- はじめに
- Chapter1 子どもが熱中する「中学地理」教材研究と授業ネタ開発 成功のポイント
- 1 ネタを用いた授業デザイン
- 2 ネタを用いると授業がこう変わる!
- 3 授業ネタの良し悪し
- 4 学びのデザイン
- コラム@ ネタの分類
- Chapter2 見方・考え方を鍛える!学びを深める「世界の様々な地域」授業ネタ
- 1 世界の姿:「正直者は誰だ?」地図のウソを見破れ!
- 2 日本の姿:時差の問題でクラスの協同性を高めよう
- 3 人々の生活と環境:世界ユニークマラソン
- 4 人々の生活と環境:「砂漠の近くの人々って,どうやって生活しているの?」
- 5 世界の諸地域 アジア州:驚きのデジタル社会に変化した中国
- 6 世界の諸地域 アジア州:中国はなぜ「人口減」に転じたのか?
- 7 世界の諸地域 アジア州:インドネシアの決断―モノカルチャー経済脱却の果てに―
- 8 世界の諸地域 アジア州:西アジア―石油だけじゃない!ドバイの経済発展のヒミツ―
- 9 世界の諸地域 ヨーロッパ州:インターカルチュラル・シティと多様性
- 10 世界の諸地域 ヨーロッパ州:ルール工業地帯の発展のヒミツとは?
- 11 世界の諸地域 アフリカ州:「HAPPY」とアフリカのイメージ
- 12 世界の諸地域 アフリカ州:なぜアフリカ州は貧困に苦しんでいるのか?
- 13 世界の諸地域 アフリカ州:アフリカでビジネスチャンス!―ケニアで何を売れば儲かる?―
- 14 世界の諸地域 アフリカ州:ルワンダにある驚きの村とは?
- 15 世界の諸地域 北アメリカ州:トランプさん,バイデンさん,どちらの移民政策を支持すべき?
- 16 世界の諸地域 北アメリカ州:センターピボット農法が支える「世界の食糧庫」
- 17 世界の諸地域 北アメリカ州:アメリカ社会見学ツアーを企画し,デジタルパンフレットを作ろう!
- 18 世界の諸地域 北アメリカ州:なぜサンノゼにシリコンバレー?ラストベルトと比較しよう!
- 19 世界の諸地域 北アメリカ州:アメリカの工業の中心はなぜ移動したのか?
- 20 世界の諸地域 南アメリカ州:この雨温図はどこのもの?
- 21 世界の諸地域 南アメリカ州:「○○がないアマゾン川」のヒミツを探れ!
- 22 世界の諸地域 南アメリカ州:中国の爆買いで生まれたブラジル大豆長者の光と影
- 23 世界の諸地域 南アメリカ州:ボルソナロ大統領の環境政策に賛成?反対?
- 24 世界の諸地域 オセアニア州:シークレットツアーの行き先を探ろう!
- 25 世界の諸地域 オセアニア州:まさかのドメイン名「.tv」を販売した国とは!?
- 26 世界の諸地域 オセアニア州:オーストラリアの多文化主義に迫る!―ニューサウスウェールズの取組―
- 27 世界の諸地域 オセアニア州:オセアニア州―「シドシャ」「ツカレナオス」って何のこと?―
- コラムA 「わかるネタ」のポイント
- Chapter3 見方・考え方を鍛える!学びを深める「日本の様々な地域」授業ネタ
- 1 身近な地域の調査:引っ越し PR 大作戦!
- 2 身近な地域の調査・日本の地域的特色:災害対策について町に意見文を送ろう!
- 3 日本の地域的特色:地域のハザードマップを用いた災害時シミュレーション学習
- 4 日本の地域的特色:三重県は何地方?福島県の県境はなぜ細長い?―様々な視点から見る―
- 5 日本の地域的特色:日本の地域区分―全国発電所設置計画―
- 6 日本の諸地域 九州地方:修学旅行プランを企画しよう!
- 7 日本の諸地域 中国・四国地方:交通網発展の光と影―中国自動車道と本州四国連絡橋―
- 8 日本の諸地域 中国・四国地方:過疎地域まちおこしプランを提案しよう!
