆者は小学校,中学校,高校,大学の教員で,オール大分県である。
2020年2月 /柳井 智彦・立川 研一
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- 明治図書
- 良い2023/2/2530代・高校教員
- タスクの本をもっと出して欲しい2021/3/1140代・中学校教員
- 最初は論文形式で、読む気がなくなりましたが、後半の実践例は参考になりました!ただ最初の説明が長く、休校中でなかったら最後まで読まなかったかもしれません。2020/4/1030代・中学校教員