策略−ブラック授業技術 今さら聞けない基礎・基本

策略−ブラック授業技術 今さら聞けない基礎・基本

総合21位

重版出来

好評2刷

熱意だけで教師はつとまらない、策略という武器をもて!

著者の授業は教科書通りだ。特別なネタもない。しかし、子どもはノリノリ、全員参加。そして必死に勉強する。それは技術があるからだ。それこそが大事だ!子どもたちをサボらせず、「授業は楽しい」と錯覚させる魅惑的で漆黒のワザを手に入れろ!


紙版価格: 1,870円(税込)

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電子版予価: 1,683円(税込)

7/24刊行予定

ISBN:
978-4-18-370027-8
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
四六判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年5月13日

もくじ

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はじめに
第1章 これだけは身につけたい教師の基礎技術
技術は、真似して、使って、ナンボ
優れた「授業技術」は、小学生でも真似できる
小学生が忘れない「フォロー」を教師こそ忘れるな
誰に対してか分からぬ「フォロー」に意味はナシ
「全体像」から説明すれば、子どもの頭にだって「絵」を描ける
「どうなったら勝ちか?」を示して闘志を引き出せ
子どもがサボれぬ授業技術を使うのだ
褒めるチャンスを増やすのに、子どもを細かく動かせ
拍手みたいなショボい賞品でも、子どもは喜ぶ
選択肢の魔術―選ぶだけなら、誰でもできる
問題の順番だけで面白さが変わると心得よ
「クイズ」と言うだけで盛り上がるから、子どもはチョロい
最低限の礼儀「語先後礼」を身につけさせればシマる
第2章 お笑い・「前説」に学ぶ教師の応用技術
小柳トムの「前説」から、貪欲に学べ
手順を誤らねば、空気は温まる
嫌々でも、「拍手」を強要せよ
早口言葉の魔力を使えば、思わず声が出る
「お約束」で、教室をライブ会場にしてしまえ
短いからこそ、返事がいい
「くり返し」で、重たい空気をすっ飛ばせ
授業の最初に、声出しの「罠」をしかけよ
テンポとリズムで誤魔化してしまえ
テンポについてこれない子どもは、ひとまず、捨ておけ!
耳より情報!真面目な教師でも、「笑い」は起こせる
力ずくでも、ザワザワ空気は押さえ込め
「音」を消して、落ち着きを演出せよ
授業の最初にこそ、子どもを沈黙に導く技を使え
「沈黙の時間」は、金なのだ
第3章 小さいけれど効果を生む教師の微細技術
些細な技術こそ、宝と心得よ
挙手指名は最悪の愚策、即刻廃止!
監視されていると、子どもに恐怖を与えよ
なめ回すように子どもを見よ
ハッタリをかましてでも、監視されていると思わせろ
空白の時間は、崩壊へ続く道…
時間は、命。命を奪うことは許されない!
勉強ができない子にも、「得」をさせよ
ズルしてでも、良い点を取らせれば、勝ち
ネタが良ければ、技術はいらない
第4章 おまけ「最後の捨てゼリフ」
失敗談をでっち上げれば、若手も素直に耳を貸す
保護者には、負けておけ
与えられた条件で、満足して生きよ
子どもを鍛え育てない修学旅行は、行かない方がマシ
つまらない教育しかできない日本に未来はない

はじめに

  私は、技術を使って、授業をしている。

  45分間に、いくつの技術を使っているか?分からないほどである。


 最近、若手から、

 「中村先生の授業を見せてください」

と、お願いされることが増えた。私の答えは、もちろん、OKだ。

 そんな時、私は、特別な授業はしない。いや、特別どころではないな。できるだけ面白くないところを選んで、授業をする。教科は、算数が多い。

 私は、国語が得意だ。いろいろな指導法やネタを知っている。もちろん、教科書は使う。それでも、私独自のスペシャルな授業になってしまう。社会科も、同じである。

 一番の苦手は、理科。だから、学習ノートの流れに沿って、授業をする。本当なら、理科の授業こそ、見せたいところだ。しかし、理科は、専科。

 そこで、得意ではない、算数の授業を見せるのである。

 私の算数の授業は、教科書通り。教科書の流れに沿って、授業する。問題の順番を変えることさえない。教科書の問題の順番には、意図が隠されていることが多いからだ。

 この歳になって思うのだが、教科書はよくできている。私と違って、算数の得意な方、算数のスペシャリストがつくっているのだ。教科書がよくできていて、当たり前である。

 シロウトの私が、勝手に流れを変えて授業をするなんて、おこがましい。

 若手に、そんな普通の授業を見せるのには、訳がある。


  若手教師に、私の授業技術を伝えたいからだ。遺したいからだ。


 教科書通りの普通の授業に、子どもを乗せる。そのためには、技術が必要だ。普通の授業の方が、私がどんな技術を使っているかが分かりやすい。私は、そう考えている。

 だから、授業が終わった後、若手に聞く。

 「俺の授業を見て、何を学んだ?何が真似できそう?」

 若手の答えは、

 「子どもたちが、とっても楽しそうでした。やっぱ授業は楽しいことが大切だと、学びました。それを真似したいです」

 「本当に、全員参加していて、サボる子がいませんね。全員参加を真似したいなあ」

 こんな答えが多い。

 子どもたちが楽しそうなのには、理由がある。サボる子がいないのにも、理由がある。


  私が、授業を楽しくする技術を使っているからだ。

  子どもたちにサボらせない技術を使っているからだ。


 それなのに、若手は、技術が見えない。技術を使ってどうなったか?その結果しか見えない。

 そこで、商魂たくましい私は、思いついた。

 「今度の『ブラック』は、『教師の授業技術』だ!」

と。シリーズ累計10万部超えの大ヒット作である。タイトルに『ブラック』とさえつけば、そこそこは売れる。

 また、ブラックシリーズは、この本で10冊目である。やはり9冊で終わるよりは、キリよく記念の10冊を出したい。そんな思いもあった。私は、普通の庶民的な男なのだ。

 さあ、最後に、腹黒く叫ぼう。


  授業を成り立たせるためには、教師の技術が必要だ。

  腹黒い邪悪なブラック「技術」で、子どもたちをあなたの授業のとりこにしてしまえ。


  2023年7月21日 1年間で一番好きな夏休み初日に /中村 健一

著者紹介

中村 健一(なかむら けんいち)著書を検索»

1970年,父・奉文,母・なつ枝の長男として生まれる。

名前の由来は,健康第一。名前負けして胃腸が弱い。

酒税における高額納税者である。

キャッチコピーは「日本一のお笑い教師」。「笑い」と「フォロー」をいかした教育実践を行っている。しかし,この『ブラックシリーズ』でその真の姿,「腹黒」をカミングアウト。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • とにかく面白い!
      2024/4/2730代教員
    • 参考になりました。
      2024/3/2440代・小学校教員
    • まだ途中までしか読んでいませんが、ワクワクの連続。
      2024/3/2050代・小学校管理職
    • ブラックシリーズは全部購読しています。大事なところを押さえることで、良い意味効率的・効果的な指導になると思いながら読んでいます。
      2024/2/1650代・小学校教員
    • 今回のブラックシリーズは「授業技術の基礎・基本」について。小さいけど効果的な技術を具体的な事例を通して知ることができる内容となっている。
      しかし、その基礎・基本もたまに確認しないとままならないところがあるので手元に置いておきたい一冊である。
      2024/2/14U-Tchallenge
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