今までの活動やゲームに比べて、英語を聞く力や話す力を飛躍的に伸ばすインプット活動です。そのカギは、高い集中力で、速い英語を聞き、話すことに慣れ親しむことにあります。そして繰り返し学習で、基礎となる英文のストックを増やし、英語力を向上させていくのが特徴です。つまり、日本語を介さないで英語を聞き、話す「英語脳」を確実につくっていくのです。
言葉を換えて言えば、弾丸インプットの繰り返し学習は、覚える気がなくても覚えてしまうコマーシャルに似ています。従来のインプット活動は、まさにインプットのレベル(知るだけのレベル)で満足していた活動であったのに対し、弾丸インプットは、それをインテイク(定着)のレベルまで引き上げるのが大きな違いです。
弾丸インプットこそ英語脳をつくる効果的な方法の一つだと思ったからです。従来の学習方法では、すべての活動が知るという知識のレベルの学習方法であり、この学習方法だと英語脳をつくるのは不可能に近いと気がついたからです。
週4時間の従来の英語の授業では、残念ながら、インプットする時間よりも忘れてしまう時間の方が長く英語脳をつくるに至りませんでした。つまり、毎時間ごとに新しい学習内容があり、すでに学習した内容を忘れてしまい、英語のストックがいつまでたっても頭の中に蓄積されていかないということです。
弾丸インプットの学習は、「繰り返し学習」が基本となっているので、英文の定着率が高く、頭の中に意味の分かる英文のストックが増えていきます。それがやがて英語脳をつくるのです。
まず、覚えておいてほしいのは、弾丸インプットを行う場合は目標が明確なほど学習効果が高いということです。たとえば、「〜に行ったことがありますか」という現在完了を使ったフォーマットを覚えさせることが目標だとします。そこで、その言語材料を含んだ弾丸インプットを行います。すると中学1年生でもこの表現を使えるようになるのです。また、英語で議論をさせたいと思えば、議論の流れのモデルを含んだ弾丸インプットを行えば、英語で議論ができるようになるのです。ただし、議論の場合は、アウトプット活動とセットで考える必要があります。(詳しくは本書をご覧ください)。
現在の小学校での外国語学習は「英語に慣れ親しむ」ことが目的となっています。つまり泳ぎ方を例に取ると、水に慣れた状態です。水に浮くことができる、バタ足ができるというレベルです。まだ泳げるというレベルではありません。
そこで、中学校では、この水に慣れ親しんだ子どもたちに、いよいよ、いろいろな泳ぎ方を教えていきます。その時に、いきなり、息継ぎの方法もままならない子どもたちにクロールやバタフライを教えるとどうなるでしょう。怖くて、もう泳ぐことどころが、水に入るのを嫌がるようになるでしょう。
だから、まず、子どもたち一人一人の学習レベルを知ることから始めてください。どんなことを学習し、何ができるかを知ることです。それこそが小中の連携を確かなものにします。
そのうえで、「繰り返し学習」をベースにした、英語脳づくりをするべきです。
「英語を使える日本人」を育成することは決して夢ではありません。もちろん弾丸インプットだけが、唯一の方法ではありませんが、かなり効果的であることは確かです。英語ができないからと言って自分を卑下したり、将来の夢をあきらめてしまったりする生徒を創るのではなく、英語ができることで、将来に夢を持ち、積極的に生きていくたくましい日本人を共に育てていきましょう。私たち英語教師の担う使命は重いかもしれない、しかし、だからこそやりがいもあります。
また、教師は、教える者であると同時に学習者でなくてはなりません。私たち教師の生き方自身が彼らの見本ともなるのです。私たち英語教師も「夢を持って」生きていきましょうね。
あきらめなければ、いつか必ず夢は叶います。この本を出版するのも私の夢でしたが、30年目にして叶いました。あきらめなければ、すべてが夢への懸け橋になるのです。
さあ、これから共に、これからの激動の時代を生き抜いていくサムライスピリットを持った日本人を、いや国際人を一人でも多く育てていきましょう。
ただ、一つ注意です。弾丸インプットのインプット方法だけをまねして、子供たちが英語の勉強を嫌いになる場合があります。それは前後の脈絡なく、重要文だけ覚えさせる旧態依然の暗記学習。もちろん、暗記はたいせつですが、脈絡のない暗記は苦痛なだけです。それを忘れないでください
良いものであれば自ら売り込まなくとも売れるはずでは?
それは、いままでのものは、塾生と一緒に作ったものですが、今回の弾丸インプットは全部私が作りました。さらには、その言語材料ごとのアウトプットも載せてあるのです。まさに一粒で2度おいしい教材です
私の授業では、よくこの『弾丸インプット』使っています。
生徒も楽しみながらも着実に実力をつけていっている様子が伝わってきます。
おススメです。
アウトプットを目指して、英語のインプットを増やすためにすごく役に立つ本だと思います!
英語教育に携わる方々にお勧めしたい秀逸の本だと思います!