きょういくじん会議
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10月スタート、緊急地震速報―学校現場での活用は?
kyoikujin
2007/8/30 掲載

 日本民間放送連盟(民放連)が29日に明らかにしたところによると、気象庁が一般提供する緊急地震速報を、全国の民放テレビとラジオ局で、10月以降、順次放送する見通しになったとのこと。29日の読売新聞記事が伝えている。

 気象庁による緊急地震速報の一般提供は、10月1日より開始される予定で、現在その運用方法が話題になっている。NHKのテレビ・ラジオは当初より放送を予定しており、携帯電話各社でも携帯電話への速報の配信を計画している。さらに速報を利用した各種地震警報装置も発売される。

緊急地震速報とは?

 緊急地震速報とは、地震の発生を検知して大きな揺れが始まる寸前に緊急速報を届けるもの。地震が起きて最初に伝わる揺れの弱いP波(初期微動)を気象庁の地震計が観測すると即座に緊急地震速報を流し、揺れの強いS波(主要動)が到来する数秒から数十秒前に警戒を促す仕組みとなっている。
 わずかな時間ではあるが、これを有効利用すれば、列車やエレベーターをすばやく制御させて危険を回避したり、避難行動をとることにより被害を少なくすることが見込まれている。
 例えば、22日の朝日新聞の記事によると、阪神電鉄と阪急電鉄は31日より緊急地震速報に対応して列車を緊急停車する装置を全線で導入。これで関西の大手5私鉄はすべて同システムの導入が完了するという。

学校での避難方法も変わる?

 この緊急地震速報、学校現場ではどのように活用できるだろうか。文部科学省は学校を通じて児童生徒等にリーフレットを配布し、このシステムの周知を図ることとしているが、その活用方法については現在のところ現場にゆだねられている。
 せっかくの速報もすばやく対応しなければ、何の意味も持たないことになる。速報を受けた場合にどのように知らせ、避難を誘導するのか検討が必要だ。学校現場での避難の仕方や防災訓練の方法も変わっていくかもしれない。今後の有効活用を期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/8/31 9:11:28
    緊急地震速報って、そんな数秒前に予報聞いても何の役に立つのかと思っていたら、電車の緊急停止とかに役立つんですね。なるほど納得。
    都市生活者は電車に乗っているときに地震に遭うのが一番怖いですから、有効活用されると良いですね。
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