どの子も書きまくる!作文指導アイデア

どの子も書きまくる!作文指導アイデア

空気を吸うように書く集団を育てる魔法の仕掛けが満載!

『小1〜小6年 “書く活動”が10倍になる楽しい作文レシピ100例』を見やすく編集・加筆した超復刻版!「書くことがない」という子も書くことが大好きになるネタ&仕掛けで、あらゆる場に“書く”を位置づけるアイデアをアップデートしてお届けします。


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ISBN:
978-4-18-445121-6
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 232頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年9月30日

もくじ

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まえがき
第1章 どの子も書きまくる!作文指導の技術
空気を吸うように書く集団を実現する
あなたの目の前の「書けない子」を見つめる
「空気を吸うように書く子」を育む
まず「書けた,という事実」をつくる
用紙のサイズ選択も「書くこと」指導!
「作文レシピ」の始動
作文レシピ「9つの観点」
指導の流れのイメージ
第2章 どの子も書きまくる!作文指導アイデア
書き慣れ
なりきり物語─何かになりきって書く
夢のアイテム工場─「あったらいいなアイテム」を考え,説明書を書く
吹き出しをうめろ!─絵や写真の登場人物のセリフを書く
つけるぞ!キャッチコピー─短い言葉で書き表す
わが子をよろしく!─おうちの人になりきって書く
ミニ小説家になろう!─絵や写真に合わせてミニ小説を書く
口頭作文─話すことで「文意識」を身につける
バラエティー作文・バラエティー日記─テーマに合わせて書く
パロディー─既成のお話などを書きかえる
エジソン─発想,アイデアを毎日書く
生まれ変わり作文─生まれ変わったら?を書く
連想作文─言葉から連想して文を書きつなげていく
私はニュースキャスター─ニュース原稿を書く
続けろ!作文─決められた「書き出し」に続けて書く
まとめろ!作文─決められた「書き終わり」につながる文章を書く
五感地図─五感を使って地図を作る
○○を色で表すと?─イメージを色で表す
視写─見て(視て)書き写す
聴写─聞いて(聴いて)書く
交流
紹介します!輝く○○!─よいところを紹介する文を書く
私のおすすめはコレ!─おすすめの物や場所を紹介する文を書く
おしゃべり掲示板─教室に打ち込み掲示板を
COLUMN 「日常的に書く」ということ
仲間へのメッセージなど─クラスのみんなに書く,お知らせで書く
名探偵に挑戦!─名前を出さずにそのものを伝える文章を書く
いつ・どこで・だれが・何をした作文─書いてつなげて
リレー作文─一人一文ずつ書き,相談してつなげていく
あなたの気持ち代弁します─先生や友達になりきって書く
記録
箇条書きの鬼─番号をつけて箇条書きでたくさん書く
構成・資料の活用─「読み手」に効果的な配置,構成は?
メモ術─効果的にメモをとる
宝物のノート作り─国語の授業のノート
日番日誌─日番(日直)がその日一日の記録を書く
COLUMN 「五感」と「語感」
レポート(報告書)を書く─状況・結果を知らせるために書く
パワーアップカード─日録を書く
観察記録を書こう!─観察したことを記録する
