著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
子どもの心にガンッとひびく言葉で、教師の思いを伝えてみませんか?
追手門学院小学校講師多賀一郎
2016/4/8 掲載

多賀 一郎たが いちろう

神戸大学教育学部卒。附属住吉小学校を経て、私立甲南小学校に31年間勤める。現在、私立追手門学院小学校講師。元日本私立小学校連合国語部全国委員長。専門は国語教育。「親塾」を開催して保護者の子育て支援を行ったり、若い教師の育成に尽力したりしている。また、公立私立での指導・講演、幼稚園やサークルなどで絵本の話をしている。
 著書に、『学級づくりロケットスタート 低学年』『学級づくりロケットスタート 中学年『学級づくりロケットスタート 高学年』『国語教師力を鍛える―授業づくりステップアップの理論×方法―』『学級担任のための「伝わる」話し方』『ヒドゥンカリキュラム入門―学級崩壊を防ぐ見えない教育力―』『クラスを育てる「作文教育」 書くことで伸びる学級力』『学級づくり・授業づくりがうまくいく!プロ教師だけが知っている50の秘訣』『はじめての学級担任4 1から学べる!成功する授業づくり』『小学校国語科授業アシスト これであなたもマイスター!国語発問づくり10のルール』(明治図書)、『子どもの心をゆさぶる多賀一郎の国語の授業の作り方』『全員を聞く子どもにする教室の作り方』『今どきの子どもはこう受け止めるんやで!』『一冊の本が学級を変える』(黎明書房)『学校と一緒に安心して子どもを育てる本』(小学館)など多数。

―今回は、昨春たくさんのご反響をいただいた『学級づくりロケットスタート』に引き続き、ロケットプロジェクト第2弾として、学級づくりで欠かせない、「先生のお話」を取り上げていただきました。書名に、「教師の言葉でクラスづくり」とありますが、なぜ先生の“言葉”は大切なのでしょうか。

 小学校の教師は、子どもたちとかなりの時間接触して、子どもたちの考え方に大きな影響を与えてしまいます。また、言葉はいつまでも子どもたちの心の中に残るほどの力があります。この言葉の力を活かせば、さまざまな「伝えたいこと」をインパクトをもって子どもたちに届けることができるのです。
 

―クラス編と子ども編の2冊セットですね。どのような違いがあり、どんなふうに活用したらよいでしょうか。

 子どもを育てていくときには、常に一人一人の子どもにピンポイントでつきあっていくことと、学級全体で教育することとの、二つのてだてが必要です。どちらかだけに偏っても、教育はうまくいきません。この2冊の本は、その両輪に対応することができるでしょう。

―どのお話も、見開きで簡潔にまとめていただきました。教室で実際に使うときの注意点などはありますか?

 自分の個性や感性を考えて、自分に合った言葉を選んでください。全てを身につける必要はありません。もちろん、言葉の一部を代えて使おうと、言い方を自分らしいものにして使おうと自由です。本を手にして読むようなことだけは、避けた方がよいでしょうね。

―最後に、今年こそ言葉を大切にする子どもを育てたいとお考えの読者の先生方に向けてメッセージをお願いいたします!

 言葉を大切にする子どもを育てるには、教師自信が言葉の力を感じて大事にしていくことが必要です。でも、自分一人では、なかなか言いたいことにぴったりくる言葉は見つけられません。この本からたくさんのヒントが得られると思います。いつも手元において、ぱらぱらとときどき覗いてくだされば、必要な「そのとき」にぴったりの言葉が見つけられると思いますよ。

(構成:林)
コメントの受付は終了しました。