- はじめに
- 第1章 アドラー式 勇気づけの言葉かけとは?
- 01 アドラー心理学とは?
- 02 勇気づけの言葉と勇気くじきの言葉の違い
- 第2章 場面別でよくわかる アドラー式 勇気づけの言葉かけ
- 出会い
- 01 初めて出会う子
- 緊張気味に挨拶をする子/挨拶の声が小さい子/仲の良い子とのおしゃべりに夢中で挨拶しない子
- 02 提出物の確認で問題のある子
- 次の日も忘れてきてしまう子/「無くしてしまった!」と言う子/友達の答えを写している子
- 03 一人寂しそうに過ごす子
- 転校してきたばかりの子/仲の良い友達とクラスが離れてしまった子/理由もわからず落ち込んでいる子
- 04 係決めでトラブルを起こす子
- 友達に執着している子/「そんなことやっても意味がないよ」と言ってくる子/自分の希望する係になれなかった子
- 05 自己中心で話す子
- 教師の話をさえぎって話す子/友達の話をさえぎって話す子/話を聞いてもらえないとすねてしまう子
- 06 静かに話を聞いてくれている子
- 07 時計を見て自分で行動している子
- 08 係決めで率先して動いてくれる子
- 09 元気に挨拶してくれる子
- 日常生活
- 01 学校に来たくない(行きたくない)と悩む子
- 保護者が相談してきた場合/仲の良い友達が教えてくれた場合/友達とのトラブルが原因の子
- 02 いつも忘れ物をしてくる子
- 親のせいにする子/どこに置いたかわからなくなったという子/悪気なく、どうしてもうっかりしてしまう子
- 03 机やロッカーがいつも汚い子
- 返事はいいが、すぐにまた汚くなってしまう子/やり方がわかっていない子/汚いことが気にならない子
- 04 給食の時間にトラブルを起こす子
- 「嫌いなものは食べたくない!」と言う子/給食中におしゃべりが止められない子/おかわりの時にケンカしてしまった子
- 05 行動が遅い子
- 友達とだらだらおしゃべりをしている子/やりたくないことで気分が向かない子/のんびりとした性格の子
- 06 友達とケンカをしてしまった子
- つい手が出てしまう子/感情的になると言い方がきつくなってしまう子/すぐに泣いてしまう子
- 07 「席替えを好きな人同士で座りたい」と言う子
- 話し合いに参加しない子/自分の要求を通そうとする子/希望が通らず泣き出す子
- 08 進んで当番、係活動をしてくれる子
- 09 困っている子を手伝ってくれる子
- 10 配り物など、気がきく子
- 11 給食をきれいに食べる子
- 12 身の回りをきれいにしている子
- 教師とのかかわり
- 01 「先生嫌い」と言ってくる子
- 02 指導を全く聞かない子
- 完全に無視をする子/友達と遊ぶのに気を取られている子/「先生の言い方が気に入らない」と言う子
- 03 教師から離れられない子
- 仲の良い友達がいない子/グループ活動時に孤立してしまっている子/他の子とうまくコミュニケーションが取れない子
- 04 授業中反抗してくる子
- 癇癪を起こしたり、固まったりする子/「先生、それ違うんじゃないですか?」と指摘をしてくる子/「なんでやらなくちゃいけないんですか?」と言ってくる子
- 05 馴れ馴れしい子
- ため口で話しかけてくる子/教師をニックネームで呼んでくる子/「ライン教えて」と言ってくる子
- 06 教師の手助けを率先してやってくれる子
- 07 教師の代わりによく注意してくれる子
- 友達とのかかわり
- 01 グループで固まる子
- グループ格差を意識する子/活動時、グループが分かれた時にすねる子/グループ内でいじめられている子
- 02 交換日記を持ってくる子
- 悪口を書いていると報告してきた子/学校で禁止されているのにやっている子/ほかにも不要なものを持ってきている子
- 03 いじめ行動を始めている子・いじめを受けている子
- 陰で悪口を言っている子/物を隠す子/いじめられていることを隠す子
- 04 言葉遣いが気になる子
- 「先生にチクるぞ!」が口ぐせになっている子/なんでも「死ね!」と言ってしまう子/「〜しろよ!」と命令ばかりする子
