- はじめに
- 第1章 これからの時代をつくるZ世代の教員像
- 1 「Z世代」とは何か?
- 2 上から目線ではなく横から目線で
- 3 否定、ダメ出しをしない
- 4 For The TeamよりFor You
- 5 指示の明確化 空気を読む……に期待しない
- 6 具体的な攻略方法を示す
- 第2章 まずはこれだけ! 最初に伝える教師の心得5
- 1 いつも楽しそうな教師でいよう
- 2 一人残らず好きになろう
- 3 「伸びたか、伸びていないか」で見よう
- 4 過去のイメージに固執しないようにしよう
- 5 ほめて、ほめて、ほめまくれ
- 第3章 Z世代を躓かせない学級づくりの押さえどころ
- 1 春休みに伝えておきたいこと
- 2 始業式の日に必ずする2つのこと(+1)
- 3 子どもたちと信頼のパイプをつなぐために
- 4 1日のルーティーンを確立する
- 5 係活動・当番活動の決め方
- 6 弱肉強食の世界にしない給食指導
- 7 清掃指導で押さえるべきポイント
- 8 子ども同士のトラブル時の対応1
- 9 子ども同士のトラブル時の対応2
- 10 子ども同士のトラブル時の対応3
- 第4章 Z世代に力をつける授業づくりの押さえどころ
- 1 黄金の3日間で終わりではない
- 2 はじめの30日は聞く指導を徹底する
- 3 音読指導で活気のある授業をつくる
- 4 質より量にこだわって書く力を伸ばす
- 5 教師の立ち位置を意識する
- 6 机間巡視で全員参加の授業を仕組む1
- 7 机間巡視で全員参加の授業を仕組む2
- 8 全ての子が発表するために
- 9 授業中の話し方
- 10 教材研究のやり方とやりがいを伝える
- 第5章 Z世代に伝えたい保護者対応の押さえどころ
- 1 学級懇談会当日までに告げておくべきこと
- 2 保護者も満足する学級懇談会の運営の仕方
- 3 個人懇談会を成功させるポイント1
- 4 個人懇談会を成功させるポイント2
- 5 連絡帳の返事をためないポイント
- 6 クレームを受けた際に気をつけること
- 7 保護者をヒートアップさせない教師の話し方
- 8 電話連絡か? 家庭訪問か?
- 第6章 ケース別 Z世代へのアプローチの仕方
- 1 子どもとの関係をよくするために(低学年編)
- 2 子どもとの関係をよくするために(高学年編)
- 3 保護者との関係をよくするために
- 4 職場の人間関係をよくするために
- 5 教師の空回りがトラブルに発展する前に
- 6 自信を失ってやる気をなくす前に
- 7 子どもの気持ちを読み取るために
- 8 崩壊フラグを立たせないために
- 終章 笑顔の学校をつくる
- 1 先生たちが笑顔で仕事ができるように
はじめに
子どもたちは、この「出口」ということばを問題にしていた。もちろん、「出口」は「でるくち」という(中略)そしてその結果、森の終わった最後のところ、すなわち、森と、そうでないところとの境が、「出口」だ、という解釈を出して喜んでいた。
その授業を見ていた私は、「そんなところは出口ではない」といって、上のような図(略)を描き、私の「出口」を示した。
子どもたちは、私のことばをきくと、びっくりして、本をこわきにかかえこんで立ち上がる子、あるいは腰を浮かせて、(後略)
『授業』斎藤喜博著 国土社 18〜19ページ
教育界のレジェンド斎藤喜博氏の「出口の授業」の一場面です。授業の様子を見ていた斎藤氏が、横から口を出して、子どもたちの思考を揺さぶっています。授業の参観者である校長が、担任が行っている授業に口を出す……という介入授業(横口授業とも言われています)を、斎藤氏は教員の力量アップのため日常的に行っていました。
あの斎藤氏が、リアルタイムで、自分の授業の弱いところを指摘し、目の前の子どもたち相手に、発問や指示、対応の仕方など、具体的な授業の術をその場で示してくれるのです。当時、斎藤氏の島小学校に勤務していた教員は、この介入授業を歓迎していたようです。斎藤氏の介入によって、自分自身の技量が上がる実感があったからでしょう。
ここで、みなさんにお尋ねします。
「あなたなら、若手教師の力量を上げる手段として、介入授業を行いますか?」
答えは……もちろん、「NO!」ですよね。たぶん、悩むことなく脊髄反射的に答えることができたのではないでしょうか。やらない理由も即答できると思います。
「いきなり、参観者が授業に口をはさんできたら、子どもたちが戸惑う」
「担任のがんばりを子どもたちの前で否定することになる」
「担任への信頼感がゆらぐ。その後の担任の指導に悪い影響を与える」……などなど。
そして、今の若手教師が、島小の先生のように、介入授業を歓迎することは決してないだろうということも、感覚的に理解できるはずです。
ただし、いつの時代でも、若手教師の力量を上げたいという管理職の思いは、変わりません。伝えたい内容も、本質的なことは同じです。要は伝え方の問題です。つまり、
令和には、令和のやり方がある
ということです。
斎藤氏の介入授業のような昭和のやり方ではありません。
私たちが若手時代に体験してきた平成のやり方でもありません。
デジタルネイティブ世代であるZ世代の先生たちに合った令和のやり方です。
第1章では、Z世代の教員像について、第2章以降では、Z世代の先生たちへの具体的な指導内容とともに、伝える際に意識すべきことを述べさせていただいています。
本書が、これからの時代をつくる若手教員の力量アップの参考になれば、幸いです。管理職のみなさん、共に、がんばりましょう!
/俵原 正仁(マジンガーZ世代)
これから管理職になる指導主事も大変勉強になりました。
私は校長になる前にこの本を読んでおけばと思いましたので、現職管理職の方に強くお薦めしたいです@