日本で一番立派な学校は? 中世のアカデミー「足利学校」
「日本で一番立派な学校は?」と聞かれたらみなさんは何と答えるだろうか? 「東大」「京大」? あるいは「早稲田」「慶應」? はたまた「芸大」? もちろん母校も落としがたいし。何をもって「立派」とするか、にもよるが…。
中世、海外にまでその名が広まった事実上の最高学府ともいわれた日本の学校がある。栃木県にある「足利学校」だ。あのフランシスコ・ザビエルが「日本国中最も大にしてもっとも有名な坂東のアカデミー」と紹介している。
足利学校の創建をめぐっては、奈良時代・平安時代・鎌倉時代の諸説があるが、いずれにしても全国から生徒が集まり、重要な書物が多く集められたことで有名だ。明治5年に廃校となってからは、保存整備事業がなされ、現在は、復元された当時の学校の姿を参観することができる。
先日、私も足利学校を訪れてみたのだが、学校内に、昔の寺子屋のようなイメージで畳敷きの大部屋に長机がいくつも並べてあるところがあった。そこには当時の学習を再現するべく「足利学校漢字試験」の紙が置かれており、自由に解いてみることができるようになっていた。これが意外と難しい…。机のそばの張り紙に書かれていた「足利学校は自学自習なので納得できたら卒業です。」というような文句に妙に慰められた。確かに、「点数」云々よりも自分が「納得」できたかどうかが大切。これは今の教育にも充分通用する考えだ。
記念に『論語抄』(100円という安価。但し抜粋)を買って帰った。
冬休み、ちょっと知的に足利学校への旅行を計画してみたらどうだろうか。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
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- 名無しさん
- 2008/1/6 8:45:57
足利って大河ドラマの太平記でも有名になりましたよね…。
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