目指せ!英語授業の達人44
絶対成功する!中学校「思考力、判断力、表現力」を育てる授業づくりアイデアブック

目指せ!英語授業の達人44絶対成功する!中学校「思考力、判断力、表現力」を育てる授業づくりアイデアブック

新刊

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「思考・判断・表現」のテストづくりにも役立つ!

中学校英語で身につけたい「思考力、判断力、表現力」の指導事項についての解説から、領域別の「思考力、判断力、表現力」を育てる言語活動アイデアとワークシートまでを完全収録。各アイデアには英文法や学年も明記しているので、クラスの最適な時期に活動ができます。


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PDF
ISBN:
978-4-18-341326-0
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
対象:
中学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
在庫あり
出荷:
2025年4月18日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
Prologue 「思考力,判断力,表現力等」とは?
01 「聞くこと」における「思考力,判断力,表現力等」って何?
02 「読むこと」における「思考力,判断力,表現力等」って何?
03 「話すこと」における「思考力,判断力,表現力等」って何?
04 「書くこと」における「思考力,判断力,表現力等」って何?
まとめ
Chapter 1 「思考力,判断力,表現力等」を考える8つのポイント
01 「思考力,判断力,表現力等」にはなぜ「目的や場面,状況など」が必要なの?
02 「思考力,判断力,表現力等」の育成の目的は何?
03 「思考力,判断力,表現力等」の重要なポイントは?
04 「思考力,判断力,表現力等」の目標や評価規準の作成ポイントは?
05 「思考力,判断力,表現力等」は,どう指導したらいいの?
06 「思考力,判断力,表現力等」の言語活動で,期待した表現が使われない時には?
07 「思考力,判断力,表現力等」では,何を頼りに指導したらいいの?
08 どんな指導事項があるの?
まとめ
Chapter 2 18の指導事項でみる「思考力,判断力,表現力」
01 くわしく伝える(話す・書く)
02 内容を整理して伝える(話す・書く)
03 「構成」を考えて聞く/読む/伝える(聞く・読む・話す・書く)
04 「事実」と「考え」を区別する(聞く・読む・話す・書く)
05 「考え」や「気持ち」を伝える(話す・書く)
06 「情報」を聞き取る/読み取る/伝える(聞く・読む・話す・書く)
07 「概要」を捉える/伝える(聞く・読む・話す・書く)
08 「要点」を捉える/伝える(聞く・読む・話す・書く)
09 「理解を確認」しながら,聞く/話す(聞く・話す)
10 「繰り返し」て,理解を示したり,確認したりする(聞く・話す)
11 「考えと理由」はセットで伝える(話す・書く)
12 説明する(話す・書く)
13 良さや魅力を伝える(話す・書く)
14 要約して伝える(話す・書く)
15 即興で伝える(話す)
16 読み返す(書く)
17 会話を継続し,伝え合う(話す)
18 引用する/客観的な事実で伝える(話す・書く)
まとめ
Chapter 3 聞くことの「思考力,判断力,表現力」を育てる授業づくり&ワーク
01 「情報」を聞き取る 複数の情報を正確に聞き取り,メモする
1年1学期/be動詞・一般動詞
02 「情報」を聞き取る 対話を聞き,聞き取った情報をメモする
1年1学期/be動詞・一般動詞の疑問文
03 「情報」を聞き取る 置かれた状況から,必要な情報を聞き取る
2年1学期/未来形 他
