- まえがき
- 第1章 保護者対応の基本型
- 1 学級PTA[ハード編]
- 2 学級PTA[ソフト編]
- 3 学級PTA役員決め[ハード編]
- 4 学級PTA役員決め[ソフト編]
- 5 保護者面談[ハード編]
- 6 保護者面談[ソフト編]
- 7 家庭訪問[ハード編]
- 8 家庭訪問[ソフト編]
- 9 生活指導報告[ハード編]
- 10 生活指導報告[ソフト編]
- 11 けが・病気報告電話[ハード編]
- 12 けが・病気報告電話[ソフト編]
- 13 提出物請求電話[ハード編]
- 14 提出物請求電話[ソフト編]
- 15 生徒指導初動報告電話[ハード編]
- 16 生徒指導初動報告電話[ソフト編]
- 17 生徒指導経過報告電話[ハード編]
- 18 生徒指導経過報告電話[ソフト編]
- 19 生徒指導結果報告電話[ハード編]
- 20 生徒指導結果報告電話[ソフト編]
- 21 不登校の子どもへの電話[ハード編]
- 22 不登校の子どもへの電話[ソフト編]
- 23 諸費未払い請求電話[ハード編]
- 24 諸費未払い請求電話[ソフト編]
- 第2章 クレーム系
- 過干渉型
- 1 自分の子どもの非を認めない[ハード編]
- 2 自分の子どもの非を認めない[ソフト編]
- 3 他の子どもを悪く言う[ハード編]
- 4 他の子どもを悪く言う[ソフト編]
- 5 親の感情をぶつける[ハード編]
- 6 親の感情をぶつける[ソフト編]
- 7 何年も前の話を蒸し返す[ハード編]
- 8 何年も前の話を蒸し返す[ソフト編]
- 9 子どもに負荷をかけると怒る[ハード編]
- 10 子どもに負荷をかけると怒る[ソフト編]
- 放任系
- 11 よけいなことをするなと言う[ハード編]
- 12 よけいなことをするなと言う[ソフト編]
- 13 うちは子どもに任せていると言う[ハード編]
- 14 うちは子どもに任せていると言う[ソフト編]
- その他
- 15 評定へのクレームが来たら[ハード編]
- 16 評定へのクレームが来たら[ソフト編]
- 17 教え方が悪いと言われたら[ハード編]
- 18 教え方が悪いと言われたら[ソフト編]
- 19 学級経営への要求が来たら[ハード編]
- 20 学級経営への要求が来たら[ソフト編]
- 21 前担任と同様にしてほしいと言われたら[ハード編]
- 22 前担任と同様にしてほしいと言われたら[ソフト編]
- 23 学級編制への事前要望が来たら[ハード編]
- 24 学級編制への事前要望が来たら[ソフト編]
- 第3章 ネグレクト系
- 仕事主義型
- 1 職場に電話すると怒る[ハード編]
- 2 職場に電話すると怒る[ソフト編]
- 3 仕事を理由に面談・家庭訪問に対応しない[ハード編]
- 4 仕事を理由に面談・家庭訪問に対応しない[ソフト編]
- 病気系
- 5 連絡が取れない[ハード編]
- 6 連絡が取れない[ソフト編]
- 7 食事を作らない[ハード編]
- 8 食事を作らない[ソフト編]
- 9 掃除・洗濯をしない[ハード編]
- 10 掃除・洗濯をしない[ソフト編]
- 11 学用品を買い与えない[ハード編]
- 12 学用品を買い与えない[ソフト編]
- 13 病院に連れて行かない[ハード編]
- 14 病院に連れて行かない[ソフト編]
- 15 暴力を振るう[ハード編]
- 16 暴力を振るう[ソフト編]
- 恋愛主義系
- 17 夜,家を空ける[ハード編]
- 18 夜,家を空ける[ソフト編]
- 19 新しい家族と外出し本人に留守番させる[ハード編]
- 20 新しい家族と外出し本人に留守番させる[ソフト編]
- 21 とっかえひっかえ男が出入りする[ハード編]
- 22 とっかえひっかえ男が出入りする[ソフト編]
- あとがき
まえがき
三たび,こんにちは。堀裕嗣です。
「学級経営すきまスキル」「生徒指導・生活指導すきまスキル」に続いて,「保護者対応すきまスキル」の刊行と相成りました。今回も小学校低学年編・高学年編・中学校編と三冊を編集させていただくことになりました。今回も編著者として,宇野弘恵・大野睦仁・山下幸の心強い三氏にご協力いただいたことも前二作同様です。
本シリーズの最も大きな特徴は,それぞれのスキルの解説が「ハード編」「ソフト編」の二つに分かれているところです。少なくとも僕らはそう考えています。今回もこの特徴が遺憾なく発揮されていると感じています。
「子どもが変わった」と言われます。
僕は中学校教師ですが,ここ10年程度,かつてのような喫煙や飲酒,万引きの指導といったことはほとんどしていません。それに比して多くなったのがいじめの指導と不登校の対応です。それもかつてと異なり,暴力的ないじめや金銭授受を伴ういじめなどはほとんど見られず,従来であれば「悪口」や「いきすぎたいじり」として「ごめんなさい」で解決されていたような事案が,かなり深刻な事案となるといった事例が多いように感じています。
また,人間関係のトラブルによる不登校事案に加えて,勉強についていけない,学級の雰囲気に馴染めないといった理由による不登校も増えています。特別な支援を要する子どもたちに対して,その子に合った個別の配慮が求められるようにもなりました。
「子どもたちの変容」に伴う形で,我々教師の仕事は何倍にも,何十倍にも増えています。これは,多くの教師たちの共通認識だろうと思います。一時期に比べて,こちらが眉をひそめるような我が儘勝手タイプの保護者クレームこそ減ってきていますが,それはその分,保護者に対する我々のこれまで以上の配慮が必要とされるようになったことを意味していると考えて間違いありません。
学校現場のこのような変化に応じて,保護者への電話連絡や家庭訪問,来校していただいての面談が圧倒的に増えている現実があります。しかもその中の決して少なくない事案において,スクールカウンセラーをはじめとした関係職員,外部機関との報告・連絡・会議も増えています。いずれにしても,ちょっとした保護者連絡を怠ったり,保護者対応を間違ったりすると,その後,数週間から数ヶ月にわたってその事案が尾を引いてしまう,そんな事例も年に何度も目にするようになっています。
おそらく,学校教育が始まって以来,現在ほど「保護者対応」に気を遣わなければならない時代はなかったでしょう。そしてそれは今後,増えることはあっても決して軽減されることはないのだろうと思います。
本書が読者の皆様の日々の教育実践に少しでもお役に立てるなら,それは望外の幸甚です。
/堀 裕嗣
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- 明治図書