- はじめに
- 第1章 合言葉で子どもを自走させる10のポイント
- POINT 1 子どもを動かしているのは子ども
- POINT 2 言葉が「芯」をつくる
- POINT 3 「習慣化」されるまで待つ
- POINT 4 「言葉」を絞る
- POINT 5 復唱「ほめる」
- POINT 6 「可視化」して立ち返る
- POINT 7 言える子を8割まで増やす
- POINT 8 口ぐせは「表情ぐせ」
- POINT 9 「Aさせたい」から「Aと言わせる」
- POINT 10 自分の言葉で効果を語らせる
- 第2章 子どもが自走できるようになる「ちょこっと合言葉」50
- 対話・話し合う時
- 01 話し合いの切り出し方を体得できる 「今から話しますね」
- 02 話し合いのテンポが保てる 「わかるわかる」
- 03 自分の理解度を高められる 「なるほど! 確かに!」
- 04 素直な自分を育てられる 「そういうことね! 本当だ!」
- 05 みんなで学びを進められるようになる 「ちょっと待って! 置いていかないで!」
- 06 話し合いが続く感覚を身につけられる 「~ですよね? でもさ……」
- 07 相手を説得する話し方を身につけられる 「~じゃないですか?」
- 08 知りたい気持ちをはっきり伝えられる 「もう1回言って」
- 09 和やかな雰囲気をつくれる 「スマイル! スマイル!」
- 10 話し合いはありがたいことだと思えるようになる 「ありがとうございました!」
- 1人で勉強する時
- 11 自分で自分のスイッチを押せる 「よし,やるか!」
- 12 投げ出さずに頑張れるようになる 「イケる気がする!」
- 13 負の流れを自分で断ち切れる 「切り替えていこう!」
- 14 文字を通して太い自分をつくれる 「濃く,太く,強く」
- 15 自分のペースを安定させられる 「いい感じ,いい感じ」
- 16 自分の可能性を広げられる 「まじで無理……じゃない」
- 17 自分の姿をメタ的に見つめられる 「できないの? やらないの? どっちなんだい!?」
- 18 教科書の価値を再確認できる 「教科書,教科書……」
- 19 集中力を持続させられるようになる 「よし,次!」
- 20 自分で自分を認められるようになる 「YDK!(やればできる子)」
- 係・当番活動時
- 21 継続的に活動を進められるようになる 「毎日やんねん!」
- 22 ちゃんとやることの心地よさを感じられる 「ちゃんとやんねん!」
- 23 自分の心を相対的に見つめ直せる 「コツコツが勝つコツ」
- 24 チームで仕事を進められる 「やるよ~! はーい!」
- 25 仕事への責任感を高められる 「お仕事です!」
- 26 活動の区切りを意識できる 「お疲れさまでした!」
- 27 活動を楽しくする意識を高められる 「いえ~い! ナイスです!」
- 28 目的意識を再確認しながら活動できる 「三方よし!」
- 29 困難な状況を自分で打開できる 「ヘルプ! お願いします!」
- 30 自分たちの活動を自分たちで盛りあげられる 「拍手!」
- 友達と関わる時
- 31 あいさつ第一声が習慣化できる 「おはよー! 元気~?」
- 32 共感力を高める 「わかる~」
- 33 受容する力を高める 「いいよ~!」
- 34 相手を喜ばせられる人になる 「はい! イエス! 喜んで!」
- 35 適切な形で自分の主張を通せるようになる 「ちょっと待ってもらっていい?」
- 36 反射的にためらわず謝る姿勢を身につける 「ごめんごめん」
- 37 かしこまった態度が身につく 「伝えたいことがあります」
- 38 相手を牽制する態度が身につく 「そういうのよくないと思う,私も(僕も)やめる」
- 39 素直な感情表現を身につける 「うれしい!」
- 40 当たり前のことに感謝できるようになる 「いつもありがとう!」
- 日常生活時
- 41 スムーズに活動をスタートできるようになる 「準備が9割!」
- 42 自分の目で確認することが習慣化する 「今日は(次は),あれだ!」
- 43 自然に着席する力が身につく 「号令かかるよ~!」
- 44 没頭する力を育む 「ゾーンに入ろう」
- 45 過程を大切にする習慣を身につけられる 「今日もいい1日だった」
- 46 思いやりの心を育む 「はいどうぞ! ありがとうございます!」
- 47 楽しそうと思える力が身につく 「楽しそう! 私もやる!」
- 48 献身的な態度が育つ 「僕がやります! 私がします!」
- 49 人間関係構築のコツが身につく 「鏡は先に笑わない!」
- 50 社会に貢献できる人に育つ 「世のため人のため」
- あなたのちょこっと合言葉を書こう!
