著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
いつでも、どこでも、だれでもできる「ファシリテーション・グラフィック」で驚異の効果!
北海道函館市立昭和小学校藤原 友和
2011/11/22 掲載
 今回は藤原友和先生に、新刊『教師が変わる!授業が変わる!「ファシリテーション・グラフィック」入門』について伺いました。

藤原 友和ふじわら ともかず

昭和52年生まれ。北海道教育大学教育学部函館校卒業。4年間の中学校勤務を経て小学校に異動。現在、函館市立昭和小学校教諭。著作に、『21世紀型授業づくり29 全員参加を保障する授業技術』(明治図書)、『明日の教室DVDO ファシリテーション・グラフィック入門』(有限会社kaya)などがある。

―藤原先生がFG「ファシリテーション・グラフィック」に取り組まれるようになったのは、どのようなきっかけからでしょうか。

 話し合いの中で、せっかくよいアイディアやすばらしい発言があっても、音声だけではすぐに消えていってしまいます。「もったいない」と思っていました。
 ビジネス書を読んでいるうちにファシリテーション・グラフィックの存在を知り、会議や授業に導入したところ、議論が「見え・残る」ことで効率が格段によくなりました。

―そのFG(ファシリテーション・グラフィック)は、学校現場でどのようにいかせるのでしょうか。本書で詳しく紹介されていますが、教えて下さい。

 話し合いが行われる場面でならどこでも使えます。そして共通して「時間が短くなり、質が向上する」という効果があります。授業で使うと子どもの交流の質が格段によくなります。研修に用いると、教師の学びが見え、やる気が出ます。PTAの会議で用いると時間が短縮され効率がよくなります。

―授業ではどのような活用方法があるでしょうか?その場面とポイント、子どもに生まれる変化について教えて下さい。

 交流場面ならどこでも、です。「誰が言ったか」と「何を言ったか」が分けられるため、「成績のよい子」の発言に引き摺られたり、「発言力の低い子」の意見が無視されたりしなくなります。その結果、話し合いへの参加度が急上昇します。正解が一つに決まるというよりも、発想を広げるタイプの交流に最も適しています。

―校内の会議・研究ではどのようにいかせるでしょうか?その場面とポイント、効果について教えて下さい。

 校内研修で学年団ごとのブロック研修では「グラフィック・ファシリテーション」が、全体研修では「グラフィック・レコーディング」が使いやすいです。前者は拡散型の話し合いを促します。後者は収束型の話し合いを記録するのに向いています。会議のコンセプトに合わせて使い分けると、議論が濃密になります。

―最後に、読者の先生方へメッセージをお願いします。

 いつでもできる・どこでもできる・だれでもできるのが「ファシリテーション・グラフィック」です。模造紙と水性のマジックさえあれば、時間・場所・人を問いません。事実、知り合いの先生が次々に試みて、その成果を報告して下さっています。まずは気軽に始めてみて下さい。すぐに効果は実感できるはずです。

(構成:及川)

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