- はじめに
- 1 新しい学習評価と通知表
- 2 通知表作成のポイント@各教科の学習の記録と行動の記録
- 3 通知表作成のポイントA記述による評価
- 4 通知表作成のポイントB総合所見
- 5 子どもの輝きがよりよく伝わる通知表作成の工夫
- 第1章 ネガ→ポジ変換つき 生活全般にかかわる所見文例
- 基本的な生活習慣
- 健康・体力の向上
- 自主・自律
- 責任感
- 創意工夫
- 思いやり・協力
- 生命尊重・自然愛護
- 勤労・奉仕
- 公正・公平
- 公共心・公徳心
- 第2章 ネガ→ポジ変換つき 学習全般にかかわる所見文例
- 主に知識・技能
- 主に思考・判断・表現
- 主に主体的に学習に取り組む態度
- 第3章 観点・段階別 教科等の学習にかかわる所見文例
- 国語
- 算数
- 社会
- 理科
- 音楽
- 図画工作
- 家庭
- 体育
- 外国語
- 特別の教科 道徳
- 総合的な学習の時間
- 第4章 子どもの活躍がよく伝わる 特別活動にかかわる所見文例
- 学級活動
- 児童会活動
- クラブ活動
- 遠足・校外学習
- 運動会
- 宿泊学習(5年)
- 修学旅行(6年)
- 学芸会・学習発表会
- 合唱・音楽発表会
- 作品展
- 第5章 特別なニーズをもつ子どもに向けた所見文例
- 学習面に困難をもつ子ども
- 行動面に困難をもつ子ども
- 対人面に困難をもつ子ども
- 付録 ネガポジ言い換え一覧
- 生活編
- 学習編
はじめに
2020年4月、小学校で新しい学習指導要領が完全実施されました。学習指導要領が、育成すべき資質・能力に基づいて整理され、それに呼応する形で行われることになった「3観点の学習評価」は、新しい教育課程の総仕上げとも言えます。
ひと口に学習評価と言っても、日々の授業における行動観察から、作品や制作物、単元ごとのテストまで、その方法や対象は多岐にわたりますが、子どもや保護者が明確に「評価」を意識するのは、やはり通知表ではないでしょうか。そこで本書では、最新の傾向を踏まえた通知表づくりに役立てていただくため、その書き方を解説し、多くの所見文例を集めました。執筆陣は、『授業力&学級経営力』誌でもご活躍いただいている、学級経営・授業づくりの達人・名人の先生方です。
第1部は、主に書き方に関する内容で、新しい学習評価と通知表作成のポイントをまとめています。3観点それぞれの評価の要点から、子どもの輝きがよりよく伝わるような通知表作成の工夫まで、幅広く、かつわかりやすく解説しています。
第2部は、「生活全般」「学習全般」「教科等の学習」「特別活動」「特別なニーズをもつ子ども」という5章構成で、多くの所見文例を紹介しています。学校現場の教育活動においても、エビデンスや説明責任が問われる時代であることを踏まえ、文例を示すにあたって、本書では、以下のような工夫をしています。
・改善を促したいことは、「子どもを励ます文例」として、欠点や短所を指摘するだけにならないよう、ネガティブ表現をポジティブ表現に変換する形で示してあります(生活全般、学習全般)
・3観点の評価と所見に齟齬が生じないように、観点別に◎/○/△の3段階で所見を示しています(教科等の学習)
・子どもの活躍ぶりが、その姿を目にしていない保護者によりよく伝わるように表現を工夫している箇所を強調して示しています(特別活動)
・日常の指導の様子がしっかりと保護者に伝わる文例と、指導のポイント等を押さえた解説をセットで示しています(特別なニーズをもつ子ども)
このほかにも、巻末付録として、通知表作成だけでなく、日常の言葉かけにも活用できる「ネガポジ言い換え一覧」を掲載しています。
「“どの子も輝く”ような通知表をつくりたい」と願われている、1人でも多くの先生方のお役に立てれば幸いです。
2020年5月 『授業力&学級経営力』編集部
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