働いているお母さんの声―急な残業で保育所に迎えにいけない!数時間だけ預かってほしいけど、一時保育は不安…。専業主婦の声―出産前後の家事やはじめての子育てに四苦八苦! などお母さんたちが子どもを育てるために直面する悩みや心配はたくさん。ご両親や頼れる親族が近くに住んでいる方は恵まれていますが、そうでない方は大変なご苦労をされていると思います。そんな方々の助っ人になってくれるかもしれない子育ての達人は「ばあばママ」とも呼ばれるシルバー世代の方々。
毎日新聞の5日の記事にあるように、全国各地のシルバー人材派遣センターでは、高齢者とはいえまだまだ元気ハツラツな「ばあばママ」が活躍しているそうです。
同記事にもある松山人材シルバーセンターのホームページでは、ばあばママになるための養成講座日程も公開。病気の兆候や判断の講習はもちろん、最近の子育て事情(ベビーフード)や母親の悩みを聞くための講座まであります。
確かにばあばたちが子育てしていた時とは育児環境も変わってきていますし、今を知ることでお母さんたちとの信頼関係も増すのかもしれません。また、お手玉や折り紙など今のお母さんたちにはなかなか教えられない伝統の「ワザ」を伝授することもあるようです。
また、福井県では2005年から全国で初めて「子育てマイスター」登録を開始。保育士や看護師、医師、教師など子どもに関連する有資格者が「マイスター」として登録し、子育て相談や講習などでボランティアを行うもので、50代〜60代の登録も多いようです。
育児に一段落したシルバー世代も、もう一度子どもたちから若さをもらったり、生きがいを感じることができればいいですよね。一方のお母さんたちは、子どもを預かってもらうという利便性だけではなく、自分も子どもに返って本当のお母さんのように悩みを聞いてもらったり、子育ての知恵を授かることで精神的な安らぎを得ることができるのかもしれません。
ご近所のつながりが希薄と言われる最近の子育て事情。今のお母さんたちがこういった温かい地域の力を借りて安心して仕事と育児の両立、また、楽しい子育てができること。そして、自分がシルバー世代になった時、また子どもたちの世代を助けることは、地域ぐるみでの少子化対策の一手になるかもしれませんね。ちなみにじいじの登録もできますので、お父さんたちは老後の生きがいためにも今から育児参加しておいてもよいかもしれません。
- シルバーママが育児応援(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/rensai/20070809ok02.htm
こういった高齢者側からの若者支援はいい取り組みだと思います。
お互いの利害ばかりを主張しあう世代間闘争ではなく、
国の制度に頼らずお互いが助け合う世代間扶助の精神が根付くといいと思います。