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当初、英語ゲームは、全員参加を目指しての授業づくりから生まれたものでした。そこには「楽しさ」「得点」「ジャンケン」「カードの奪い合い」があり、「競争」というゲーム性を授業に取り入れてきました。これは他人がいてこそ成り立つことが条件です。パズルは自分1人でもできるのが特徴です。そこが大きな違いだと思います。ですのでパズルは「自学型」とも言えます。つまり、家に帰ってからでもできる…というわけです。
コンセプトは「楽しくて、ちょっぴり勉強になる」というところです。生徒が楽しみ、それでいて英語の勉強になっているものが「英語パズル」です。英語を通して遊ぶといった感覚です。そこが「パズルのよさ」でもあります。欲を言えば、本書で紹介している「不規則動詞パズル」のように、生徒が何度も何度も挑戦して、得点を競うようなパズルが作れたら、最高だと思います。
1番の活用方法は、「授業中」での活用です。授業で文法を学習したとします。口頭練習や問題練習など行った後、「ちょっと英語で遊ぼう!」と言ってパズルを生徒に配ります。制限時間を言います。生徒は知らず知らずのうちに、英語に触れていることになります。2つ目は、廊下に「今週のパズル」などと称し、置いておきます。生徒が自由に取っていって、自主的にやる方法です。3つ目は、英語通信に載せておくという方法です。そしてそのパズルを生徒がやってきたら、教師のところに持ってこさせ、やってきた生徒には外国のステッカーなどをあげるなど、楽しみながら、かつ自主性を重んじる方法でも活用できることと思います。
いい質問ですね! ベスト3は、シンプルですが「神経衰弱パズル」です。このタイプには、「大文字・小文字で神経衰弱」や「不規則動詞の神経衰弱」などがあり、いくつかのコンテンツが本書には入っています。
ベスト2は、「あみだくじパズル」です。このタイプは、「天気図あみだ」「地図あみだ」「大文字小文字あみだ」などがあります。
ベスト1は、なんといっても、「英語版:うそつきクイズ」です。コラムにあるパズルですが、こういうものがどんどん生まれてくるといいなあ…と思います。また「どっちが勝ったかな?」という読解作業を含めたリーグ表を埋めていくパズルも、思考力を育て、「論理的に考える力の育成」にもつながります。こういった「楽しさ」+「考える力」を育てるようなパズルは現在の理想形です。
「楽しさ」と「力がつく」のどちらかを選ぶとしたら、私は「楽しさ」を選びます。「楽しさ」からは無限の可能性が広がります。楽しいと生徒は英語を勉強しようとします。楽しいと英語が好きになり、英語の力がついていきます。すべては「授業を楽しく」というところからスタートするのだと思います。英語は生涯学習。大人になってから「また英語を勉強してみようかな」と思うのは、中学の時に英語の楽しさ、英語授業の楽しさを経験した人たちです。本書もその「楽しさ」の一助となれば幸いに思います。