授業の始まり10分で体力・日常生活改善の効果―福島県
福島県では一昨年より、県教委と大学が協力して、子どもが楽しんで積極的に体を動かす運動の開発や動ける身体づくりを目指して、限られた時間の中で効果的に体力を向上させる準備運動プログラムの開発・実践力を入れてきました。体育の授業で始めの10分間を使ったメニューの実践からは、大きな効果が上がっています。
6日の読売新聞によると、昨年の10月に行われたアンケート調査では、学校やクラスで差があるものの、体力・運動能力の向上や日常生活の改善など、指導者と児童の多くがプラスの効果を実感しているという結果が発表されました。
この準備運動の内容ですが、器械体操やボール運動など、主運動となる種目にも応用できる体力や動きづくりの向上を図れるような運動が約30種目厳選されています。
矢吹小学校での実践では、高めたい能力を以下の5つとしてメニューが組まれています(運動例は小学校低学年用の内容)。
- 全力で走る力
- リズミカルな動き…スキップ、ケンケン、かに走り(横向き走り)など
- 腕支持感覚…犬走り、うさぎ跳び、くも歩き、アザラシ歩きなど
- 逆さ感覚…かえるの足うち、倒立など
- 投感覚…お手玉投げなど
昨年11月に出された教育課程部会の審議のまとめ(PDF)では、「生涯にわたって運動に親しむ資質や能力」を育むことを基本方針として、「運動するための体力」や「健康に生活するための体力」を養うために、体つくり運動の一層の充実と指導内容の改善が今後の課題として示されました。
次の指導要領改定では、体育の授業時間数は小・中学校ともに増える方針で話がまとまっています。寒い時期は外に出るのが億劫に感じるかもしれませんが、仲間と一緒に身体を動かす楽しさや達成感を知り、生涯スポーツに結びつく楽しい経験をたくさん積んで欲しいと願います。
- 子どもの体力向上のための総合的な方策について(答申)(文科省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/021001a.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
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- 1
- 名無しさん
- 2008/1/22 14:48:35
体力のない子、本当に多いと感じます。
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