小学校の学級経営では、1年間のスパンで意図的・計画的な取り組みが必要です。そのなかで、場面場面で自己の学級経営の状況を把握、立て直し、新たな取り組みをする必要があります。児童の側に立って考え一定期間にどの程度定着したかを吟味することで、学級経営を構築していかなければなりません。
新年度、学級経営方針を構築して、児童や保護者に説明をする必要があります。学校長が年度始めに教職員に説明している学校経営方針を受けて、学級経営をしなければなりません。そしてそこに学級担任としてのビジョンが最優先されてこそ、意味があるのです。
年度始めの3日、保護者会をするまでの期間に「何を、どのような考えで学級運営をしていくか」が上手く乗り切るコツとなります。そのためには、児童に指導する内容を洗い出して、どんな手順で、どのように決めて前に進めばよいかの方針が必要です。「名前の呼び方」から「座席の決め方」、「授業開き」他に至るまで自己の考えを書き出して運営していくのです。
「保護者は最大の味方」「児童一人一人には保護者の思いや願いが込められて登校している」ことの意味を考えて対応していくことが欠かせません。したがって、「できるできない」のような二者択一的な考えではなく、受容的な態度で臨むことが優先されます。はじめから構えることなく、単なる人間関係を信頼関係の構築に転換していこうとする気持ちを全面に出すことで理解が深まります。
小学校の学級担任は、学級経営があって責務が果たせると言われています。1年間の見通しをもち、児童が安全、安心していられる居場所を確立していくことが最優先されます。そのためには、人権感覚、言語感覚に裏付けられた学級担任の力量が求められます。本書を活用して365日の充実した日々を児童とともに過ごせることを期待しています。
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- K.H
- 2017/4/7 18:03:15
新刊読ませていただきました。私はまだまだ学級経営について不安に感じることが多く、参考にさせていただきました。特に授業開き、最初の3日間の項目については、子供たちへの願いをこめた意図的、計画的な取り組みが大切だと改めて実感しました。子供たちが安心できる居場所づくりを最優先事項として、これからの365日を過ごしていきます。 -
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- F
- 2017/4/7 22:15:33
学校の方針を汲むこと、保護者の思いを汲むこと、さらに生徒一人一人に対応していくこと。学級経営を行うにあたり、担任には多様な観点が必要とされます。授業以外にもやることは数多くあり、膨大なあまり、漠然としがちです。その中で、期間を区切り、具体的に何を達成していけば良いかが明確化されている本書は、とても役立つ指針になる良著です。全ての教員におすすめです。 -
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- H
- 2017/4/8 8:56:14
今まで学級経営について、きちんと教えてもらったことがなく、モヤモヤした「不安」がありました。でも、この本を読んだら「なるほど、そういうことか!」「そうすればよかったのか!」と納得できて、スッキリしました。どの時点で何をどのようにすればよいか、分かりやすく書いてあるので、とても助かります。教員1年目のときに読みたかったです。今年は自信をもって子供の前に立ち、学級開きができそうです。 -
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- 名無しさん
- 2017/4/8 22:20:14
経験年数の少ない教員が学級経営に奮闘する毎日を見守る者です。しっかり学級経営することが学校運営に寄与することにつながります。見落としがちな視点や捉え方が豊富に示されています。自信をもって児童の前に立つために本書を活用してほしいと思います。