新聞テレビ欄風○○を作れ!─テレビ欄の構成を参考に書く
読解
詩の「型」を使って@─ルナールさんに挑戦!
詩の「型」を使ってA─相田みつをさんに挑戦!
エピソード0─物語の「以前」を書く
COLUMN 卒業生の証言─きちんと「書き方」を伝える─
エピソード2─物語の「続き」を書く
出会いの感想文─自分なりの「ファーストタッチの読み」を構築し,その後の学習に活用する
授業の「振り返り」─授業を振り返り,学びを固定し,次につなげる
まとめの感想文─単元学習後に,学びをまとめ,その後の学習に生かす
説明文を書こう!─事実を正確に順序立てて書く
技法
描写─「ゴールの言葉」にご用心!─「思い」「気持ち」を伝えるには?
原稿用紙の使い方─原稿用紙の使い方を知る
文体・表記─書き表し方を知る
文章構成─文章を書くときのいろいろ
書き出しの達人!─「書き出し」を工夫して書く
書き終わりの達人!─「書き終わり」を工夫して書く
レトリック─比喩,擬人法,体言止め…ほか
題名をつけろ!─題のつけ方のアイデア
100文字絵本レビュー─読んだ絵本の内容を100文字でまとめる
キーワード作文─キーワードを使って作文を書く
読み返し─推敲らしきもの─書いた文章を読み返し,手直しする
言語
言葉のマンダラ─関連する言葉を集めてマンダラのように書く
オノマトペ─音や様子を表す言葉集め
漢字コレクション─漢字にまつわることを書く,集める
マイ言葉辞典─言葉の意味を考えて書く
随筆(エッセー)を書こう!─気の向くままに書く
○○歳時記・風土記を作ろう!─学校独自の歳時記を作る
発展
ミニ絵本をかこう!─言葉に注目して短い絵本をかく
さすらいの吟遊詩人─いつでもどこでも詩を書く
手紙・ハガキを書こう!─目的に応じて人に書く
企画書を書こう!─読み手を意識して「企画」を書く
パンフレットをどうぞ!─パンフレットに学び,書く
私は評論家!─批評文を書く
新聞を書こう!─新聞にぎっしりとまとめる
ミニ意見文を書こう!─ある「事柄」に対して意見,考えを書く
ミニ紀行文を書こう!─旅行,遠足での体験,感想を書く
スピーチ原稿を書こう!─自分の主張を相手に伝えるために書く
絵画実況作文─絵を描きながら文を書く
ストーリーポスターを描こう!─ポスターにストーリーを持たせる
短歌・俳句・川柳─五七調で書く
ガイドブック作成─体験活動を旅行ガイドブック風に書く
説明書をどうぞ!─「やり方」「使い方」を書き,教える
むかしむかしあるところに…─自分の生い立ちを昔話風に書く
マンガ文章化計画─マンガを文章にし,「描写」を学ぶ
秘伝!○○指南書!─学習のまとめ定着のために
発行!パーソナルマガジン─自分だけの雑誌を作ることで充実した生活を
卒業・修了文集作り─卒業前,学年修了時に書く
未来日記─「なりたい自分」を書き,未来を見つめる
環境
読書─書くことを支える読書
どこで書くか?─書くのは教室だけじゃない!
何に書くか?─書くのは原稿用紙だけじゃない!
教室環境─作文を生む教室環境
取材─情報を集める
分かち合い─書いた後の交流
「辞書」と「作文」─「辞書」と「作文」の往復
どっちの文ショー(文章)─文章を見る「視点」を持つ
教師
教師のメモ術─教師がまず書く
教師のノート術─教師が自分のノートに書く
教師の読書術─アイデアを生み出す読書術
知っておくとよい,この字数─使える「字数」を知っておく
評価〜よき「読み手」であれ〜─作品の「評価」「評定」
教室での配慮─教室は褒めるところ
学級便りの発行─教師が書くということ
参考文献一覧