04 「情報」を聞き取る  重要な情報を聞き取る
2年2学期/道案内表現 他
05 「概要」を捉える/伝える 概要を聞き取る
2年3学期/過去形 他
06 「要点」を捉える/伝える 要点を聞き取る
3年1学期/過去形 他
07 「要点」を捉える 物語の教訓を聞き取る
3年2学期/特になし
まとめ
Chapter 4 読むことの「思考力,判断力,表現力」を育てる授業づくり&ワーク
01 「情報」を読み取る 複数の情報を正確に読み取る 064
1年1学期/be動詞・一般動詞 他
02 「情報」を読み取る 「対話文」から,情報の読み取りを行う
1年1学期/be動詞・一般動詞
03 「情報」を読み取る/「要点」を捉える 話題の中心は何かを読み取る
1年3学期/現在進行形 他
04 「事実」と「考え」を区別する 事実と考えを区別して読み取る
2年1学期/不定詞 他
05 「概要」を捉える 概要を読み取る
2年2学期/特になし
06 「構成」を考えて読む 文章構成を見抜く
2年3学期/特になし
07 「要点」を捉える 要点を読み取る
3年1学期/特になし
まとめ
Chapter 5 話すこと(やり取り)の「思考力,判断力,表現力」を育てる授業づくり&ワーク
01 会話を継続し,伝え合う/即興で伝える 会話を継続させる
1年1学期/be動詞・一般動詞 他
02 「考えと理由」はセットで伝える 考えと理由をセットで伝える
1年2学期/接続詞・不定詞(want to) 他
03 くわしく伝える くわしく伝え合う
1年3学期/過去形 他
04 くわしく伝える 夏休みの予定について尋ね合う
2年1学期/未来形・不定詞(want to) 他
05 くわしく伝える/「考えと理由」はセットで伝える 職場体験先をアドバイスする
2年2学期/動名詞・不定詞(名詞的用法)
06 「考えと理由」はセットで伝える 一番大切な学校のルールを考える
3年1学期/助動詞・比較表現
07 内容を整理して伝える まんがやドラマ,映画について伝え合う
3年2学期/関係代名詞 他
まとめ
Chapter 6 話すこと(発表)の「思考力,判断力,表現力」を育てる授業づくり&ワーク
01 内容を整理して伝える 思考ツールを活用し,伝えたいことを整理する
1年1学期/be動詞・一般動詞 他
02 「情報」を伝える 聞いた内容を他者に伝える
1年2学期/三人称単数現在形 他
03 内容を整理して伝える 冬休みの出来事をクラスで発表する
1年3学期/過去形 他
04 内容を整理して伝える/良さや魅力を伝える 友だちの良さを伝える
2年1学期/過去形・未来形 他
05 内容を整理して伝える ヒントクイズを作って発表する
2年2学期/不定詞 他
06 内容を整理して伝える/説明する 理想のAIロボットを考える
3年1学期/It for to・ can 他
07 内容を整理して伝える/「構成」を考えて伝える 日本を紹介するCMを作る
3年3学期/間接疑問文 他
まとめ
Chapter 7 書くことの「思考力,判断力,表現力」を育てる授業づくり&ワーク
01 内容を整理して伝える/良さや魅力を伝える メッセージカードで自分を伝える
1年1学期/be動詞・一般動詞 他
02 内容を整理して伝える/客観的な事実で伝える 外国人向けに町のゆるキャラを作って伝える
1年2学期/三人称単数現在形・can 他
03 内容を整理して伝える/読み返す 学校生活1年をふり返る
1年3学期/過去形 他
04 「要点」を捉える/伝える/説明する 内容を適切に伝える
2年2~3学期/未来形・受け身 他
05 内容を整理して伝える/客観的な事実で伝える 日本を伝えるクイズを作る
2年3学期/比較・最上級 他
06 内容を整理して伝える/「情報」を伝える/良さや魅力を伝える 相手の立場になり,感謝の気持ちを伝える
3年1学期/原形不定詞 他
07 内容を整理して伝える/「構成」を考えて伝える/読み返す 英語について考える3年3学期/既習事項
まとめ
おわりに

