- はじめに
- あなたにぴったりの技術を見つけるための授業タイプ診断
- あなたの授業タイプ診断チャート
- 授業タイプ解説の見方
- 練り上げタイプ
- 整理タイプ
- 話し合いタイプ
- 活動タイプ
- 委ねるタイプ
- 教材に没入させる授業技術
- 1 本文の一部を削除した教材提示 [事例] 一つの花
- 2 題名を問う発問 [事例] 一つの花
- 3 最後の一文を問う発問 [事例] 海の命
- 4 物語の構造を可視化する板書 [事例] やまなし
- 5 物語の特徴に合った思考ツールの選択 [事例] 帰り道
- 6 物語の再読を促す言語活動 [事例] 海の命
- 学びを連続させる授業技術
- 1 Which 型の発問 [事例] お手紙
- 2 教材と既習教材との比較 [事例] 『鳥獣戯画』を読む
- 3 学びを重ね更新するワークシート [事例] 固有種が教えてくれること
- 4 学びを蓄積するTCT活用 [事例] 大造じいさんとガン
- 5 教材と実生活とをつなぐ単元づくり [事例] 想像力のスイッチを入れよう
- 6 学習内容が生かされる単元づくり [事例] たずねびと
- 子供の問いで展開する授業技術
- 1 初発の感想の交流 [事例] ごんぎつね
- 2 「あなただったら〜」で問う発問 [事例] ごんぎつね
- 3 本文の一部を改作した教材文の提示 [事例] おおきなかぶ
- 4 読みのズレが見える「気持ちメーター」の活用 [事例] スーホの白い馬
- 5 個々の問いを追究する単元づくり [事例] やまなし
- 6 個々の問いを集団の問いにする交流 [事例] 海の命
- 学ぶ必然性を生む授業技術
- 1 物語と現実とを比較させる発問 [事例] お手紙
- 2 学習の過程を共有するICT活用 [事例] 大造じいさんとガン
- 3 一部(挿入資料)を隠した教材提示 [事例] 固有種が教えてくれること
- 4 思考ツール「レーダーチャート」の活用 [事例] 固有種が教えてくれること
- 5 学校の外へ学びを発信する言語活動 [事例] 『鳥獣戯画』を読む
- 6 「読むこと」と「書くこと」を接続する単元づくり [事例] 『鳥獣戯画』を読む
- 自己決定を促す授業技術
- 1 削除を提案するゆさぶり発問 [事例] すがたをかえる大豆
- 2 文章中から「どこ」を問う発問 [事例] スーホの白い馬
- 3 一人一人の読みを共有する教室掲示 [事例] スイミー
- 4 一人一人が学習成果を発信する言語活動 [事例] スイミー
- 5 文章を改作する言語活動 [事例] 言葉の意味が分かること
- 6 「ぐっとくる一文」を中核に据えた単元づくり [事例] 大造じいさんとガン
- 子供の思いを引き出す授業技術
- 1 一番を問う発問 [事例] どうぶつ園のじゅうい
- 2 子供の思いを引き出す教材提示 [事例] ちいちゃんのかげおくり
- 3 思考ツール「スケーリング」の活用 [事例] どうぶつ園のじゅうい
- 4 他教科の活動を生かした言語活動 [事例] たんぽぽのちえ
- 5 筆者になりきって読みを表現する言語活動 [事例] どうぶつ園のじゅうい
- 6 初読の気付きを深める単元づくり [事例] 白いぼうし
- 全員参加を実現する授業技術
- 1 授業始めのルーティーン化 [事例] モチモチの木
- 2 Which 型の発問 [事例] 時計の時間と心の時間
- 3 挿絵とセンテンスカードを組み合わせた板書 [事例] 『鳥獣戯画』を読む
- 4 「がんばり」と「深まり」の自己評価 [事例] まいごのかぎ
- 5 削除を提案するゆさぶり発問 [事例] こまを楽しむ
- 6 並行読書の効果を高める話し合い [事例] やまなし
- 対話・協働を促す授業技術
- 1 主教材と構成が類似した文章の活用 [事例] すがたをかえる大豆
- 2 二段階の発問 [事例] ごんぎつね
- 3 ペア→グループの話し合い [事例] 帰り道
- 4 ジグソー学習 [事例] 大造じいさんとガン
- 5 一番を問う発問 [事例] 海の命
- 6 「複合拡大教材文」の活用 [事例] やまなし
- おわりに
- 執筆者一覧
はじめに
本書を手に取ってくださった先生方に、まずは本書のコンセプトをお伝えしたいと思います。
『よい国語授業』をできるようにするのではなく、
『自分の国語授業』をよりよくする。
つまり、本書は、ある『よい国語授業』のための授業技術を伝達する本ではありません。『あなたの授業』をよりよくするために、必要な授業技術を見つけていただくことを大切にしています。その先生らしい授業によって、その子供たちらしい学びが展開する国語教室を、理想としているからです。そのためには、『よい国語授業』を固定するのではなく、「『自分の国語授業』はどのような授業なのか」を問い続け、自分に必要な授業技術を身に付ける必要があります。
そこで、本書を次のように活用していただきたいと思います。
「『自分の国語授業』って、どういう授業だろう」と感じている方は、まずは「授業タイプ診断」を試してみてください。質問項目に回答することで、「自分の国語授業」の傾向と、必要な授業技術が分かります。その上で、あなたにとって必要な章の授業技術をお読みください。
『自分の国語授業』がある程度イメージできている方は、目次のタイトルを俯瞰してみてください。そして、ピンときたタイトルの章に書かれている授業技術をお読みください。
本書をうまくお使いいただくことで、『自分の国語授業』を確かに充実させることができるはずです。
2024年7月 /中野 裕己
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- 明治図書
- 自身で教材研究をしたうえで,ポイント整理として活用するようにしたい。2024/9/850代・小学校教員