策略−ブラックトーク術 子どもを騙す話し方

策略−ブラックトーク術 子どもを騙す話し方

近日刊行予定

熱意だけで子どもの心はつかめない、策略という武器をもて!

教室からは楽しそうな笑い声。そして、子どもたちは実によく、教師の話を聞いていて、指示に従う。それは子どもをコントロールするトークを教師が繰り広げているからだ。教師はしゃべりが9割。言葉で子どもの人生までも変える。詐欺的で漆黒のワザを手に入れろ!


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ISBN:
978-4-18-390036-4
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小学校
仕様:
四六判 176頁
状態:
近日刊行
出荷:
2025年1月23日

もくじ

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はじめに
第1章 4月の学級開きで騙す「詐欺トーク」術
子どもたちが話しかけたくなる「ウソ餌」をまけ
目標達成のためなら「悪い冗談」も許せ
「ウソ餌」を保護者懇談会でもリサイクル活用せよ
ウソでいいから、「2人だけの物語」をつくれ
教師の好きなもの3つ、すら「餌」になる
本名を偽ってでも、子ども心をツカめ
ふざけた話は、真顔でする
「笑う子」は「良い子」だと、おだてよ
楽しいトークの後は、厳しい教師を熱演せよ
いじめは「クラス全員を『敵』に回す」と、脅せ
教師は多数派に立ち、世論を味方に勝ち続けよ
第2章 日常生活で騙す「詐欺トーク」術
長い話は「くどい」「しつこい」と、聞いていない
子どもを虜にする教師のトーク5か条
「間」で、子どもたちを翻弄せよ
「間」を生かしたブラック・トレーニング
「数字のマジック」トークで、子どもを騙せ
トークがダメなら、絵までも使え
「やり直し」で、無理やり盛り上げてしまえ
「共犯関係」で、子どもとの絆を深めよ
「お約束」なら、簡単に「笑い」を起こせる
「視線」は、「言葉」以上の魔力をもつ
「上」から叱って、威圧せよ
「エセ・明石家さんま」になりきれ
学級通信を読み聞かせて熱く語れ
追い込みトークで危機感を煽れ
追い込みトークで、4年生のうちに「高学年」に育てよ
意味づけトークで、子どもを優しくさせる
学級通信で褒め、進んで学習するように仕向ける
卒業式は、学級通信で「涙」を誘え!
第3章 学年、全校を騙す「詐欺トーク」術
衝撃を与える、着任式での「歌」
「イチャモン」をつけてから、話せ
6年生へのおだてトークで、学校全体を締める
「合言葉」でくり返し、徹底せよ
親を「だし」に、やる気にさせるトークを繰り出せ
第4章 おまけ『ブラック』中村の遺言状
誰か「訴えてやる!」と、言ってくれ
騙してでも、教師にするしかない
俺が楽しければ、いい
「今」だけ見るな!「未来」を見て、教育するのだ!

はじめに

 結局、一番大切なのは、教師のトーク力なんだよな。


 これ、親友・土作彰氏の言葉である。この言葉を聞いた時、私はどうしたか?聞き流した。私は、真面目な話が嫌い。そこで、すぐに、ふざけた話に切り替えた。

 しかし、事態は、一変する。明治図書の編集者・佐藤智恵氏から、メールが来たのだ。

 「今年も、なんとか、11冊目の『ブラック』を書いてほしい。テーマは、『教師のトーク術』では、どうか?」と。メールを読んで、土作氏の言葉を思い出した。

 『ブラック』は、10冊で終わる予定だった。それ以前にも、何度も、やめかけている。「最後のブラック」と書いたことも、何度も、あった気がする。次の『ブラック』が出る度に、「詐欺だ!」と叫んだ。そんな読者も、少なくあるまい。

 でも、土作氏も、「トーク力」。佐藤氏も、「トーク術」。なんか、運命を感じてしまったんだよな。いや、正直に言おう。「トーク術」がテーマなら、書けそうだと思ったんだ。

