- はじめに ―この本って何のための本なの?―
- 第1章 ICT活用の前にまず確認したい6つのポイント
- POINT1 デバイス(端末)
- POINT2 管理
- POINT3 設備(Wi-Fiや電子黒板)
- POINT4 ICT支援員やICT担当教員との連携
- POINT5 教員研修
- POINT6 授業以外でのICT活用
- COLUMN1 ICT授業づくりの心構え
- 第2章 ICT活用のために身に付けたい基本スキル
- 授業で活用できるソフト・アプリの基礎講座
- 授業改善 YouTubeを使おう
- 授業改善 オリジナルアニメーションをつくろう
- 授業改善 スライドを共同編集しよう
- 授業改善 Jamboardで意見を出してみよう
- 授業効率化 Microsoft Office Lens で紙データをデジタルで保管しよう
- 授業効率化 オンラインストレージの特性を理解して使いこなそう
- 授業効率化 アンケートフォームで生徒の学びをアップデートしよう
- 授業効率化 miyagiTouchでプロジェクターやテレビを電子黒板にしよう
- COLUMN2 今の子どもたちってデジタル・ネイティブ?
- 第3章 実践! ICTを取り入れた社会科授業
- 地理
- Google Earthを使って地理をリアルに学ぶ 教室を飛び出し世界中に出かけよう
- デジタル地形図で読図のスキルを身に付ける 地形図を簡単に読めるようにして防災意識を高めよう
- 言語・時空の壁を超えて海外の生徒と交流する 海外の生徒とお互いの国の文化についての疑問に答えあおう
- WEB地図で教室にいながら被災地をマッピングする 教室から災害復興支援のボランティア活動をしよう
- 歴史
- Minecraft・Google Arts & Cultureで文化を再現 Minecraft(マインクラフト)で遺跡やお城をつくろう
- Google Earthを使った遺跡探検 世界史ビブリオバトルを楽しもう
- Google Earthを使ったバーチャルツアー 日本史と世界史の垣根を越えて歴史を学ぼう
- Zoomを使ったイスラーム理解 インドネシアのムスリムと日本の高校生をつなげよう
- Googleアプリを使った多角的考察 世界の教科書から多角的に歴史を分析しよう
- 公民
- Zoomを使ってグループワーク ロイロノートで起業体験してみよう
- Googleサイトを使って学習のアウトプット 哲学サイトをつくってみよう
- ロイロノートを使って課題解決型学習 身近な社会課題をICTを使って考えよう
- インターネットを使ってシミュレーション 金融の仕組みをゲーム感覚で理解しよう
- Kahoot!・Quizlet Liveを使ったクイズ学習 ICTを利用して社会科の入試問題を解いてみよう
- COLUMN3 2020年の休校中の学びはどうでしたか?
- 第4章 授業をさらに深める!最先端のICT活用事例
- オンラインでのプロジェクト進行!社会の課題に主体的に関わる 臨時休業中にオンラインで作成した医療従事者応援メッセージ
- 世界8校でダイバーシティーな協働プロジェクト・互いの文化を理解する 掛川城プロジェクションマッピング2019
- COLUMN4 「未来の社会科の授業」ってどうなる?
- おわりに
- ※本書内で紹介している外部リンクは執筆時点での情報となっております。
はじめに
―この本って何のための本なの?―
GIGAスクール構想の実現が急速化し,いまおおよそ97%くらいの自治体が端末調達の目途がたったそうです(執筆時期・2020年11月頃)。そして,今,現場で何が起きているかというと,たとえば私のいる愛媛県ではいろいろな自治体の教育委員会から,「Google Workspaceって何?」「ロイロノートってどう使うの?」と研修依頼や問い合わせが私のところにもきます。できる範囲でアドバイスをしていますが,それがなかなか現場の先生方には,十分に届いていないんじゃないかと気になっています。
GIGAスクール構想で勢いがついている今こそ,ICTの推進についてなにか役に立てることがあれば,そして現場の先生方が「ICT教育をやってもいいかな」と少しだけ勇気をもてるきっかけになればと思い,執筆に至りました。
愛光中学校・高等学校 /和田 誠
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新型コロナウイルスによる臨時休業により日本のオンライン環境が前進したことは間違いないでしょう。また小中学校のGIGAスクール構想も急速に進んでいます。このような大きな変化は,長年硬直化していた日本の教育にもパラダイムシフトを生むのではないかと期待しています。一方で2020年に起きた臨時休業を振り返ってみると,各校のカリキュラム・マネジメントが置き忘れられていたのではないかとも思います。各学校で育てたい資質・能力があり,それはどんなときであっても変わらないのではないでしょうか。つまり重要なのは急速に普及するテクノロジーを活用し,生徒の資質・能力が大きく育つようなハイブリッドな教育を行っていくことだと思っています。またGIGAスクール構想による児童・生徒が個々のアカウントを所有することにより,小中高の学びの連続性が求められるとも思っています。多くの先生方が不安に思っている勤務校のGIGAスクール構想に向けての整備・授業のオンライン化の実践について,本書を通じて少しでも共有できればと思い執筆しました。一つの学校ごとではなく,社会全体という大きな枠組みで子どもたちを育てていくという仕組みの一助に,またそのためのハブとなるICTについて,「やってみよう」と挑戦してもらう気持ちにつながれば,と願っています。
静岡県立掛川西高等学校 /吉川 牧人
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教育のICT利活用について多くの先生が足踏みしていた中起きた2020年のいわゆるコロナ休校は,嫌でもICTを使わざるをえない状況を作り出しました。奇しくもGIGAスクール構想の推進が着々と進んでいるさなか,学校現場はICTが教育にもたらす可能性を目の当たりにしたのです。その際,暗中模索ではじめの一歩を踏み出した先生も多いことでしょう。あれから1年が経ち,もうICTは使わないという選択肢が無くなった今,ICTを活用した学びの実践に興味があるけどどうしたらいいかわからないという声を多く聞きます。そんな先生方のお手伝いをしたくて執筆しました。
神奈川県立厚木清南高等学校 /新井 貴之
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