4日の毎日新聞によると、ある中学校の卒業文集が問題になったそうだ。理由は「総理官邸に放火しそうな人」などの項目で、生徒をランク付けしたことによる。
決して「ランク付け」自体がいけないというわけではないだろう。
「〜〜の人ベスト3」というランキングは、自分が中学生の頃にもあった。当時の卒業文集を見返すと、「ニューハーフになりそうな人」「白いパンツが似合う人」と、きわどいものも見られる。
どのような言葉によって傷つくかという基準は、人それぞれである。しかし、自分たちの卒業文集で、問題は起こらなかった。おそらく、ランク付けの項目をクラスみんなで話し合って決めたからではないかと思うのだ。
今思えば、「自分が選ばれたらどうか」と考え、自分だったら「嫌だ」という項目を皆で考え排除し、傷つかないような配慮がされていたのだ。
問題になった文集で掲載されている項目には、「将来、橋の下で暮らしそうな人」「外人と結婚しそうな人」「趣味悪そうな人」「年の差結婚しそうな人」「ミッキーの中にはいってそうな人」「ホモ&レズな人」「大食いな人」「総理官邸に放火しそうな人」が並んでいる。なかには中学生らしい微笑ましい項目もある。
ランク付けにもそのクラスの個性が表れるもので、卒業文集に適しているとも考えられる。もし、「項目をみんなで決めるなら良い」など条件を提示するのではなく、文集でランク付けを禁止してしまえば、味気ない卒業文集になってしまいそうだ。生徒の意見を汲みながら対応したいものである。
とはいえ今回は、「学校側は文集を回収せず、「不適切」と申し入れた生徒1人だけに掲載ページを削除し渡したという。」という状況とのこと。だれかが傷つきそうな項目を見過ごしていたこと、そのような項目があるのに、申し出た生徒だけに掲載ページを削除して渡したというのは、場当たり的な対応だ。経緯と対応が問題であろう。
止めたほうがいいと思います。
特に文集は一生残るものですしね。誰かが傷つくと思えるようなランキングは見過ごすべきではないと思います。