- 著者インタビュー
本書では、各章ごとにテーマを変えました。そのため、みなさんが興味のあるところからお読みいただけるといいと考えています。また本書では、宗實直樹先生と吉金佳能先生という素敵な実践家の方と書いています。そのため、私とはまた違う視点の考えや実践があり、読み応え十分になっています。
本書では、以下のように導入する時の10の問題について書いています。
@シンキングツール映え問題
Aアウトプット限定問題
B見方・考え方を働かせていない問題
C教師の指示以外認めない問題
D結局このままでいいよね問題
Eすぐに結果を求めようとする問題
F教師の話す量が多い問題
G同じがなくなる問題
H二項対立問題
I個別ではなく孤独問題
きっと「あるある〜」と思いながらお読みいただける問題もあるのではないかと考えています。この10の問題を解消したとき、きっとタブレット端末を活用した授業を行うことができていると考えています。
子どもとともに考えていくということが大切です。ついつい、ルールで縛りがちになってしまいます。もちろん最低限のルールは必要です。また、絶対にしてはいけないこともありません。ルールが必要ないと言っているわけではありません。ルールを作ったから大丈夫ということはありません(そもそも子どもたちは全てのルールを覚えているのでしょうか)。ルールがあったとしても、トラブルはあります。そのトラブルを子どもとともに、そして保護者とともに考えていくということが大切です。
私自身、タブレット端末を数年前に導入したとき、「タブレット端末をどう使用しようか」ということを考えていました。しかし、なかなか授業ではしっくり来ませんでした。これまでの取り組みをタブレット端末に置き換える、+αの活動を取り入れるということを考え続けたのですが、やはり大切なことは「タブレット端末を使用して授業をどのように変えたいのか」と教師が考えることです。私は、「学習者中心」「自律」「子どもが選択して、決定する」ということをキーワードに授業を変えたいと思うようになってから、タブレット端末を授業の中でよりよく使っていくことができるようになりました。
1番言いたいことは、「さぁ!授業を変えよう!」ということです。そのために、試行錯誤することもあるでしょう。でも、その試行錯誤すら楽しんでいきませんか。私もいまだ試行錯誤中です。でも、日々授業が変わっていくという感覚でいっぱいです。さぁ!楽しみましょう!