- おわりに
はじめに
子どもの反応を見るのが好きでした。その時の表情から,指導の手応えを感じていました。
「先生! 見てください! できました!」
「おー! そういうことか! すげー!」
「何で? どういうこと? まじわかんない……」
子どもたちは,学校生活の中で様々な表情を見せます。特に,授業中の表情は宝物のようです。
僕は,経験を重ねる度に自分の指導1つで子どもたちの表情をたくさん引き出せることに気づいていきました。
すると,表情が引き立つ時,子どもたちは決まって「素敵な言葉」を呟いていることにも気づきました。
先生に見てほしい時の見開いた目は,まるで「うれしい!」と言わんばかりの表情です。気づき,発見を得た時の喜びは,まるで「なるほど」と言っているようでした。
子どもたちの表情は「言葉とセット」であると学んだ瞬間でした。
表情は感情の裏返しです。
そうであるならば,まだ未熟な子どもたちに「辛くても笑いなさい」と言うのは少し酷な話だと考えました。
でも,「口ぐせを変える」のは割と容易いのではないかとも考えました。笑いなさいとは言いにくいですが,「先生の後にくり返してごらん」「3回話したら座りましょう」という指示ならば,子どもたちに言わせられると考えたのです。
だったら,「口ぐせ改革」をしてみよう。そう閃いたのです。
まず,教室での対話に耳を傾けてみました。子どもたちの話し合いの様子を目に焼きつけようとしてみました。
すると,とてもよい表情に出合いました。そして,たくさん写真に収めながら,どんな言葉を発しているのかをメモしていきました。
はじめは直感的に「いいな」と思う言葉をメモしていましたが,次第に「これ」という言葉が耳に飛び込んでくる感覚を得ました。
それらが,今回紹介する50の合言葉です。
きっと先生方の教室でも,本書で紹介する「合言葉50」のうち,いくつかは自然に発していると思います。そして,合言葉が放たれている時,きっと子どもたちの表情も豊かなはずです。
ぜひ,本書を読み進めながら,51本目の「合言葉」を先生方の教室から生み出してみましょう。そして,子どもたちの心に根づかせてください。
もしよかったら,その様子を教えていただけると嬉しいです。
全国の先生方から出された51本目の合言葉があふれることを願っています。
本書は,子どもたちが自分の言葉で自分を律していくことを願ってつくられた1冊です。
人は言葉を使って思考します。「今日の給食は何かな」も言葉。「宿題やらなきゃな」も言葉です。「夢の中」でだって言葉を使っているはずです。人にとって,言葉とは自分の行動を喚起したり,未来に期待したりする原動力なのだと考えています。
しかし,外側(大人)から言葉を投げかけるだけでは,子どもたちの行動喚起に限界がおとずれます。子どもたちが受動的な行動しか起こせず,思考停止で機械的になってしまうからです。
僕たち教師は,子どもたちが子どもたちの言葉によって自分たちを行動させ,律し,よりよい未来を切り拓いていく「知恵」を授けなければならないのです。
そこで,今回は「合言葉」を通して子どもたちにアプローチする視点から本書を書き進めました。
教師と子どもとで「合言葉」を共有し,その意味や価値を理解し育てていく過程で子どもたちの成長を促そうとする営みです。
本書は,全て2ページ完結型になっており,シーン別の合言葉を50紹介しています。
左のページには合言葉とその伝え方をまとめました。『学級を育てるばっちりトーーーク60』(明治図書)と同じように,「子どもたちに話すように」まとめてあります。
ぜひ「読み原稿」として活用し,子どもたちに伝えてあげてください。学年によっては難しさもあると思います。言葉などをアレンジして実践してみましょう。
最後に,今回は諸事情により「オール古舘学級」の実践50本で本書を構成させていただきました。
ある意味,令和6年度の古舘学級実践記録と言っても過言ではない1冊です。
写真掲載に関してご快諾くださった保護者の方々,そして,素晴らしい事実を生み出してくれた子どもたちに感謝の気持ちしかありません。
本当にありがとうございました。
著者 /古舘 良純
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- 明治図書
- 本書で紹介されている合言葉は、どのクラスでも使っている言葉も多いが、そのちょこっとした合言葉の深いところには、色々考えさせられるものが、まだまだ私自身も自覚が足りないと思った。再度読んで、実践に活かしていきたい。2025/2/840代・小学校教諭