![SPEEDO(スピード) ジュニア用ゴーグル ブルー SD97G15 BL](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41sbBmACzJL._SL160_.jpg)
もうすぐ7月。各地で水泳指導がはじまり、先生方も施設の点検や応急処置方法の研修など、子どもの健康と安全を最優先に、準備に余念がないことと思います。しかし、子どものためと思って行っていた指導が、実は悪影響を与えていた可能性があるのです。
慶応大学の坪田一男教授の発表によれば、水道水での洗眼は、塩素によりダメージを受けた眼球に対して、さらに悪影響を与える行為であると警告をしています。
水道水はムチンという眼球を保護する粘液を洗い流してしまい、涙の安定性や感染防御の効力を低下させてしまいます。プールに含まれた塩素は、角膜上皮障害を起こすと同時に角膜上皮バリヤーを破壊しますが、本来それを保護する成分が流れてしまうのです。また、水道水での洗眼はバリヤーがないところへ水道水に含まれる塩素を浴びせるので、より障害を引き起こしやすくするのだそうです。万一、感染を起こしていた場合にも傷口に菌が入るのを助けてしまいます。
今までは、塩素で充血した目の残留塩素を洗い流すために洗眼が奨励されてきました。しかし、眼球は涙によって自ら洗浄する機能をもっており、洗眼はむしろその機能を妨げていると考えられます。また、数年前に流行したプール熱(咽頭結膜熱)などの感染病も、基準を満たした塩素濃度ならば、洗眼しなくても感染することはないそうです。
文科省は学校教員向けの『水泳指導の手引き』の中で洗眼を行う事例を紹介しており、厚労省は「遊泳用プールの衛生基準について」(PDF)という各自治体に向けた文書の中で洗眼設備の設置を奨励しています。一方、プール後洗眼の危険性は数年前から指摘されており、2003年の日経メディカルの記事ではすでにゴーグルの着用を義務づける学校があったことがわかります。
今まで常識と思われていたプール後の洗眼ですが、専門家からはその「常識」が疑問視されています。だからといって、即座に対応するのも難しいのではないでしょうか? 子ども全員にゴーグル着用を義務づけるのも困難そうですし、文科省や厚労省からの指示も特にない状況では、判断にとまどってしまいそうです。
子どもの健康に直接かかわるこの問題。皆様の学校ではどのように指導していますか?
![](/common/img/banner/merumaga_w655h70.png)
子供心にスイミングスクールではゴーグルなのに、学校では逆に着けちゃいかないのが不思議でした。