きょういくじん会議
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2016年に向け「オリンピック学習読本」作成―東京都
kyoikujin
2008/9/20 掲載
東京オリンピック

 17日にパラリンピックも終わり、大きな盛り上がりをみせた北京五輪の幕が閉じました。ロンドンの次、2016年のオリンピック招致に向けてすでに候補国が絞られてきていますが、東京都オリンピック・パラリンピック招致委員会は、8日、子ども向けの「オリンピック学習読本」 を作成したことを発表しました。

 「オリンピック学習読本」 は、小学校版・中学校版・高等学校版の3種類があり、それぞれ、A4、51ページ。招致委員会のホームページでは、各章の章名と各章ごとのおもな内容が紹介されています。東京大会のことだけでなく、オリンピックの歴史についてもひととおり学習できる構成になっているようですね。

 さて、東京大会に向けて、委員会が発表している5つの「基本コンセプト」 、皆さんはご存知ですか。次の1と3の(  )にあてはまる語句を、それぞれちょっと考えてみてください。

  1. 世界一(      )な大会
  2. 先端技術を駆使した大会
  3. (      )を最優先した大会
  4. もてなしの精神に溢れ、日本文化を堪能する大会
  5. オリンピック運動を大きく前進させ、有形無形の財産を次代に継承する大会

 正解は、1が「コンパクト」で、3が「環境」です。半径10km圏内にほとんどすべての競技施設と関連施設を設置する大会の「コンパクト」さ、太陽光発電や廃棄物の全量リサイクルなどをめざす「環境」への配慮を大きく打ち出しているようですね。

 以前、小学校の社会科研究会で東京のオリンピック招致をテーマにした授業についての研究発表を聞いたことがあります。東京都の先生方が4学年の「世界とつながる地域社会」の学習で、オリンピックの教材化を試みていました。
 「もし東京でオリンピックが開かれたらどうなるか」というのを「人」「もの」「情報」の3つの視点から考えさせるという内容でした。授業を受けたあとの児童からは「他のいろんな国と交流できるし仲良くなれるから絶対にオリンピックを開いてほしい」「世界について調べているうちに世界の国旗が好きになった」というような感想が出たと紹介されていました。

 「オリンピック学習読本」 は、東京都教育委員会が指定するスポーツ教育推進校およびスポーツ教育推進協力校に配布されるのに加えて、9月から10月に希望調査を実施後、配布を希望する都内公立学校および私立学校にも配布されるようです。
 先ほどの研究発表を聞いた先生の中には、「まだ不確かなことを教材にするのはどうか」という疑問を投げかける方もいましたが、オリンピックの教材化、少し考えてみてはいかがですか?

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
2件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/9/21 1:57:45
    いらない…
    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/9/22 12:37:26
    5大陸の順番からしても東京はほぼ切望的と言われているのに、このような無駄な誘致・広報活動にさらに数十億円も使うんですよね・・・。こういう行政の無駄遣いについて授業した方が良いのではないでしょうか。
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