 当然の話だが、体罰は、禁止されている。私が教師になった30年以上前でも、すでにアウト。だから、私も、子どもに暴力を振るったことはない。どんな困難校でもだ。

 手が出せない。となれば、我々教師に残された「武器」は、「言葉」だけ。


 子どもを上手くコントロールできるかどうか?は、教師の「言葉」にかかっている


と、言っていいだろう。そして、私も、子どもたち相手に、様々なトークをしてきた。教師の仕事は、しゃべることなのだ。

 そこで、冒頭の「一番大切なのは、教師のトーク力」という、土作氏の言葉を思い出した。聞いた時は、全く興味がなかったはずだ。それが、ウソのようである。

 真面目に「なんでトーク力なの?」と、土作氏に聞いてみた。すると、土作氏は、


 言葉だけが、人生を変える


とまで、言い切る。土作氏自身、教師になったのは、「あんた、教師に向いてるんちゃう」という、母親の何気ない一言だったそうだ。

 土作氏は、教師の言葉で「指導の意味づけをする」ことが大切だとも言う(「○○しなさい」と言うだけでなく、そうすることの理由、目的、価値などを伝えることだと理解している)。まあ、これについては、後で、少し詳しく述べるかな(第2章「学級通信を読み聞かせて熱く語れ」を参照)。

 そんな土作氏には、「トーク術」に関する著書が、たくさんある。土作彰著『絶対に学級崩壊させない!ここ一番の「決めゼリフ」 〈生き方〉に迫る深いいクラスづくり』(明治図書)などは、爆発的に売れた。「トーク術」を必要としている読者が、多い証拠だ。

 ということで、やっと、やる気になった。今年も、『ブラック』を書こう!

 コロナ禍、私はかなり、おかしくなっていた。大好きな親友・土作氏とも、全く連絡を取らない有り様だ。連絡をもらっても、ことごとく無視し続けた。

 まあ、私は、コロナに慎重だったしね。コロナに感染して、保護者や子どもたちから非難されることが、本当に怖かった。今となっては、たとえ感染したところで、大丈夫だったと思える。しかし、初期の感染者に対する目は、怖いほど厳しかった。

 それなのに、コロナ禍。平気で、出歩く男がいた。土作氏だ。この親友が、たちが悪い。コロナはただの風邪だと言う。ワクチンは毒だから、打っていない。行動制限も全くなし。

 こんな男、どっかで見たぞ。そうそう最近、銃撃されて、ニュースになっていたな。アメリカ大統領・トランプ氏だ。コロナをただの風邪扱いして、自由に暮らす「トランプ・土作」。コロナに怯える「一般人・中村」。一緒に過ごせるわけがない。

 しかし、コロナが終わった。いや、終わっていないか。でも、少なくとも、私はマスクをつけていない。そして、土作氏とも、交流を再開した。土作氏と過ごすと、本当に楽しい!

 しかも、土作氏の言葉から、刺激を受けられる。『ブラック』も、書く気になった。

 今回の『ブラック』は、親友・土作彰氏に感謝しながら、筆を進めることにする。

 今日、保護者の個人懇談が終わった。夏休み前、最後の登竜門だ。無事にクリアし、夏休みに突入。1年間で、一番好きな日だ。さあ、今年も、『ブラック』を書き始めよう。


  2024年7月18日 1学期の個人懇談を終えた、1年間で最高に幸せな日に 「気分は、もう夏休みだ!」 /中村 健一

著者紹介

中村 健一(なかむら けんいち)著書を検索»

1970年,父・奉文,母・なつ枝の長男として生まれる。

名前の由来は,健康第一。名前負けして胃腸が弱い。

酒税における高額納税者である。

キャッチコピーは「日本一のお笑い教師」。「笑い」と「フォロー」をいかした教育実践を行っている。しかし,この『ブラックシリーズ』でその真の姿,「腹黒」をカミングアウト。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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