- はじめに
- ワークシートのコンセプト
- 1年
- 【正負の数】
- 01 加法と減法の混じった計算(暗算)(1)
- 02 加法と減法の混じった計算(暗算)(2)
- 03 加法と減法の混じった計算(暗算)(3)
- 04 数の石垣(1)
- 05 数の石垣(2)
- 06 数の石垣(3)
- 07 数の石垣(4)
- 08 数の石垣(5)
- 09 素数はいくつ?
- 10 37の計算
- 11 143の計算
- 【文字と式】
- 12 スタート数・ゴール数(1)
- 13 スタート数・ゴール数(2)
- 【一次方程式】
- 14 一次方程式の解き方(1)
- 15 一次方程式の解き方(2)
- 16 一次方程式の利用
- 【比例】
- 17 比例のグラフ(1)
- 18 比例のグラフ(2)
- 【平面図形】
- 19 図形の移動(1)
- 20 図形の移動(2)
- 2年
- 【式の計算】
- 21 トマト数
- 【連立方程式】
- 22 連立方程式の解き方(1)
- 23 連立方程式の解き方(2)
- 24 貯金箱
- 25 還元ポイント
- 26 飲み物
- 【一次関数】
- 27 一次関数のグラフ(1)
- 28 一次関数のグラフ(2)
- 29 一次関数のグラフ(3)
- 30 一次関数のグラフ(4)
- 【平行と合同】
- 31 多角形の外角の和
- 32 角度の問題
- 33 正方形と正三角形
- 34 角度の和(1)
- 35 角度の和(2)
- 36 合同な図形の重なり(1)
- 37 合同な図形の重なり(2)
- 【三角形と四角形】
- 38 長方形の面積(1)
- 39 長方形の面積(2)
- 40 長方形の面積(3)
- 3年
- 【多項式】
- 41 式の計算の利用
- 42 答えはいつも?
- 43 20×20までの暗算
- 44 乗法公式の活用
- 45 じじばば数
- 46 イカイカ数
- 【平方根】
- 47 平方根の表現
- 48 根号を含む式の加減(1)
- 49 根号を含む式の加減(2)
- 【二次方程式】
- 50 因数分解による二次方程式の解き方(1)
- 51 因数分解による二次方程式の解き方(2)
- 【相似な図形】
- 52 直角三角形ABCのCBの長さ(1)
- 53 直角三角形ABCのCBの長さ(2)
- 54 直角三角形ABCのCBの長さ(3)
- 55 直角三角形ABCのCDの長さ(1)
- 56 直角三角形ABCのCDの長さ(2)
- 57 直角三角形ABCのCDの長さ(3)
- 58 長方形の用紙
- 【三平方の定理】
- 59 三平方の定理の導入(1)
- 60 三平方の定理の導入(2)
- 全学年
- 【数学的パターンの探究】
- 61 4桁の数
- 62 3桁の数の差
- 63 3桁の数の和
- 64 198のパターン
- 65 142857の性質
- 66 12345679
- 67 いつも495?
- 68 いつも1089?
- 69 数当てゲーム
- 70 積最大
はじめに
20年前,『数の本』(Das Zahlenbuch)というドイツの算数教科書に出会いました。それ以来,この教科書の魅力にとりつかれてしまいました。この教科書の魅力は何といっても,算数の計算技能の習熟をねらいとする学習活動の豊かさです。
機械的な反復練習を通して計算技能に習熟させるのではなく,初歩的な数学的なパターンを探究する学習活動を通して計算技能に習熟させようというのが特徴です。
『数の本』の学習活動は日本の子どもたちにも通用するのだろうか?
これまで友人教師たちとともに実践的に研究を重ねてきました。その中で,子どもたちが大好きな問題の一つが「数の石垣」です。
いろいろな数値を入れて試行錯誤を繰り返し,粘り強く数の石垣を完成しようとする積極的な姿がいつも見られます。数学的な考え方を生かしながら,「数の石垣」の問題の解決を行っていきます。彼らはその問題解決の過程で多くの計算をします。その結果,計算技能は徐々に確実になり定着していくように思います。
このように数学的な考え方を働かせながら,知識及び技能を習得・習熟させようというのは,今日的な数学教育の大きな課題です。『中学校学習指導要領解説数学編(平成29年7月)』では次のように述べられています。
「数学的な見方・考え方」を働かせながら,知識及び技能を習得したり,習得した知識及び技能を活用して探究したりすることにより,生きて働く知識となり,技能の習熟・熟達につながる
本書では,このような課題を意識しながら,中学校数学科の学習に必要な知識及び技能の習得・習熟をねらいとするワークシートを提供しています。各学年それぞれ20種類のワークシートと解説からなります。
ワークシートは基本的に一問形式なので,短時間で取り組めます。また,生徒同士の交流を促すような問いかけもあるので,ペアやグループで答え合わせをしてもよいでしょう。
授業の終了時,単元末,学期末の時間で,既習の学習内容のブラッシュアップをねらいとしてワークシートを取り入れてみたらいかがでしょう。
解説ページは「ねらいは何?」「どう進める?」「発展のヒント」の3項目の内容からなっています。ワークシートを実際にクラスで使う際に参考にしてもらえれば幸いです。
本書の後半では,「数学的パターンの探究」と銘打って,数学的なパターンの探究を体験するワークシートを掲載しています。ここで「数学的パターン」というのは,イギリス生まれの数学者W. W.ソーヤー(1911-2008)に由来する用語で「数学的な規則性」という意味です。
中学校の子どもたちは,数学的なパターンを探究して,発見するのが大好きです。子どもたちが本来もっている性格を大切にしながら,数学的パターン探究と発見の醍醐味を味わってもらいたいものです。
ワークシートは,中学校数学科の特定の学習内容と関連しているわけではありませんので,空きの時間や自習時間でも取り組むことができるでしょう。中学生ならば,そこにある数学的なパターンにきっと感動してくれるだろうと思います。新しいパターンを彼らは見つけ出すかもしれません。
このような数学的なパターンの探究の体験が,日々の数学の学習によい影響を及ぼすことがあればこの上ない喜びです。
/山本 信也
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- 明治図書
- 授業でそのままワークシートとして使えて便利であった。2022/3/2320代・中学校教諭
- 授業ですぐにワークシートとして使えるのでとても便利でした。2021/10/2720代・中学校教員