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逆説的ですが、「無理にはやらない」ことです。教師の都合だけでやるのではなく、目の前にいる生徒の様子や使える時間と相談しつつやることが肝要です。
あとは、超短時間「帯」活動でやるものと、「単発」でやるものとに分けて考えることも、成功のコツです。毎時間帯でやるものは、料理の前菜のような感じで、あっさり、さらっとやると、授業にリズムが生まれやすくなります。また、単発でやるものは、各学期末(定期試験終了後)にやると効果的です。年間計画を踏まえつつも、時間にゆとりがあるときは、大胆にいろいろと試してみてください。
「日本人だから、国語は何とかなる」という迷信が、生徒たちの間に根強くあります(何回も痛い目にあって、やっと気がつくようです……笑)。
しかし、他教科と比較して試験勉強の時間が少ないことの責任の半分は、教師側にあるのだろうと思います。例えば、試験範囲表が意外と大ざっぱに書かれていたりしないでしょうか。そこで、御触書のように、より具体的な内容を明確にしたものを配布することで、生徒たちの具体的な行動を引き出していきます。3年間継続すると、勉強量も大幅に増えます。
「自分の守備範囲外のことに興味をもつ」ということに尽きます。例えば、本屋さんに行っても、いつも同じコーナーに行くのではなく、ときどき全然行かないコーナーに足を向けるのです。こんな小さな習慣が、思わぬ「こと」「もの」につながっていきます。
また、早朝、深夜、BS等のテレビ番組は、じっくり観ている人の数は少ないですが、意外と教育に役立つヒントやアイデアが隠れています。
何でも、無意味と思うとアンテナはまったく働きません。「なるほど」を合言葉に、物事を眺めてみるのが大事だと思います。
最後まで読んでくださったということは、何か不思議な縁があるということだと思います。この偶然に免じて、拙著を読んでいただければ幸いです。そして、どこかでお会いできる日を楽しみにしています。読むときには、「はじめに」にあるように、眉毛に唾をつけつつお読みください。