5月。新学期が始まってから1か月が過ぎ、新しい環境にも慣れてほっと一息! …と思いきや、気をつけなければいけないのが「五月病」。毎年、ゴールデンウイーク明けというまさにこのときに、からだや心の不調を感じる人が多くなるそうです。
そもそも五月病とは
ご存知のとおり、「五月病」とは正式な医学的名称ではなく、一般的には新入生や新社会人が5月の連休明け頃から急に元気を無くし、勉強や仕事ができなくなってしまうことをいいます。
原因としては、進学や就職などを目標にしてきた人たちが、新生活のストレスによる疲労や、これまでの目標が達成されたためにその後の目標を見失ってしまうことであると考えられています。しかし、4月11日の毎日新聞の記事によると、環境の変化自体に耐えられず、5月より前の段階でからだや心の調子が悪くなる場合や、大学生が所属する研究室などにを選ぶときに、自分で選択や行動をできずに自信をなくしてしまい、うつ状態になる場合もあるのだそうです。
症状としてはだるくなる、無気力になるなどの他にも、食欲不振やよく眠れなくなるなどがあります。また、この五月病にかかるのは大学生や新社会人だけではありません。小中学生や高校生、もちろん大人だってなりうるのです。
うつ病の疑いも?
理由もなく気分が落ち込んだり、無気力になったり、身体症状が出る場合、うつ病の疑いもあるそうです。ゆううつになったり不安になったりという精神症状や、睡眠障害、食欲低下といった身体症状などがみられることもあり、症状が強い場合は登校や仕事、日常生活を続けることが困難になることもあります。
先ほどの毎日新聞の記事には、「うつ状態自己チェック表(東邦大式抑うつ尺度)」がのっています。こういったチェック表を活用して、今の自分の状態を知っておくことも必要かもしれません。
五月病かもと感じたら…
まずはしっかりと休養と栄養をとることが大事です。また、好きなことをしてリラックスすること、人と話すことも、自分の気持ちを整理させることに有効でしょう。大学生だったら、生協などで、生活サポートのサービスを利用してみる手もあります。たとえば大学生協京都事業連合(京都・滋賀・奈良の生協)では、共済テレフォンサービスというサービスがあり、電話で心身の不調の相談ができます。五月病は、新しい環境に慣れると症状もしだいに軽くなっていくものだそうですが、長引いたり深刻な場合は学校のカウンセラーや保健の先生に相談したり、病院でみてもらいましょう。うつ病の心配がある場合は、やはり一度医師にかかるのがよいかもしれません。
五月病には、几帳面でまじめな方がかかりやすいとも言われているようです。頑張りすぎず、肩の力を抜いて、日々、元気に生活できるといいですね。
- 中1の10.7%が鬱(うつ)―学校はどう対応するべきか(2007/10/12)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20070322
「病」と名づければ病気になってしまう・・・言霊とゆーのはコワイですね。