15日の産経新聞の記事によると、和歌山県立古座高校で世界遺産教育というちょっとユニークな授業が始まったそうです。高校1年生を対象とし、以降3年間に渡って各国のさまざまな世界遺産について学習していくとのこと。
この新しい教育方法は、世界遺産を通じて国際理解を深め、それと共に、平和、環境、人権について関心を持ってもらうのが狙いだとか。
和歌山県には紀伊山地の霊場と参詣道という日本が誇る文化遺産があります。これは三重・奈良・そして和歌山と3県にまたがる寺院や参詣道の総称で、2004年に世界遺産に登録されました。世界遺産教育のカリキュラムの中にはフィールドワークも含まれており、この身近な人類の「宝」を教育現場でうまく活用しようというわけです。これはおもしろそうな試みですね〜。
授業については、最初は決められたテーマに沿って展開していき、行く行くは生徒自身にテーマ選択させて調査・研究・論文発表をするということだそうですが、その一例というのがコチラ↓
「宗教から見たエルサレム」
「熊野黒潮文化と外国とのつながり」
「空海と高野山」
ご年配の世界遺産マニアの方々も喜びそうなラインナップ♪でも、最初はもうちょっとわかりやすくてワクワクするテーマのほうが生徒は興味を持ってくれるんじゃないかなーと思うのですが、どうでしょう?例えばって??「ピラミッドから消えたクフ王のミイラ!」とか「アマゾン保護区に潜む謎の生態系!」とか「モンサンミッシェルの湾に散った巡礼者たち!」とか…(我ながら安いドキュメンタリー的ですが。笑)
そういえば今月17日には、第2回世界遺産検定が実施されていましたね。昨年から正式に資格として認定されたこのちょっとマニアックな検定。今回は知名度も上がり、更にたくさんの方が挑戦されたことでしょう。ちなみに第1回の応募者は約4,500人だったそうですが、その約10%が10代だったとか!もしかしたら将来この検定が、今の「漢検」や「英検」と同じように学校でも受けられるようになったりして…。

江戸文化歴史検定なんてのもあったね。
検定ごっこ
http://www.kentei.cc/
「なんで日本人は世界遺産が好きなの?」
って訊かれました。
アメリカ人は世界遺産に日本人ほど興味がないらしいです。
「なんで?」って訊かれてもねえ。何でなのかな?
「世界遺産検定」があったり、
「世界遺産教育」があったり。
こんなに、世界遺産が好きなのは、
世界各国の中でも珍しい方なのかなぁ?
日本人が「世界遺産」というブランディングに奔走するのは、観光が活性化してみんながお金を落とすようになるから。
そうしてどやどや人が訪れて、由緒正しい道が人であふれ、”近代的”という名の俗なホテルが建てられ、功利主義の餌になってしまうことって、とても嘆かわしく悲しく思うんですが。
そしてこれ、「日本遺産」というネーミングだったらここまで騒がないんでしょうね。浮世絵といいアニメといい逆輸入でしか自国の文化を評価できないわが国がちょっと情けなくなります。
なるほど〜。そうかもしれませんね。
海外(というか欧米)に評価されて、初めて自国の文化の良さに気づくことが多いような。