- はじめに
- 本書の使い方
- 索引
- 第1章 楽しく学んで、言葉の力を育てる
- 1 今、漢字の「書き」に思うこと
- 2 「漢字学習」のねらいと「漢字の『書き』」の有意性
- 3 漢字を楽しく学ぶために
- 4 言葉の力を育てる「漢字学習」ワークに込めた思い
- 第2章 チームで覚えて誤答が激減!「小学校5・6年」ラクラク漢字ワーク
- 5年(全193字)
- 1 「そり」のある漢字
- 【識、織、職、義、武】
- 2 「貝」「頁」か、どっち?
- 【則、財、貯、領、額】
- 3 「にんべん」の右は、何?@
- 【件、仮、仏、個、似】
- 4 「にんべん」の右は、何?A
- 【価、任、保、備、修、停】
- 5 「手へん」の右は、何?@
- 【採、授、提】
- 6 「手へん」の右は、何?A
- 【損、招、技、接】
- 7 「木へん」の右は、何?
- 【検、枝、支、桜、格】
- 8 「のぎへん」の右は、何?
- 【税、程、移】
- 9 「糸へん」の右は、何?
- 【経、編、絶、紀】
- 10 「さんずい」の右は、何?
- 【演、混、減、液】
- 11 「ごんべん」の右は、何?
- 【護、設、評、許、証】
- 12 「こざとへん」の右は、何?
- 【限、険、際、防】
- 13 「りっしんべん」の右は、何?
- 【性、快、情、慣、状】
- 14 「行にんべん」の右は、何?
- 【往、得、復、複】
- 15 「行がまえ」の漢字
- 【衛、術、謝、測】
- 16 「のぶん」の左は、何?
- 【政、故、救、在】
- 17 「人やね」のある字
- 【幹、舎、輸、余、示】
- 18 「貝」の上は、何?@
- 【費、資、貸、貧】
- 19 「貝」の上は、何?A
- 【賛、質、貿、留】
- 20 「たれ」の下は、何?
- 【厚、圧、歴、応、序、属、居】
- 21 「しんにょう」の上は、何?
- 【過、迷、逆、述、適】
- 22 にている漢字
- 【基、墓、暴】
- 23 にている形に注目
- 【飼、鉱、銅、営、賞】
- 24 書き始めは、どこ?
- 【団、因、囲、句、災、率】
- 25 出るか出ないか
- 【酸、解、耕、効】
- 26 形のちがいに注目
- 【旧、易、均、増、境、堂】
- 27 一つ覚えて、それから変身@
- 【禁、態、能、志、士】
- 28 一つ覚えて、それから変身A
- 【象、像、責、績、可、河、告、造】
- 29 つながりを感じて@
- 【比、脈、航、張、眼】
- 30 つながりを感じてA
- 【準、雑、確、再、構、講】
- 31 つながりを感じてB
- 【永、独、犯、肥】
- 32 つながりを感じてC
- 【破、報、版、断】
- 33 皿?四?目?
- 【査、祖、罪、非、益】
- 34 部分に注目
- 【師、布、綿、常】
- 35 部分が同じ漢字
- 【現、規、統、総、容、寄】
- 36 部分の足し算@
- 【久、条、格、略】
- 37 部分の足し算A
- 【喜、支、弁、史、毒、素】
- 38 部分の足し算B
- 【潔、興、勢、築、殺、務】
- 39 部分の足し算C
- 【製、制、刊、型、判】
- 40 部分の足し算D
- 【導、夢、妻、婦】
- 41 漢字の足し算
- 【精、粉、燃、豊】
- コラム 筆記用具について(シャープペンシル)
- 6年(全191字)
- 1 「左ばらい」のある漢字@
- 【系、片、存、孝】
- 2 「左ばらい」のある漢字A
- 【看、秘、収、処、朗】
- 3 「そり」のある漢字
- 【我、域、銭、裁】
- 4 「まがり」はどこに?
- 【党、覧、危、乳、己、舌、乱】
- 5 「寸」をどこに書く?
- 【専、尊、寸、討、射、将、針】
- 6 日・田の形に注目
- 【晩、映、暖、異、奮】
- 7 「にんべん」の右は、何?@
- 【俵、値、仁、供】
- 8 「にんべん」の右は、何?A
- 【傷、俳、優、律】
- 9 「手へん」の右は、何?@
- 【揮、推、批、拡】
- 10 「手へん」の右は、何?A
- 【拝、操、担、捨、探】
- 11 「ごんべん」の右は、何?@
- 【諸、訪、詞、誠、誌】
- 12 「ごんべん」の右は、何?A
- 【誤、認、論、冊】
- 13 「木へん」の右は、何?
- 【机、枚、棒、権、模、株】
- 14 「さんずい」の右は、何?
