きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
BEAMSがついにキッズ界進出! 「こどもビームス」誕生
kyoikujin #93
2008/9/29 掲載
ビームス戦略―時代の変化を常に先取りするマーケティングとは

 おしゃれをする人なら誰もが知っているセレクトショップ、BEAMS(ビームス)が今月19日、代官山にこどもビームスをオープン。単なるキッズブランドという位置付けではなく、子どもたちの創造力や感性をより伸ばすきっかけづくりを提案してくれるという新しいコンセプトのお店です。

優しさと遊び心が溢れる子ども服

 こどもビームスで商品企画やセレクトを行っているのは、実際に子どもを持つ女性スタッフが中心。もちろん、親である彼女たちの視点では、子どもたちに安心して与えられるモノが最優先になってきます。それに加え、自分たちや子どもの親であるビームスファンの感度を満たすということも忘れていません。
 例えば、京都の人気シャツ専門店に別注したというシャツの前ボタン。 と全ての色が違い、とてもカラフルでオシャレ。しかしこれは大人目線であって、ボタンとボタンホールの色まで合わせたデザインは、子どもが少しでもシャツのボタンを掛け違えなくてすむようにという狙いから生まれたものだそうです。このシャツの名前は「練習シャツ」。遊び心と優しさが伝わってきませんか?

安心素材の玩具に、絵本の新しい楽しみ方

 こどもビームスは、子ども服の他にもいろいろなアイテムを提供していますが、まず初めに企画・制作されたのは木の玩具だったそうです。定番のブロックから、小さな子が必ず興味を示す携帯やカメラ、靴など、さまざまな種類の木を素材に作られています。口に入れても害のないワックスや塗料を用いたこの玩具は、子どもがゲームに夢中になる前に一度は体験させてみたいものの一つではないでしょうか。

きのぴぴのき (CD付絵本) (こどもビームス)

 それから、ビームス初の絵本も出版されています。「きのぴぴのき」というこの絵本は、CD付きというのが最大の特徴。内容に感銘を受けたアーティストのUAが音楽を担当しており、UAの楽曲を聴きながら絵本を読むという新しいスタイルになっています。これは子どもだけでなく親も一緒に楽しめる1冊になりそうですね。

子どもたちの感性を育てるさまざまな試み

 さて、このようにこだわりや遊び心がふんだんに散りばめられたモノたちを提供してくれるこどもビームスですが、今後は数々のイベントやワークショップなどを計画しているそう。店内での読み聞かせライブイベントや、キッズキャンプなどなど、それらを通じて子どもたちの創造力や感性を豊かに育もうという試みです。こういった子どもたちの未来を応援するというビームスの姿勢が、他のキッズブランドと大きく異なる点なのではないでしょうか。

 少子化の影響で自分の子どもにたっぷりとお金をかけられる親が増えている昨今、その時代の流れを読んで、高級子ども服ブランドを立ち上げるメーカーは後を絶ちません。こどもビームスもそういった中の一つのように思えますが、やはりビームスならではの他とは一味違う魅力があるようです。
 今年で創業32年になるというビームスの新しい試み、「こどもビームス」。これをきっかけに、こういった子どものためのお店が増えて、親子で楽しく過ごせる環境をどんどん広げていってくれるのかもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/9/30 18:25:50
    もう創業32周年なのですね。高校時代に流行っていたので、勝手にその頃に出来たものだとばかり思っていました・・・。練習シャツ、面白いですね。
コメントの受付は終了しました。