きょういくじん会議
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今年は丑年! 学校給食の牛乳は今…
kyoikujin
2009/1/6 掲載
牛乳ストラップ

 今年は丑年。そこで、2009年はじめのきょういくじん会議では、「うし」に注目してみたいと思います。
 子どもたちにとって身近な「うし」の1つには、毎日学校給食で出てくる牛乳があるのではないでしょうか。いつも当たり前のように出てきますが、なぜ牛乳なのでしょうか。

 学校給食に牛乳が導入されたはじまりは、第二次世界大戦後までさかのぼります。当時、食糧不足の日本にアジア救援公認団体やユニセフからの援助物資が届き、その食品を使った脱脂粉乳が給食として出されたそうです。脱脂粉乳とおなかのふくらむ小麦粉とどちらがいいかという議論があったそうですが、子どもたちの成長には動物性たんぱく質がかかせないという主張から、脱脂粉乳が採用されました。
 そしてその後、現在の牛乳に至るまでの変遷は日本酪農乳業協会の「給食における牛乳の移り変わり」で見ることができます。

 しかし、最近では12月10日の朝日新聞の記事にもあるように、お茶を学校給食に導入することになったところもあるようです。「学校給食にお茶?」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、学校給食と子どもの健康を考える会が以下のように伝えているように、必ずしも学校給食で牛乳を出さなくてはいけないというわけではないそうです。

…味覚として合わないために食が進まず、米飯給食の日には残飯が増えるという学校もあり、「和食の献立に牛乳は合わない」「牛乳を飲むとそれだけでお腹がいっぱいになり、給食が食べられなくなる」などの理由で、牛乳を別時間に出す学校もあります。また、完全給食を実施していても、諸々の事情から、牛乳だけは選択制にしたり、まったく出さない学校もあります。
 今までの慣例から、「給食では牛乳を出さなければいけない」と思われていますが、学校給食を管轄する文部科学省では「牛乳を学校給食で毎日出さなければいけないという規制はない」としています。学校給食というのは、その学校の設置者がどのように実施するか、どの食品を使うかを決めるのであって、制度的には学校給食法が成立した昭和29年から規制は何もありません。ただし、だからといって今すぐ牛乳廃止が可能かといえば、ハードルは相当高いのも事実でしょう。牛乳は選択制にするか、給食とは別時間に出すかが、今のところの現実的な対応なのではないでしょうか。…

 小学生のころ「体によいので、残さずに飲みましょう」と、嫌いでも鼻をつまんで飲んだ思い出のある牛乳…。学校給食の定番でなくなる日が来るのかもしれませんね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
2件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/1/7 0:06:13
    確かに米食に牛乳は合いませんよね。
    給食=牛乳という固定観念があったので、お茶とはコロンブスの卵でした。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2010/3/2 22:06:23
    ドリアとかは別ですけれど、ちょっとごはんには合いませんよね、。。。
    お茶にしてほしいです。
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