- 【源、洗、沿、派、済】
- 15 「糸へん」の右は、何?
- 【紅、絹、納、純、幼】
- 16 「こざとへん」の右は、何?
- 【除、障、陛、降】
- 17 「りっとう」の左は、何?
- 【割、創、刻、劇】
- 18 「にくづき」をふくむ漢字
- 【胸、脳、骨、肺、胃、腹、腸、背】
- 19 「草かんむり」の下は、何?
- 【署、著、暮、若、幕】
- 20 「ウかんむり」の下は、何?@
- 【宙、宝、宗、憲、忠、恩】
- 21 「ウかんむり」の下は、何?A
- 【密、宅、宣、宇、干】
- 22 「竹かんむり」の下は、何?
- 【簡、筋、策】
- 23 「たれ」の下は、何?@
- 【庁、座、灰、痛、糖】
- 24 「たれ」の下は、何?A
- 【展、層、届、厳】
- 25 「かまえ」のある漢字
- 【困、閣、閉、鋼】
- 26 組立て方いろいろ
- 【敵、退、疑】
- 27 複雑な組立て方
- 【段、穀、裏、蒸、承】
- 28 にている形に注目@
- 【視、補、預、頂】
- 29 にている形に注目A
- 【熟、就、蚕、奏、勤、難】
- 30 一つ覚えて、それから変身@
- 【貴、遺、延、誕、尺、訳、亡、忘、蔵、臓】
- 31 一つ覚えて、それから変身A
- 【従、縦、敬、警、垂、郵】
- 32 カタカナかくれんぼ
- 【至、私、窓、穴】
- 33 つながりを感じて
- 【衆、后、卵】
- 34 部分の足し算
- 【並、善、革、券、巻】
- 35 漢字の足し算@
- 【砂、磁、呼、吸】
- 36 漢字の足し算A
- 【盛、盟、泉、皇】
- 37 漢字の足し算B
- 【否、臨、欲、姿、縮】
- 38 漢字パズル@
- 【賃、翌、染、装、聖】
- 39 漢字パズルA
- 【潮、樹、班、激、郷】
- 解答
はじめに
漢字学習のワークは沢山刊行されていますが、その多くは、授業で扱う教材の新出漢字を取り扱っています。しかし本書は、それらとは全く異なる「漢字の『書き』に特化した効果的な学習法」を採用しています。言葉として漢字を覚え、日常生活で活用できるようになることを目指す「子ども達のための、子ども達の言葉の力を育てる」ワークです。
今から二十年前、全国の小中学校の児童生徒を対象に実施された「教育漢字の習得に関する調査」では、「犬」の点を一画目の右下に書いた誤答等が報告されて、漢字の「書き」の力の衰えが問題視されました。筆者は、そこに挙がった一年から六年までの学習漢字1006字の膨大な誤答に自らが指導していた児童の誤答を加え、全てを分析し誤答出現の原因を探りました。
「書き誤り」の原因の一つは、見方の甘さ、認識面の問題です。子ども達の多くは、点画の込み入った部分をよく見ていません。逆に、その箇所に意識が集中して他の部分を見落としたり、似た字形の漢字を混同したりする場合もあります。もう一つの原因は、書き進め方が分からないという運動面の問題です。漢字を正しく書き進めるには、脳内に正しい形の漢字を作り上げておく必要があります。「書き進め方」は運動面だけでなく認識面も関係しているのです。これを踏まえて効果的な漢字の学習方法を検討し、「見方」と「書き進め方」の提示と誤答分析に基づく独自の「チーム編成」を確立しました(杉ア哲子『チームで覚えて誤答が激減!小学校の全漢字1006字の「書き」ラクラク覚え方辞典』明治図書、2014)。
その後に刊行した「ひらがな・カタカナ」のワーク(杉ア哲子『文字を書くのが苦手な子どものための「ひらがな・カタカナ」ラクラク支援ワーク』明治図書、2016)は、ご好評いただいて版を重ね、既に多くの子ども達に活用されています。形のイメージ(見方)と動きのトレーニング(書き進め方)の提示、そして独自の「チーム編成」という学習法の有意性が認められたと考えています。(図省略)
この度、平成29年告示の学習指導要領で提示された漢字20字を加えてチームを再編成し、「ワーク」の形に整えて子ども達に直接届けられることになりました。長年の継続的な研究の成果を具体化できて、心から嬉しく思います。
予測困難な社会において、次の時代を生きる子ども達に必要なのは、揺るぎない確かな「言葉の力」です。人は、言葉によって世界と繋がり、言葉によって世界を広げていくからです。漢字を楽しく学んで、未来を拓く「言葉の力」を育てましょう。
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- 明治図書
- すきま時間や短時間のユニット学習で使えそう。2024/5/350代・小学校教員