みなさんは『鈴木先生』をご存知だろうか? 「鈴木」という苗字の方は多いので、過去の恩師や名物先生を思い出した人もいるかもしれない。ただし、今回紹介する『鈴木先生』は、実在する人物ではなく、マンガの主人公。この鈴木先生を主役にした異色の教育マンガが密かな人気らしい。
どんなマンガなのか?
『鈴木先生』は、双葉社から発行されている雑誌『漫画アクション』に連載されている作品で、現在単行本は第4巻まで刊行中。作者は、武富健治氏である。マンガの舞台はごく普通の中学校。その中学校の一教師、鈴木先生とその担任クラスに起こるさまざまな問題を巡る物語である。
この『鈴木先生』は、宝島社が毎年末に刊行している、その年のおもしろかったマンガをランキングする、マンガ紹介ムック『このマンガがすごい!』で、2006年に第4位、2007に第9位とノミネート。また、第11回文化庁メディア芸術祭では、優秀賞を受賞した。ある書店では、マンガコーナーだけではなく、教育書コーナーに並んでいるところもあるという人気ぶりなようだ。
今までのマンガとどこが違うの?
ではいったい、このマンガのどこが、今までの学校や教師を中心にしたマンガと違うのだろうか?
その一つはものすごく些細な話題を取り上げているところがあるようだ。例えば、第1巻にある「酢豚」という話。給食の「酢豚」が廃止になるということを契機に起こる問題をめぐる話なのだが、「酢豚」を好きな子どもの訴え、残飯が多いという問題、「酢豚」問題を巡る職員会議…と、「酢豚」の話題だけで、なんと50頁が費やされている。このあたりが異色といえるのかもしれない。
このほかにも、さまざまな日常の問題を鈴木先生が悩みながらも対応していくのである。
「マンガはやめなさい」と子どもに普段言っている先生方やお母さん、お父さんも、だまされたと思って『鈴木先生』を手にとって見たらいかがだろうか? 定価は860円とちょっと高めだが、意外にもはまってしまうかもしれない。
教師ものでは「ごくせん」も面白かった。
1巻だけ読んだのですが、子ども同士の性の問題や、教師の性の問題などが題材となっていて、扱いは難しそうでした。
お返事ありがとうございます。小学生にはちょっとまだ早そうですね。