- 05 優しい言葉遣いの子
- 06 正義感の強い子
- 授業中
- 01 授業で落ち着かない子
- 教師に反抗的な態度をとってくる子/友達同士で遊び続けている子/机や椅子をガタガタと揺らす子
- 02 まったく授業に参加してこない子
- 挙手をしない子/友達の邪魔をする子/机に突っ伏している子
- 03 私語が多い子
- 注意された後も繰り返してしまう子/注意すると反抗してくる子/迷惑している周りの子
- 04 ノートをとらない子
- とり方がわからない子/面倒くさがって書かない子/書くのに時間がかかる子
- 05 作業が早い子・遅い子
- マイペースな子/早く終わるのがいいと思っている子/苦手で時間がかかる子
- 06 苦手なことをやろうとしない子
- やり方がわからない子/失敗するのが怖い子/「とにかく嫌いでやりたくない」と言う子
- 07 グループ活動に協力しない子
- 友達の輪に入るのが苦手な子/メンバー内の人間関係に悩みがある子/活動自体が嫌な子
- 08 きれいにノートをとる子
- 09 授業(学校)を休まなかった子
- 10 苦手なことに頑張ってチャレンジした子
- 学校行事
- 01 朝礼・集会を嫌がる子
- 「立っているのが辛い」と言う子/周りの子にちょっかいを出してしまう子/おしゃべりをしてしまう子
- 02 運動会中にトラブルのあった子
- 応援せずにずっと友達としゃべっている子/友達とケンカしてしまった子/「見ているのがつまらなくなった」と言う子
- 03 宿泊学習でトラブルのあった子
- 好きな友達と同じグループになれなかったとすねる子/友達とケンカをした子/忘れ物をしてしまった子
- 04 音楽会でトラブルのあった子
- 歌わない子/やる気がない子/うまくできなくて落ち込んでいる子
- 05 入学式・卒業式でトラブルのあった子
- 固まってしまう子/間違えてしまった子/緊張しすぎている子
- 06 緊張の中、集中して頑張った子
- 07 協力してくれた子
はじめに
まず、この本取ってくださったことに心から感謝申し上げます。学校の先生が多いと思いますが(先生以外の子育て中の方もいらっしゃるでしょうか? ありがとうございます)毎日子どもたちのために頑張っている先生に(それ以外の教育に携わる方も)子どもたちを代表してお礼を伝えたいです。いつも私たちのことを考えて、日々、私たちを育ててくださりありがとうございます、と。
私は公立小学校教員を退職後、セミナー講師として埼玉(ふじみ野)を拠点に、全国各地で講座・講演活動をしていますが、思い起こせば、念願の教師になり、子どもたちと過ごす中で思ったことは、大学の授業や、教育実習、初任者研修で、大切な学びをたくさんしたものの、こういう時はどう子どもに声かけをしたらいいの? という具体的なことがわからず、悩む毎日でした。そこで当時の私だったら、こんなことが知りたかったかな? と思いながら本書を執筆しました。もちろん子どもへのかかわり、声かけに正解・不正解はありませんが、私が日々お伝えしている「勇気づけ」の観点と、私なりの経験を元に「ご提案」をさせていただきました。
私は本採用になる前に臨時採用教員として荒れた学級を引き継いだことがあるのですが、子どもたちへの「かかわり(言葉かけ)」を工夫することで、子どもたちが本来の魅力や能力をどんどん発揮していき、とても素敵な学級に育っていった経験から、「言葉」の持つ力の凄さに感動しました。セミナー講師、カウンセラー、ヒプノセラピストとしてたくさんの親子や先生方とかかわる中でもそれを痛感しています。どんな時も子どもを信頼・尊敬し、できないことよりできていることに目を向け、勇気づけることで、子どもたちの才能が開花し、子どもとの関係も信頼と尊敬で結ばれていくと思っています。
この本が、ほんの少しでも先生と子どもたちが幸せに過ごせるヒントになったら幸いです。
2021年8月 /原田 綾子
すごく大切だと思いました。
子どもたち勇気くじきされることが多いです。私自身ももう一度振り返りながら勇気づけをしていきたいと思いました。