決定的に違うのは、子どもたちの様々な生活の中で活用できる指導のアイデアであるというところです。
今までの対話指導は、教科書のある単元だけでの指導であったり、取り立て指導でのトレーニングであったりでした。それでは、子どもたちの中に残らず、結果的に子どもや学級は変わりませんでした。
このシリーズの対話指導のアイデアは、子どもたちの生活から出発しているものばかりです。ですから、学級をガラリと変えることができる対話指導なのです。
「言葉の力」を信じてほしいということです。漢字や計算の学習は一人でもできますが、対話の学習は相手がいないとできません。
自分の考えや意見を相手に伝え、相手のそれらを受け入れるという対話学習を通して、新しい考えや意見を生み出していくことができるようになるでしょう。そのような体験を積み重ねる中で、言葉の持つ力に気づいてほしいと思っています。
「NEWS ZERO」は、私もドキドキしながら見ました。櫻井翔さんのコメントもとてもうれしかったです!
対話指導は、いじめをなくし防ぐことに大きな効果があると考えています。なぜなら、一人ひとりが豊かな言葉を獲得し、自分を表現する。友だちとの学び合いを通して様々な意見や考えを知り、相手を理解する。この繰り返しが、自分に自信をもたらし、自分と同じように相手の存在も大切に思う信頼感を育み、温かい学級を生み出していくからです。
どれも「イチオシ」なのですが、あえて1つ挙げるとしたら次の3つです。
1・2年編
「長期休みの思い出を、みんなでおたずねしよう〜実は、私、…しましたゲーム〜」
3・4年編
「にこにこ対話をして帰ろう〜あなたのキラリを見つけたよ〜」
5・6年編
「みんなで話し合ってよりよいクラスを目指そう〜パワーアップ今週のめあて〜」
私たちが子どもたちとともに教室で過ごす時間は、せいぜい1〜2年間です。子どもたちの長い人生から見れば、ほんのわずかな時間にすぎません。それでも、私たちは、教室で指導した様々な事実は、きっと子どもたちの進む道を明るく照らしてくれるものだと信じるべきだと思います。
このシリーズを手掛かりの1つとして、そのような思いを強くしていただけるとうれしいです。
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- ペコ
- 2013/2/8 10:13:13
集団力の欠如が今の学級には欠けていることを痛感しています。菊池先生の教えには正にそこを育てるノウハウがあります。新学期になったら、初日の子供たちとの出会いからぜひ心がけたい技だと思いました。