![おふろシール 日本地図おぼえちゃおう!](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51Svzocn6JL._SL140_.jpg)
国立教育政策研究所は、6月28日、「特定の課題に関する調査(社会)」の結果を発表しました。(1)社会科における基礎・基本となる知識・概念と(2)問題解決的な学習に焦点をあて、小学校6年生と中学校3年生に実施されたこの調査。(1)では、来年から全ての小学校で先行実施とされている「47都道府県の名称と位置」についても調査が行われました。
調査結果は?
今回の「47都道府県の名称と位置」の調査結果をみてみると、「位置を選択する問題」、「都道府県名を選択する問題」ともに、通過率の平均は約55%でした。しかし、自分が住んでいる所から距離が離れるほど通過率が悪くなる傾向があるなど、地方や都道府県によって通過率にかなり差がみられます。また、誤答をみると、隣接している県と誤答している例(「岩手県」と「山形県」や「宮城県」と「山形県」など)や名称が似ていると考えられる県と誤答している例(「福井県」と「福島県」と「福岡県」など)も目立ったようです。特に後者のような誤答は、県とその県の特色を結びつけるなどして覚えていれば少なくなるように思いますが、小学生の段階でそこまで求めるのは難しいのかもしれませんね。
また、「都道府県の名称と位置の学習方法及び指導方法」の調査結果では、教師側の指導方法については、「地名が出るたびに地図で確かめさせた」(77.9%)と回答した割合が高い一方で、児童の学習方法については、「地名が出るたびに地図で確かめた」と回答をした割合は39.3%しかいませんでした。教師は、地図帳や教室に掲示している地図で日常的に地名を指導しているつもりでも、子どもの意識とはかなり差があるようですね。ちなみに子どもの学習方法でもっとも多かったのは、「白地図を使って学習した」(57.9%)でした。
現場の取り組みは?
さて、ここからは少し余談ですが、先日、ある東京都の小学校を訪ねたとき、校長室に貼られている日本と世界の白地図が目に留まりました。「校長先生、よろしくお願いします!」 休憩時間に校長室を訪ねてくる児童。何が始まるのかと思っていると、校長先生が自ら指し棒で白地図の都道府県をひとつずつ指し示し、児童が名称を答えていきました。この小学校では、2年前から問題の難易度ごとに級と段を設け、都道府県名から国名、さらには首都に至るまでの試験を行っているそうです。
このとき試験を受けにやってきた児童は2年生。北から順調に答えていきましたが、「福井県」と「岐阜県」で何度かまちがっていました。内陸の岐阜県と海に面した福井県を混同するのは意外な気持ちでしたが、今回の調査をみると、福井県も岐阜県も位置を選択する問題では、35%以上45%未満と正答率がもっとも低いグループに入っていて、間違いやすい県であることがわかりました。
この取り組みを始めてから、保護者の方からは、「子どもが日本や世界のニュースに興味を示すようになった」との反響があるようです。子どもの生活の中で生きてきてこそ覚える意味がある「47都道府県の名称と位置」。来年からの先行実施では、単に暗記で終わらない一工夫も期待したいところです。
- 移行措置告示―社会科「47都道府県の名称と位置」など前倒し(2008/6/22)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20080299
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世界地図や日本地図を貼ってみたり、
ふすまが破れたときのふせに、
地図を貼ってみたり。
小学校の低学年のわが子は、
見ていないようでけっこう見ていますね。
大人になっても見るたびに色々と発見があるので楽しいです。