ツートップ副校長―負担の軽減なるか
学校教育現場における管理職の多忙さが問題となる中、8月1日から東京都杉並区の中学校2校で新たな試みが始まる。市の課長級の人物が2人目の副校長として事務作業や地域への対応に当たり、元々の副校長が教務に専念しやすくするという内容だ。
読売新聞の「独自に副校長2人制」の記事に杉並区教育委員会の談話が紹介されているが、それによると、
副校長は教育のプロだが、事務処理やトラブル対応のプロではない。行政経験のある実務家をもう1人副校長として配置することで、保護者や地域との連携をより円滑に進めたい。
ということだ。2人の副校長の分業によって保護者や地域との連携をより円滑に進めたいとのことだが、お互いの連携に当たっての意思疎通、伝達・連絡手段の確立、現場の教員への影響など、様々な課題が予想される。
杉並区の教育はここ数年ユニークな路線を進んでいる。藤原和博氏を校長に迎えた和田中学校は「よのなか科」など数々の斬新な授業を行い全国的にも知られるようになった。山田宏区長はさまざまな改革を実行してきたが、今回の「2人の副校長」も、そのマニフェストの中に含まれていた内容だ。
文書事務の増加、保護者からの問合せ対応など多忙を極める管理職の救いとなるのだろうか? 8月からの杉並区に注目したい。
- 杉並改革・新マニフェスト(杉並改革・区民の会)
http://www.suginamikaikaku.com/kaikaku5.html - 新ポスト「主任教諭」を設置―東京都教育庁(きょういくじん会議)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070087 - 日本の教員、諸外国に比べて多忙―日教組調査(きょういくじん会議)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070068
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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内と外の役割分担をうまく調整できれば効果を発揮しそうですね。