17日付の日本教育新聞の記事によると、就学にあたって保育園・小学校で共有したい情報はなにか―というアンケート調査の結果、互いの意識に「ズレ」 があるということがわかった。
昨年12月25日の記事でもお伝えしたように、保育所保育指針の改定作業が進められており、保育園から小学校へ「保育所保育要録」の送付が義務付けられる予定になっている。
そんな中、今回のアンケート調査は、改定に関する検討会の委員でもある民秋言教授(白梅学園大学)らの研究グループが、全国8つの自治体にある全保育所・全小学校を対象に行なった。「要録」で共有したい情報について、領域ごとに上位3つを選択するほか、領域外で共有を希望する情報がなにかを回答してもらう形式。
その結果、領域ごとの設問にも、領域外で共有を希望する内容にも保・小間でズレがあったとのこと。
アンケート調査の結果
小学校教諭から見ると、小1プロブレムなど学級経営に直結する事柄に対応するためか、「発達障害の有無」「健康状態」「人や先生の話を聞けるか」「基本的生活習慣の確立の程度」「仲の良い(または悪い)友達がいるか」といった情報を共有したいとの回答が目立った。
対する保育士の側からは、「保育士から見て気になる点」「発達障害の有無」「アレルギーなど体質的なもの」などが挙がった。小学校教諭に比べて、より「個」の発達に重点を置いたものと言えるかもしれない。
保・小連携のために
保育現場から見て伝えたい情報と受け入れる学校現場で知りたい情報が異なるのは、ある意味で当たり前のことかもしれない。両者とも「情報共有」や「連携」という意識よりは、「情報提供」という意識の方が強いだろう。
子どもの連続的な発達を考えると、保・小の連携は欠かせない。また、教諭・保育士の両者が情報共有を希望している「発達障害」については、連携の有無がその子の成長を大きく左右(促進・阻害)する可能性も指摘されており、特に注意が必要だ。
子どもの成長のために両者が協力していくためには、子どもの個々の情報だけでなく、小学校・保育園の状況・意識についての情報も提供しあう、「相互理解」から始める必要もありそうだ。
保・小連携の課題
しかし長く続く現行制度では、幼稚園と違って保育園の管轄が厚生労働省ということもあり、現場の意識に共通性を見出すことの方が難しいとも言われている。幼・小の連携、小・中の連携も課題とされているが、保・小連携の課題は根深いものがあると言える。
指針の告示化や3歳以上の教育内容についての幼稚園教育との共通化によって、よりよい保育が目指されているが、現場の意識をどう変えていくかが今後の大きな課題となりそうだ。
今回のアンケート調査では、現在の連携の度合いによる「地域差」も浮き彫りにされた。まずは全国で保・小連携が行われるための第一歩をつくる保育所保育指針の改定に注目していきたい。
- 保育所保育指針の改定について(報告書)(PDF)(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/12/dl/s1221-12b.pdf - 日本教育新聞
http://www.kyoiku-press.co.jp/
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政策の無計画性のためでしょう。やればいい。頭数がそろえばいいそんな感じの政策が多すぎます。
「共通していることは、ただ、ただ生活しているだけ。そのために言葉遣いがいい加減。だから、周りの人に感謝することが少ない。生活にメリハリがない。そういう人が指導者に多いというのも原因のような気がします。」
とありますが、残念ながら、それはSさんの職場の保育園のお話ですね。
私の娘の通う保育園は、凄いですよ!「月一回の英会話」「柔道」「吹奏楽」「遠足は二ヶ月に一回」「先生方も熱心」というように、すばらしいですよ。
また、発表会や運動会の出し物も、近隣の息子の通う公立小学校一年生のものよりレベルが高いですよ。
Sさんのお話も、私の話も一般論でくくるには無理があります。
世の保育園の中には、立派な教育実践をしている場所がたくさんありますよ。ご存じでしょうか?私の弟は保育園出身者ですが、今は立派なCMクリエーターです。ちょっと危険な発言だったので看過できません。
後は全体としてどちらが多いか。だということです。
定性的ではなく、定量的にどちらに傾いているか。だと言うことです。
職業柄、私の書いたことが多いと感じてしまいます。
GOさんと同じ地域にいればGOさんと同じように感じられるかなとも思います。(本当はそうなりたいのですが・・・・・・。)
「発表会や運動会の出し物も、近隣の息子の通う公立小学校一年生のものよりレベルが高いですよ。」
よく聞く話です。同じ子供なのに、先生の指導のせいだと思いでしょう。その通りです。指導力ではなく、指導時間、指導人数の問題が大部分です。
学校の多くの時間は教科学習です。