- はじめに
- 第1章 学びの意味を求めて
- 1 社会科の課題と理念
- 2 C3フレームワークとIDM
- 3 IDMのキー概念と学習指導要領
- 4 IDMを具体化する筋道
- 5 IDMに基づく単元デザインの意義
- 第2章 「中学公民」の単元をデザインする
- 1 現代社会の特色と私たち―高度情報通信ネットワークは,災害時に誰の生命を守るのか
- 1 「現代社会の特色と私たち」の実践上の課題
- 2 「現代社会の特色と私たち」における子ども・社会との関わり
- 3 「現代社会の特色と私たち」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「現代社会の特色と私たち」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 2 私たちの生活と文化―みんなちがってみんないい?
- 1 「私たちの生活と文化」の実践上の課題
- 2 「私たちの生活と文化」における子ども・社会との関わり
- 3 「私たちの生活と文化」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「私たちの生活と文化」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 3 現代社会の見方や考え方―紛争を解決するためのルールをつくろう
- 1 「現代社会の見方や考え方」の実践上の課題
- 2 「現代社会の見方や考え方」における子ども・社会との関わり
- 3 「現代社会の見方や考え方」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「現代社会の見方や考え方」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 4 人権と日本国憲法―日本国憲法を学校生活に生かす
- 1 「人権と日本国憲法」の実践上の課題
- 2 「人権と日本国憲法」における子ども・社会との関わり
- 3 「人権と日本国憲法」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「人権と日本国憲法」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 5 人権と共生社会―人権は誰にとっての特権か
- 1 「人権と共生社会」の実践上の課題
- 2 「人権と共生社会」における子ども・社会との関わり
- 3 「人権と共生社会」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「人権と共生社会」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 6 これからの人権保障―憲法に入れるべき重要な人権はどれか
- 1 「これからの人権保障」の実践上の課題
- 2 「これからの人権保障」における子ども・社会との関わり
- 3 「これからの人権保障」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「これからの人権保障」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 7 現代の民主政治―民主政治の「みんな」とは誰か
- 1 「現代の民主政治」の実践上の課題
- 2 「現代の民主政治」における子ども・社会との関わり
- 3 「現代の民主政治」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「現代の民主政治」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 8 国の政治のしくみ―首相公選制を考える
- 1 「国の政治のしくみ」の実践上の課題
- 2 「国の政治のしくみ」における子ども・社会との関わり
- 3 「国の政治のしくみ」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「国の政治のしくみ」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 9 地方自治と私たち―市民としての政治参加のあり方とは
- 1 「地方自治と私たち」の実践上の課題
- 2 「地方自治と私たち」における子ども・社会との関わり
- 3 「地方自治と私たち」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「地方自治と私たち」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 10 消費生活と市場経済―市民育成のための経済分野学習
- 1 「消費生活と市場経済」の実践上の課題
- 2 「消費生活と市場経済」における子ども・社会との関わり
- 3 「消費生活と市場経済」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「消費生活と市場経済」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 11 生産と労働―正社員はなくなるか
- 1 「生産と労働」の実践上の課題
- 2 「生産と労働」における子ども・社会との関わり
- 3 「生産と労働」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「生産と労働」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 12 市場経済のしくみと金融―老後の生活のためにどう備えるべきか
- 1 「市場経済のしくみと金融」の実践上の課題
- 2 「市場経済のしくみと金融」における子ども・社会との関わり