まえがき

 思えば,私の学級づくりは,「書くこと」の指導が土台になってきました。もちろん今もそうです。

 子どもたちが書けるようになる,ということで行っているのはもちろんですが,そのときに実感する,「教室の素敵な空気」が好きなのです。


 何がその空気をつくっている……? ちょっと書き出してみようかな。


 子どもたちが鉛筆を走らせるときの【表情】。

 懸命に書いている【後ろ姿】。

 そのときの30人の鉛筆の【音】。

 集中して考えているときの【静寂】。

 書けなかった子の近くに歩み寄って,書いていることを確認したときの【心の中のガッツポーズ】。

 昨日3行しかノートに感想を書けなかった子が,今日は10行書いたときの【得意げな表情】。

 書き出せなかった子が「書けた」と持ってくるときのちょっと【小走りになっている姿】。

 「何枚書いたらいいのですか〜」が,【先生,もう1枚ください】に変わった瞬間。

 私の説明途中に,「先生,もう書こうよ!」という声が聞こえたときに出る【ニヤリ】。

 「先生,今日は日記ないの〜」とせがまれるときの【嬉しさ】。

 日記帳が2冊目に入ったときの子どもの「先生,私,2冊目!」という【つぶやき】。

 机間指導中に,「メモ」を書いている子を見つけたときの【喜び】。

 学年末,大量の国語ノートを抱えて私に見せる子どもたちの【満足げな表情】。


 あれ? とまらない……。


 「書くこと」の指導は,様々な「ギフト」を私にくれます。これら様々な「書くこと指導がもたらすギフト」が,教室の素敵な空気をつくっているのだと,本書をまとめるにあたり改めて実感しました。


 書かせましょう。子どもたちに。いっぱい。

 書かせなくちゃもったいない!


 私は教師になったとき,「書くこと指導」をこの先続けていこうと決めました。それは,あまりにも「書くことが嫌い」と感じ取れる子たちが多かったからです。そしてそれは,他のたくさんの教室でも感じられていることだと知りました。

 そこで,「とにかく楽しく書かせて,『書くって楽しい!』と子どもたちに言わせてやるぞ!」とメラメラと闘志が湧き,用紙を印刷しに行きました(笑)。

 しかし,印刷しようと真っ白な用紙を見て,ふと思います。

 この用紙,大きいなあ。書けなかったら余白がつらいなあ……。

 実際に,子どもたちから提出される用紙は,字で埋まっている子もいれば,ほとんど真っ白,つまり多くの余白を残して提出する子もいます。そういう子は楽しいと思って書いているはずがないだろうなあ,と思いました。

 そこで,用紙は活動によって変えたり,「字を埋める」という目的のために選んだりするようになりました。


 そして,いよいよ本書で紹介する様々な作文指導です。

 書くこと自体に慣れる,という「書き慣れ」自体を目的に,書くこと指導をスタートさせました。「書かせたいこと」の前に,「書けること」です。

 そういった作文指導を取り巻くことも含めて,本書では森川が行ってきた「書くこと指導」についての実践を徹底的に収録しました。


 本書は,私の処女作となる『小1〜小6年“書く活動”が10倍になる楽しい作文レシピ100例』(明治図書)のリバイバルです。おかげさまで原著は2008年に刊行されてからロングセラーとして多くの先生方に読まれ,「教室に必須の一冊です!」とたくさんの先生方から声をかけていただきました。

 しかしそのままではありません。今回,時を経てリバイバルするにあたり,すべて目を通して修正やアイデアの差し替え,追加を行いました。

 中でも現在の私の国語教室にはなくてはならない,「出会いの感想文」→「振り返り」→「まとめの感想文」という学びにおける一連の「書くこと指導」を盛り込むことができたのが大きな変更点です。

 原著が刊行されて15年。この節目の15年目にしてリバイバル版を刊行できることに感謝します。それは,確信をもって次のことが伝えられるから。


 「書くこと指導」(作文指導)は,

 前向きな学級をつくり,

 子どもたちの「心」をつくり,

 子どもたちの「考える頭」をつくります。

 何より「書ける」ということは,その子の一生の宝になる。

 そして,私たちにも教師として生きている!という実感をくれるのです。


 さあ,もう「作文指導」,始めるしかないでしょう!


   /森川 正樹

著者紹介

森川 正樹(もりかわ まさき)著書を検索»

兵庫教育大学大学院言語系教育分野(国語)修了,学校教育学修士,関西学院初等部教諭。令和2年版学校図書教科書編集委員。教師の詳細辞典セミナー講師,全国大学国語教育学会会員,教師塾「あまから」代表。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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