- はじめに
- 序章 あそびで育てるクラスづくり 5つのポイント
- 1 ねらいをもって活動する
- 2 教師はファシリテーターとして関わる
- 3 何を、いつやるのかを意識する
- 4 振り返りを大切にする
- 5 自分の「得意」に、あそびをプラスする
- 第1章 出会う、知り合う
- 担任の先生のことを知る [自己紹介クイズ]
- お互いの名前を覚える [となりのとなり]
- 心をほぐす [ジャンタッチ][セブンイレブンじゃんけん]
- 体をほぐす [みんなおに][氷おに][ナースおに]
- お互いのことを知り合う [見えない共通点]
- 先生のことをよく知り、親しみをもつ [先生ビンゴ]
- 「みんなが楽しい」経験をする [安心何でもバスケット]
- 心の壁を下げ、距離を縮める [ラインナップ]
- 第2章 よい生活習慣をつくる
- 気持ちよくあいさつをする [あいさつリレー][バラララララ〜あいさつ]
- 「静かをつくる」ことを学ぶ [サイレンス]
- 短時間でいろいろなグループをつくる [せーの!]
- 教師と子供たちで一体感を味わう [ダイアロジック・リーディング]
- 公正にじゃんけんを行う、ポジティブな気持ちで下校する[ゲーマーじゃんけん][さよならじゃんけん]
- 第3章 コミュニケーションを深める
- 場を温める、自然なスキンシップを行う [キャッチ]
- ペアでチャレンジして達成感を味わう [ビート5]
- グループで力を合わせる [野性の証明]
- 友だちの意外な一面を知る [グッドフレンズ]
- 協力することの楽しさを体験する [パイプライン]
- クラスみんなでチャレンジし、一体感を味わう [インパルス]
- 第4章 日々の授業をより楽しむ
- 担任の話をよく聞く [見ていた?聞いていた?突然じゃんけん]
- 楽しみながら学習する [クイズでドン!]
- 1人1台端末でクイズ学習をする [Kahoot!]
- 語彙力、表現力を高める [辞書引きバトル]
- 学級会の話し合いを円滑に進める [賢者の杖]
- 意欲的に宿題に取り組む [宿題のゲーム化]
- 第5章 授業のすきま時間を楽しむ
- 余った5分で知的に楽しむ [ナンバーズ][セイムカット]
- 試行錯誤することを楽しむ [謎解きクイズ]
- リズム感、器用さを高める [手あそび歌]
- 第6章 心理的安全性を高める
- 心の抑制を取る [進化じゃんけん]
- 笑い合うことで、体や気持ちをほぐす [ジェスチャーリレー]
- 心理的に安心、安全な教室をつくる [ムード!]
- 失敗を認め合い、共に成長する [電子迷路]
- 第7章 支え合う
- 仲間を信じることの気持ちよさを体験する [トラストウェーブ]
- 人を信頼する、人に信頼されることを体験する [トラストウォーク]
- 倒れる、支える活動を通して信頼関係を高める [トラストフォール]
- 第8章 協力して課題を解決し、信頼関係を深める
- クラスの信頼関係を深める [マシュマロリバー]
- チームワークやコミュニケーション能力を高める [ストロータワーチャレンジ]
- 意見の一致を得ることの難しさと大切さを体験する[コンセンサスゲーム(NASAゲーム)]
- リーダーシップについて考える [風船列車]
- 培ってきた信頼関係を発揮して課題に取り組む [クモの巣]
- 参考文献一覧
- おわりに
はじめに
「レクで学級をHappyに!」
これが僕のモットーです。
数多くある教育書の中から、本書を手に取ってくださりありがとうございます。
この本を手に取ってくださったあなたは、
「クラスが荒れてしまい、不安を抱えている」
「もっと子供たちの笑顔を見たいと思っているのに、つい怒ってしまう」
「学級経営をするうえで柱となるものがなくて、悩んでいる」
「助け合いや高め合いができるクラスをつくりたいが、やり方がわからない」
こんなことを感じて日々悩んでいるかもしれません。
もしそうであれば、間違いなく、本書があなたのお役に立てると思います。
僕は大学で野外教育を学ぶ研究会に出合ったことで、「体験すること」の大切さを強く感じるようになりました。滝に打たれながら沢登りをしたこと、71・5kmの山岳耐久レースを完走したこと、自転車で日本を縦断したこと。そんな体験から自己と向き合い、仲間の存在の大きさや温かさを感じ、自分がどうありたいのかを探していきました。まさに「体験」が、自分というものを形作っていったのです。そんな「体験」の力を教育に生かしたいと思い、その後も野外教育や冒険教育について研究し、実践を重ねてきました。
教員向けの「あそび」に関する本といえば、レクやゲームの例を次々と紹介しているものが一般的ではないでしょうか。読んで「あっ、これおもしろそう」と感じたものをいくつか試し、子供たちも楽しんで、「またやろうね!」と終わる。そんな感じでしょうか。
本書ではさらに一歩踏み込んで、「どんなねらいをもってあそぶのか、どのように学級経営につなげていくのか」という「あそび×学級経営」について、とことん追究しました。
「もし僕が初任者と組んだら、どんなことを伝えるか」
そんなことを考えながら執筆しました。あそびの内容も、ルールが簡単だったり準備が不要だったりと、慣れていない人でも指導しやすいものを多く選びました。
あそんでいるときの子供は、いきいきしています。やる気に満ちています。いろいろなことにチャレンジしようとします。そして人生の大切なことをたくさん学んでいきます。僕は、そんな子供を1人でも多く増やしたいと思っています。子供たちが笑顔の教室は、先生も笑顔です。この本が、日頃から学級経営に悩み、奮闘している先生たちの力になれば幸いです。ぜひ何度も読んで、実践してほしいと思います。読んでいて「もっと知りたい」ということが出てきた際には、巻末の参考文献にも手を伸ばしてみてください。
さあ、学級あそびをはじめましょう!
※本書で紹介しているあそびのワークシートを、下記からダウンロードすることができます。
ぜひご活用ください。(QR省略)
2024年2月 /北川 雄一
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- 明治図書
- 具体的に書かれていてよかったです。2024/9/830代・小学校教員
- 遊びを通してどんな子どもたちを育てたいか、まずそこから考えられる。2024/7/2230代・小学校教員