小学校 「探究的な学び」の授業デザイン

小学校 「探究的な学び」の授業デザイン

新刊

BEST300

「探究的な学び」の実践の仕方がすべてわかる!

「PBLを踏まえた4つの学習モデル」「カリキュラム・マネジメント」から「課題の設定→情報の収集→整理・分析→まとめ・表現のサイクル」まで、重要キーワードを徹底解説。また、教科横断型授業や総合的な学習の時間の実践事例を全学年に渡り豊富に収録しました。


紙版価格: 2,266円(税込)

送料・代引手数料無料

翌日発送

電子版予価: 2,039円(税込)

9/11刊行予定

ISBN:
978-4-18-444024-1
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
四六判 240頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年9月9日

もくじ

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 「探究的な学び」とは何か
「探究的な学び」とは何か
「探究的な学び」はなぜ必要か
子どもの学びを3つに分類し、探究的な学びの時間を確保する
第2章 キーワードで見る「探究的な学び」
1 PBLを踏まえた4つの学習モデル
2 教材選定
3 育てたい資質・能力の設定
4 自己選択・自己決定
5 困難・失敗を乗り越える力(レジリエンス)
6 カリキュラム・マネジメント
7 ICT活用
8 課題の設定
9 情報の収集
10 整理・分析
11 まとめ・表現
12 学習評価
第3章 「探究的な学び」の実践事例
1年 生活科「学校探検に行こう!」(15時間) 学校の秘密をたくさん見つけて、いろいろな人に教えてあげよう!
2年 生活科「わたしの野菜を育てよう」(15時間) 自分たちの力で野菜を育て、守り、お世話になった人たちに届けよう!
3年 理科+国語科「昆虫館を開こう!」(11時間(理科7時間、国語科4時間)) 自分たちで昆虫を育てて、昆虫館を開こう!
3年 総合的な学習の時間+社会科「わたしの町のミュージアムを開こう!」(30時間) 自分たちの町のミュージアムを開いて、自分たちが見つけた町のよさを紹介しよう!
4年 国語科+図画工作科「絵本作家になろう」(12時間(国語科8時間、図画工作科4時間)) これまでの物語文の学習を生かして、オリジナルの物語を創作しよう!
4年 総合的な学習の時間「防災フェスタを開こう!」(20時間) 町の防災の現状と課題について調べ、自分たちができることを実行しよう!
5年 総合的な学習の時間+社会科「ニュース番組をつくろう」(20時間(総合的な学習の時間14時間、社会科6時間)) 学校や地域のニュース番組をつくって発信し、全校に明るい話題を届けよう!
5年 総合的な学習の時間+家庭科「ふるさと弁当を開発しよう」(28時間) ふるさとの食に関わる特産物を調べて、ご当地弁当を開発しよう!
6年 総合的な学習の時間「ぼくらの町の歴史資料館づくり」(33時間) 自分たちの町の歴史について調べ、歴史資料館をオープンしよう!
6年 総合的な学習の時間「わたしの町のプロフェッショナルを伝えよう」(20時間) 自分たちの町のプロフェッショナルについて調べ、自分の未来について考えよう!
おわりに

はじめに

 「授業で子どもたちを輝かせたい」

 「自分でやりたいことを見つけ、進んで学びを深める子を育てたい」

 「失敗を恐れず、思い切っていろいろなことにチャレンジしてほしい」


 教師になって二十数年。

 どうすればこのように子どもたちが育つのか、ずっと考え続けてきました。

 そして、最近になってようやくその答えにたどり着いたような気がします。

 その答えこそが、本書のタイトルになっている「探究的な学び」を充実させることです。


 「探究的な学び」という言葉が一層注目を浴びるようになったのは、2020年に現行学習指導要領が完全実施されてからです。もちろん、それまでも教育活動において「探究」という言葉は存在していましたし、特に総合的な学習の時間においては、多くの学校現場で探究的な学びが展開されてきました。


 それがここに来てなぜ注目され始めたのかというと、1つの要因として、社会情勢の大きな変化があげられるでしょう。

 ご存じのように、これからは、単純作業などの業務を人工知能(AI)が代わりに行う時代です。そこで、次世代を担う人材には、AIでは代替できない感性、合意形成する力、目的を創造する力などの資質・能力が求められます。


 では、これらの資質・能力は、どのような学びを経て育成されるのでしょうか。

 教師の教え込みによる暗記や技能中心の学習では、到底これらの資質能力が育成されないことはご理解いただけると思います。こうした資質・能力を身につけるには、身の回りの事象や環境に興味をもち、自ら課題を見つけ、考え、判断し、主体的に問題を解決する探究的な学びの経験を積み重ねるしかありません。そして、その学習は、高等学校の探究学習から始めればよいわけではなく、小学校の段階から、そして総合的な学習の時間のみならず、すべての教育活動を通じて行う必要があります。

 本書では、小学校における探究的な学びをデザインするうえで重要になる、基本的な考え方やキーワードなどについて解説します。そのうえで、各教科や総合的な学習の時間における探究的な学びの具体的な実践例を紹介します。

 私自身も、読者の先生方と同じく、日々悩み、試行錯誤しながら教壇に立ち続けている公立学校の一教員です。あくまでも現場の視点から、可能な限り現場の言葉で、自分なりの解説を行っていきたいと思います。


 さあ、本書を基に、探究的な学びについて理解を深め、さっそく明日からの授業改善に生かしていきましょう。そして、子どもたちが目を輝かせるような探究的な学びを、共に創っていきましょう。


  2024年8月   /有松 浩司

著者紹介

有松 浩司(ありまつ こうじ)著書を検索»

1979年,広島県生まれ。2001年より教職に就く。広島県内の公立小学校教諭を経ながら,2008年に授業研究サークル「STORY」を発足。広島県内の熱意ある若手教員と共に,切磋琢磨しながら日々授業研究に励んでいる。現在は広島県竹原市立忠海学園(義務教育学校)教諭。主な研究教科は国語科と道徳科で,研究内容は国語教育,道徳教育,メディアリテラシー教育,ICT を活用した教育活動全般と,多岐に渡る。第31回道徳と特別活動の教育研究賞で文部科学大臣賞・最優秀賞,第68回読売教育賞で最優秀賞を受賞。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

ページトップへ