当サイトの「修学旅行―最近の行き先は?」という記事でもご紹介しましたが、近年、修学旅行の行き先が多様化してきているようです。文部科学省が8日発表した高校の国際交流に関する調査の結果などをもとに、最近の修学旅行事情を見てみましょう。
高校生の修学旅行先としては海外が増えているようですね。同調査によると、平成18年度に修学旅行で外国へ行ったのは、公立464校、私立541校の計1005校。参加者数で見ると平成16年度の前回調査より9.5%増加しています。公立校の11.4%、私立校の40.8%が修学旅行先に外国を選んでいます。行き先は公立が韓国、アメリカ、シンガポール、私立がオーストラリア、アメリカ、韓国の順に多くなっています。
一方、国内旅行では高校・中学ともに、農家などの民家に宿泊して農作業などを体験するプランが増えているようです。このプランは都会の学校に多く、生徒は普段よりも自然を身近に感じられる環境の中で農作業などを体験でき、学校側は、「滞在先の家族とのふれ合いを通じて豊かな社会性をはぐくむ効果」(2日の読売新聞の記事より)も期待できます。また、11日の産経新聞の記事によると、受け入れ側は過疎地域が多く、ビジネスチャンスとして誘致に力を入れているとのこと。学校側は教育効果を、受け入れ側は新ビジネスによる収益を見込めるので、双方にメリットのある修学旅行スタイルと言えそうです。
これに対して地方の学校は、東京での修学旅行の一部に職業体験を取り入れるところが増えているようです。地元で見学・体験できる職業が限られているため、東京での修学旅行をキャリア教育の絶好の機会と捉えているのでしょう。
日本独自の文化であり、100年以上の歴史を持つ修学旅行。行き先の多様化は、最近の社会的傾向を反映しているように思えます。家族で旅行に出かけられる家が少なかった時代には、修学旅行が初めての遠出という生徒も多かったことでしょう。しかし、ここ数十年で家族旅行が一般的になり、観光目的の修学旅行の意義が問われるようになってきました。農村・職業体験のような新しいタイプの修学旅行が人気を集めているのも、時代の流れに合った修学旅行の形が求められているからと言えるでしょう。
- 高校生の修学旅行、韓国、オーストラリアが人気(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/071108/edc0711081516004-n1.htm - 高校生の海外修学旅行、中韓減って米豪伸びる 文科省(朝日新聞)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200711080442.html
ですが、目的があってよかったなと思います。
ただ観光旅行をするよりも達成感がありました。
やはり「修学」なんだからある程度は意味付けして欲しいところ。
海外を選んでいる学校は「国際理解」をお題目に掲げているんでしょうが、どの程度事前学習しているでしょうかね。
もういっそのこと卒業旅行と名称変更して開き直ったほうが潔いのにって思います。
平和教育?も目的の一つなのでしょうか。
韓国で生徒に土下座させた学校なんてのもありましたね・・・。