「与党教育再生検討会(座長・保利耕輔自民党政調会長)は2日、道徳教育の強化などを盛り込んだ政府への提言を発表した。」と2日、共同通信社が報じました。
提言は「道徳教育では人間社会で守るべき規律、ルールなどを直接的に明確に繰り返し教えるべき」といったきびしい内容になっているという。
教育現場では、道徳教育においては価値を教え込むのではなく子どもの自主性を重んじ、自分自身で価値判断させる、生徒指導においては子どもの目線に立ってよく諭し、謝れば許す、といった風潮がある。
「道徳」を教える
そんな中、「規律、ルールを直接的に教えるべき」という本提言は、「あいさつをしなさい、丁寧なことばづかいをしなさい、身勝手な振る舞いをしてはいけません」と具体的に何が善で、何が悪であるかを教師がしっかりと“教え込む”(インカルケーション)ことを彷彿とさせる。
ゼロトレランス
![ゼロトレランス―規範意識をどう育てるか](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/P/4761912928.01.MZZZZZZZ.jpg)
また、学校の中の規律など生徒指導における「ゼロトレランス」(寛容さなし)を思い起こさせられる。
「ゼロトレランス」は子どもに対して「してはならないことはしてはならない」と指導し、守らない者にはその理由を問わず罰を与えもので、大部分のまじめな生徒の学習環境を守るため、ルールを守らない生徒を除外する指導方式でもある。
『ゼロトレランス―規範意識をどう育てるか―』(加藤十八)によると効果的にゼロトレランス方式を働かせるには下記のような条件があるという
- 規則は合理的に明確な状態に細かく整備されていなければならない。
- 規則は、どんなときも平等に適用されなければならない。
- 生徒や親は、規則に従わないときは、選択の余地のない措置を受ける結果になることをあらかじめよく知らされておかなければならない。
「ゼロトレランス」は1990年にアメリカで広がり、荒廃した学校が規律や権威を取り戻した方法だという。
本書ではゼロトレランスを取り入れた日本の学校の実践も取り上げられている。「ダメなことはダメ」と暴力事件には警察へ報告するなど厳格で一貫した指導で、徐々に学校の雰囲気が変わってきた事例などが報告されている。
今後教師に求められるのは「こうしてはいけない、こうしなさい」と的確に指導していくことかもしれない。
- 停学の措置、子どもにも保護者にもさらに厳しく―英国(2007/9/10)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20070250
![](/common/img/banner/merumaga_w655h70.png)
これでやっと、戦後教育(日教組の教え)の負の反省が始まる。
特に、この世代が保護者になったときに役に立つと思う。
ごね得。モンスターペアレンツなどが減ると思う。