20年前に民間企業に委託されてから、英国ではピザやチョコレートバーなどが学校給食の中心になっていましたが、栄養価の高い生鮮食品へと改善が進められています。しかし、16日の朝日新聞の記事によると、子どもたちの給食離れは、依然として増え続けているようです。
学校給食の改善運動に乗り出したのは、2児の父親でもある若手シェフ、ジェイミー・オリバー氏。英国の学校給食の現状と、わずかな費用でいかにおいしく栄養価の高い食事を提供できるかを紹介したTV番組「Jamie’s School Dinners」が反響を呼び、2005年には、予算を大幅に増やし、生鮮食材を使った献立の充実を図る新しい基準が施行されました。
彩りの鮮やかなサラダやパスタ、豆入りのリゾット…。こんなにオシャレなシェフの味が学校で食べられるなんて、子どもや保護者は喜んでいるだろうと思うのですが、実際は反発の声を多く引き起こすという結果を生んでいるようです。
もともと学校給食は希望制の英国ですが、Ofsted(the Office for Standards in Education, Children's Services and Skills )などの調査によると、小・中学校で給食を食べる子どもの数は、42%にまで減少。新しい献立に馴染めず、外食したりチョコレートバーを買い込んだりする子どもが増えているそうです。また、子どもに好きなものを食べさるため、フィッシュ&チップスを学校に差し入れする保護者もいるそうです。温めるだけの作業から、長い調理時間を強いられるようになった調理師たちからも反発の声が上がっており、多くの課題が出てきています。
栄養価の高い食事は、ジャンクフードに慣れてしまった子どもたちには受け入れられないのでしょうか? いくらおいしく栄養素が高い給食を出しても、それを食べる子どもの数が減ってしまっては本末転倒。もっと子どもが食べたいと思うものを取り入れるべきだという意見も出されていますが、子どもの健康を守るために、まずは家庭での食生活を見直すことも必要なのではないでしょうか。
- シェフの味、生徒「もの足りない」 英で給食離れ(asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200710160424.html - “School dinners campaign heats up” (BBC NEWS)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/education/7041321.stm
小学校にあがる前の段階で、「(体に悪い)ジュースやお菓子の味はまだ覚えさせたくない。」という考えがないのならば、給食以前に「(なぜか)子どもの好む味」が習慣になっている可能性もあるかもしれません。
ついでにポテトにかけるケチャップもトマトが原料だからヘルシーだと言っているそうなんですが・・・。
原材料は確かに野菜ですが、厳しい経済状況で食費を遣り繰りしている人たちの中には、その調理のされ方や栄養バランスなどの知識がなく、フライドポテト=野菜=ヘルシー、と思い違えてしまっている人もいるのが現状なのでしょうか。
日本で言ったらチャーハンを野菜(植物)だからヘルシーと言うようなもんでしょうか。
有り得ないです。食育ってやっぱ大事ですね。