- 9 日本の諸地域 近畿地方:巨椋池から遷都について考える
- 10 日本の諸地域 近畿地方:私鉄王国・関西!鉄道路線から見る都市圏の形成
- 11 日本の諸地域 近畿地方:奈良県にリニア新駅は,本当に必要なの?
- 12 日本の諸地域 中部地方:そば・あげ・いも―地域の名産と気候―
- 13 日本の諸地域 中部地方:経済発展する平野の条件は?
- 14 日本の諸地域 中部地方:リニア新幹線のルート案を考えよう!
- 15 日本の諸地域 関東地方:東京の人口0の町ってどこ?
- 16 日本の諸地域 関東地方:東京への一極集中による課題を解決するプランを提案しよう!
- 17 日本の諸地域 東北地方:1席100万円!?ねぶたプレミアシート
- 18 日本の諸地域 東北地方:集落を移転するべきか―大津波記念碑から見る防災の課題―
- 19 日本の諸地域 東北地方:復興特別所得税を今後も日本全体で負担すべきなのか?
- 20 日本の諸地域 北海道地方:なぜ北海道は「そだねー」?
- 21 日本の諸地域 北海道地方:平取ダムの建設に賛成?反対?
- 22 地域の在り方:市役所に提案!―誰もが住みやすいまちづくり計画―
- 23 地域の在り方:SDGs 未来都市計画を提案しよう!
- コラムB 「深めるネタ」のポイント
- コラムC 「活用ネタ」のポイント
- おわりに
はじめに
社会が大きく変化していく昨今,授業に求められるものも変わってきています。例えば,インターネットや SNS,AI などの普及により,何かを知っているだけではほとんど意味がない状況になっています。また,様々な面で多様性が認められはじめ,学びの多様性も重視されるようになってきました。さらに,ICT 環境が整えられ,授業でも多く用いられるようになりました。
このように,様々なことが変化している中で,我々の授業もアップデートが求められています。ICT を駆使し,何かを「知る」だけでなく,多様な学びを認めながら,他者との協働を通して理解し,それを活用し,発信していく授業が求められています。
しかし,様々な変化はありますが,授業に求められる本質は変わりません。例えば,次のようなことです。
1 授業に求められる本質
@ 学びたくなる 〈学びの入り口の保障〉
どれだけ学問的に優れた内容でも,子どもに必要な内容でも,子どもが「学びたい」,「学ぼう」と思わなければ,学びは成立しません。子どもが「学びたい」と思うような「しかけ」を用意し,子どもを「学びの入り口」へ誘います。
A 全員が参加できる 〈学びの平等性の保障〉
一部の子どもにしかわからないことや答えられない問いや活動は,子どもの学力差を増加させ,わからない子の学ぶ権利を保障していません。学力を必要としない問いや活動から授業を組み立てることで,全員が授業に参加できるようにして,学びの平等性を保障します。
B 力をつける 〈学びの出口の保障〉
子どもが「学びたい」と思い,全員が参加できる授業でも,力がつかなければ意味がありません。授業者がねらいを持ち,授業のゴールを意識することで,学びの出口を保障します。
2 本書の特徴
@ すぐ使える授業ネタが盛りだくさん
本書は,授業ですぐに使える授業ネタを50載せています。ほぼすべての単元を網羅していますので,必要なところからご活用ください。
A 単なるおもしろネタではなく,力をつけるネタを厳選
「学びたくなる」のはもちろん,力をつけるネタを厳選しています。内容がわかるためのネタだけでなく,学びが深まるネタ,見方・考え方を鍛えて活用するためのネタなど,多様なネタを用意しました。
B 授業のアップデートに役立つネタ満載
教師がクイズ形式で紹介するようなネタにとどまらず,探究するためのネタや,課題を解決するネタ,発信するネタなどが満載です。本書のネタを参考にし,実践していただくことで,授業のアップデートにつながります。
本書では,1章でネタを用いた授業のポイントを解説し,2章以降で授業ネタを紹介しています。必要なところから読んでいただき,ご活用ください。日々の授業に苦心される方の一助となれば幸いです。
/梶谷 真弘
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- 明治図書
- 教材研究や授業展開を考える上で参考になった。2024/8/2930代・中学校管理職