はじめに

 皆さんは,英語の授業で,「思考力,判断力,表現力等」の指導って悩んだことはありませんか?

 一体,何をどう指導したらよいか,迷い,考えたことはないでしょうか?

 私はずっと悩んできました。

 よく,「思考力,判断力,表現力等」には,目的や場面,状況などが必要ということを聞きます。そこで,目的や場面,状況などを設定した言語活動を行います。しかし,その活動をしたからといって,どのような「思考力,判断力,表現力等」の“力”が生徒に付くのでしょうか。

 例えば,次のように言語活動を仕組んだとします。

 ・あなたは世界料理ショーに出場することになりました。自分の好きな料理の作り方を英語で説明しましょう。

 ・あなたの町では,毎年,世界文化交流フェスティバルが行われます。海外の人向けに「町の紹介ビデオメッセージ」が流れます。あなたのところに,ビデオメッセージ作成の依頼が来ました。1分間でビデオメッセージを作りましょう。

 ・あなたのクラスにある有名人が来ます。ヒントを出しながら,その有名人を当ててもらいましょう。

 これらの活動を行うと,一体,生徒にどんな「思考力,判断力,表現力等」の“力”が付いていくのでしょうか。逆に,どんな“力”を付けたいと思って授業をやるのでしょうか。

 私自身,「思考力,判断力,表現力等」となると,雲をつかむような話となり,一体,何をどう指導すればよいのか分からずにいました。

 しかし,1つだけ分かってきたことがあります。「思考力,判断力,表現力等」とは,「考えて→判断して→表現する」こと。つまり,伝えたい内容を考え,それをどのような英語で伝えたらよいのか判断し,声に出して表現することです。これが,「話すこと」の「思考力,判断力,表現力等」のプロセスになります。この過程で,生徒に身に付く“力”は,既習事項を活用して伝えたいことを適切に伝える発信力です。

 これもとても大事な力です。しかし,与えられた場面や状況の中で行う言語活動なので,当然,使用する語彙や表現が限られますし,その場限りでの力となります。そうではなく,他の場面でも使えるような汎用的な力を,私は求めていました。

 そこで,指導案における目標の記述や,評価規準の記述に注目しました。

 例えば,次のような目標があったとします。

(目標1)

 世界料理ショーで自分の好きな料理の作り方を英語で説明するために,簡単な語句や文を用いて英語で伝えることができる。


 この目標では,どんな英語でも,伝えることができればOKとなります。

 しかし大事なのは,どのように伝えるかだと思うのです。伝え方に「どのように」を入れると,それが「話すこと」の「思考力,判断力,表現力等」の“力”になるのではないかと考えたのです。

 そこで,次のようにしてみます。

(目標2)

 世界料理ショーで自分の好きな料理の作り方を英語で説明するために,必要な情報を整理し,簡単な語句や文を用いて英語で伝えることができる。


 このようにすると,「必要な情報を整理する」というところが,「思考力,判断力,表現力等」として育てたい“力”となり,指導すべき事項が明確になると考えました。そして,その先には,相手意識があります。相手に分かりやすく伝えるために,必要な情報を取り出し,それを分かりやすく伝えるために整理し,説明の順番を考え,分かりやすく伝えるための英語で発信します。最終的には,分かりやすく伝えるためであり,その根底には,相手意識があるからこその思考力となります。そして,そのような,「思考力,判断力,表現力等」で育てたい“力”を,指導事項として抽出していけば,指導目標が立てやすくなるのではないかと考えたのです。「必要な情報を整理する」を汎用性をもたせた指導事項とすれば,次の目標でも応用可能となります。

(目標3)

 世界文化交流フェスティバルで放映される町の紹介ビデオメッセージを作成するために,必要な情報を整理し,町の魅力を伝えることができる。


 本書では,中学校英語授業の実際の場面で活用できる「思考力,判断力,表現力等」の考え方や,その方策について,紹介したいと思います。

 Prologueでは,そもそも英語授業における「思考力,判断力,表現力等」とは何であるのか,まずは,その外堀を確認したいと思います。

 Chapter1では,「思考力,判断力,表現力等」の考え方を整理しました。

 Chapter2では,18の指導事項を取り上げ,授業での活用について考えます。この指導事項は,あくまでも例ですので,その他,汎用性のある指導事項が増えてくることと思います。

 Chapter3~7は,4技能5領域の「思考力,判断力,表現力等」の指導アイデアをワークシートとともに提示します。

 「思考力,判断力,表現力等」の指導をする上で,本書が少しでも参考になれば幸いです。


  2025年3月   岐阜大学教育学部 /瀧沢 広人

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著者紹介

瀧沢 広人(たきざわ ひろと)著書を検索»

1966年東京都東大和市に生まれる。埼玉大学教育学部小学校教員養成課程卒業後,埼玉県公立小・中学校,ベトナム日本人学校,教育委員会,中学校の教頭職を経て,現在,岐阜大学教育学部准教授として小・中学校の英語教育研究を行う。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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