- 3 「市場経済のしくみと金融」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「市場経済のしくみと金融」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 13 財政と国民の福祉―年金制度の財源確保を考える
- 1 「財政と国民の福祉」の実践上の課題
- 2 「財政と国民の福祉」における子ども・社会との関わり
- 3 「財政と国民の福祉」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「財政と国民の福祉」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 14 これからの経済と社会―ベーシック・インカムは導入可能か
- 1 「これからの経済と社会」の実践上の課題
- 2 「これからの経済と社会」における子ども・社会との関わり
- 3 「これからの経済と社会」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「これからの経済と社会」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 15 国際社会のしくみ―国際連合は万能なのか
- 1 「国際社会のしくみ」の実践上の課題
- 2 「国際社会のしくみ」における子ども・社会との関わり
- 3 「国際社会のしくみ」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「国際社会のしくみ」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 16 さまざまな国際問題―炭素税のあり方と日本の取り組み
- 1 「さまざまな国際問題」の実践上の課題
- 2 「さまざまな国際問題」における子ども・社会との関わり
- 3 「さまざまな国際問題」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「さまざまな国際問題」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 17 これからの地球社会と日本―国際協調のあり方を考える
- 1 「これからの地球社会と日本」の実践上の課題
- 2 「これからの地球社会と日本」における子ども・社会との関わり
- 3 「これからの地球社会と日本」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「これからの地球社会と日本」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 18 より良い社会を目指して―社会科卒業検定としての学びを
- 1 「より良い社会を目指して」の実践上の課題
- 2 「より良い社会を目指して」における子ども・社会との関わり
- 3 「より良い社会を目指して」における見方・考え方の働かせ方
- 4 「より良い社会を目指して」目標設定と単元デザイン
- 5 総括的パフォーマンスタスクの評価
- 6 多様な状況下における多様な実践の可能性
- 第3章 学校・教室空間に閉ざさない,デジタル社会へ
- ―社会へ開かれた社会科をつくる
- デジタル時代に社会科カリキュラムはどう変わるか
- 1 はじめに:社会科のデジタル対応=ICT活用?
- 2 デジタル化で変わる社会科カリキュラム
- 3 おわりに:新たな可能性と今後の課題
- おわりに
はじめに
本書は,米国のInquiry Design Model(IDM)の理論に学び,中学校社会科地理,歴史,公民の単元デザインを提案したシリーズ書の1冊である。社会科とは実に皮肉な教科である。「社会」の語を冠した教科でありながら,それを学んだからといって,「社会」で生きる上で役に立つという実感が芽生えるわけでない,よりよい「社会」をつくりたいという意欲や自信が湧いてくるわけでもない。しかし,そのような社会科の実践が,長く再生産されてきたのが実態であろう。
本書のねらいはこの課題に挑戦することにある。この挑戦のために,「探究(Inquiry)」と「論証(Argumentation)」の概念を導入し,理論武装を図った。他所や過去の社会と向き合い,社会の課題を知的に考察し,社会を形づくる多様な言説や資料を読みこなし,データを活用して,社会の他者に向けて主張し,提案・発信する。本書が大事にしたい社会科とは,このような市民的活動を行うことのできる「平和で民主的な国家及び社会の形成者」の育成にある。@自己と社会との関わりの中から,問いを見出し解決していく「探究」,A自己と他者との関わりを通して,答えを表現し社会に働きかける「論証」,この2つの活動を車の両輪として単元をデザインすることで,上の目標に接近しようとした。
その意味において本書は平成29年版学習指導要領の改訂に対応した単元プラン集であると同時に,提案の書である。ただ,研究は緒に就いたばかりで,提案の細部までは論理が一貫していない。それは全て編者の責に帰するものである。ご叱正を請いたい。このような挑戦と提案の書に快くご協力いただいた全国の実践者と研究者,編者を引き受けてくださった大坂遊,渡邉巧,川口広美の各先生,そしてこの構想にご理解くださった明治図書出版に深く感謝申し上げる。
2021年8月 編者を代表して /草原 和博
-
- 明治図書
- 子どもの学びの意味を追求するという観点からの単元づくりの発想が非常によいと思った。2024/8/1430代・小学校教員
- 学びの意味を追求した、とある通り。公民は特に、何のために学び、今あるいは近い将来必ず役に立つ学びなので、本書は生徒にモチベーション持たせるためにも効果ある指導ができる。2022/11/4アケミ
- 今後のカリキュラムや単元,授業の開発に必要な視点や示唆が多く示されており,勉強になった。2022/9/1120代・高校教員
- 創意工夫がされている単元デザインが多かった。2022/1/28今日もがんばろう
- 単元を意識して授業を作る際や単元を貫く学習課題を立てる上で参考になった2022/1/1320代・中学校教員