![hot mama―私、妊婦ですが何か?](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/P/4573061983.01.MZZZZZZZ.jpg)
「きれいなママと言われたい!」「いつまでも若いママでいるために」最近は一般女性誌だけでなく、育児雑誌でも美容やダイエットの特集が多いようです。いつまでも若々しくキレイであることは昔も今も多くの女性が望んでいること。しかし、最近では「キレイでいること」=「スリムであること」という偏った考え方も蔓延しており、無理なダイエットに挑戦する若い女性も少なくありません。こういった状況を背景に、赤ちゃんの出生体重の減少という深刻な問題が表面化してきました。
11月27日の産経新聞の記事によると、国内で生まれる赤ちゃんの平均出生体重は減り続けており、近年では戦前の水準をも下回っていることが明らかになりました。成人の体格がだんだん大きくなっている先進国の中では、唯一日本だけにみられる現象のようです。
背景には、日本人女性の多少極端ともいえる「やせ願望」と女性の喫煙率の増加、また、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の防止と難産の減少のために行われてきた、妊婦に対する体重制限があるとされています。社会全体が豊かになった高度成長期以降、妊娠中の体重の増加を抑えること、「小さく産んで大きく育てる」ことが積極的に指導されてきました。しかし、「小さく産まれた」赤ちゃんたちの実際の成長のしかたは、具体的に想像できてはいなかったようです。
若いうちからの無理なダイエットや、妊娠中の食事の制限によって母体に栄養が行き届いていない場合、おなかにいる赤ちゃんにも充分な栄養を届けることができません。そのため赤ちゃんは少ない栄養でもしっかり吸収して生きていけるような体づくりをしてしまいます。そうして生まれた赤ちゃんが、生後、急にたくさんの栄養を与えられると、肥満になります。低体重児の増加は、子どもの生活習慣病の増加と結びついており、「小さく産んで大きく育てる」という考え方は間違っていた、と多くの専門家も認めているようです。
「スリムでキレイなママ」であるほうが子どもも嬉しいに違いない、という考え方もあるようです。けれどもそう思って若いうちからダイエットに励む、妊娠中に意図的に適正範囲を下回る体重増加に留める―それは本当に子どものことを考えた行動になるのでしょうか? 正しい知識をもち、子どもの体を第一に考えた優しいママが増えていくことを期待したいですね。
- 出生時体重とメタボリックシンドローム(京都市 京都市立病院 京都市立病院)
http://www.city.kyoto.lg.jp/city-hosp/page/0000008317.html - 妊娠と体重(大阪市 三宅婦人科内科医院)
http://www.miyake-clinic.gr.jp/ippannsikkann/ippan88.htm
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そうだったんですか・・・。今の今まで信じていました。